竹吉優輔のレビュー一覧

  • たったひとつの冴えない復讐

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    デスゲーム的な雰囲気で始まる長期スパンの謎解き。重いばっかりかと思いきや青春っぽい空気もあり、なかなか面白かった。女子と男子のスタンスの違い、みたいなのが垣間見えるところも好き。

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    2025年04月30日
  • 襲名犯

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    単行本を読んだが、文庫版で再読。デビュー作にして、江戸川乱歩賞受賞の傑作ミステリー。文庫化にあたり、加筆・修正されているようだ。単行本では、江戸川乱歩賞選考委員の作家センセイによる失礼なほどの酷評が掲載されていたが、文庫版ではカットされている。

    日本人の作家が、これ程のレベルで猟奇連続殺人事件とコピーキャットを描いた作品は少ないのではないだろうか。最後に明かされ真犯人と真犯人の歪んだ心…罪と犯罪の狭間で悩む若者…

    文章的に拙い部分はあるが、アイディアとストーリーは申し分無く、最後までハラハラしながら読み終えた。文章などは、これから磨けば良い。努力して身に付かないのは、着想と創造力だ。この作

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    2015年08月24日
  • たったひとつの冴えない復讐

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    ネタバレ

    何やら後ろ暗い過去を抱えているらしき、厨ニ臭漂う主人公。

    クラス内いじめ×デスゲームっぽさ×黒幕考察という、ここ数年の流行りを寄せ集めたような展開に、正直序盤は「う~ん…」と思ったが、最後まで読み切って本当に良かった。

    どれだけ多くの悪意を向けられても、周りの全てが敵に思えても、たったひとり自分を認めて絶対的な味方になってくれる存在がいるだけで、人はこんなにも救われるんだという事を「王様ランキング」ぶりに教えて貰った気がする。

    大人が完全なる無力じゃ無い所もいい。

    着地点も読後感も良かったと思う。

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    2025年01月23日
  • 襲名犯

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    推理を楽しむというより、狂気を存分に楽しむエンタメ小説。読みやすいストーリーで、深く考えずに読める良作でした。

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    2024年12月07日
  • たったひとつの冴えない復讐

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    テンポ良いストーリー展開でした。
    お話の中盤は悲しい気持ちになりましたが、
    読み終えると温かい気持ちになりました。

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    2024年10月05日
  • たったひとつの冴えない復讐

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    クラス内のいじめを告発するためのデスゲームは、ドラマの3年A組を思い出させる。
    胸糞悪い緊張感が続くけれど、読むのをやめられない。そして最後まで読むことを強くお勧めする。

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    2024年08月10日
  • たったひとつの冴えない復讐

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    何をもって償いとするのかを考えさせられた。途中から人間の愚かさを痛感し、嫌な気分になったが、最後の結末が予想外であり、少し救われた気持ちになった。エンタメ作品として読む価値あり。

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    2024年08月05日
  • 襲名犯

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    ー 「あるべき形を取り出していただけなんだ」
    「あるべき形?」
    「上手く言えないんだ。ごめんな」 ー

    シリアルキラーものなのに、その周りの人々、その街に住む人々の気持ちを描こうとしていて、不思議なテイストに。
    警察小説に寄せようとして、少し中途半端な感じになってしまったのが残念だけど、伏線の回収もしっかりできていて面白かった。

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    2018年12月08日
  • たったひとつの冴えない復讐

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    学園ミステリとして予想外の展開が起こるわけではないのだけど、「いじめ」という題材との向き合い方は真摯だと感じたし(起因となる出来事の仕様もなさも含めて)、探偵役となる主人公が自身のカウンセリング体験を事件解決に活かしているのが良かった。

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    2024年09月01日
  • たったひとつの冴えない復讐

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    いじめをテーマにしたミステリー。

    主人公は私立恵堂学園・二年A組特進クラスに編入して来た和泉七生。

    七生自身も心に闇を抱えていたが、ある日、黒板に貼られたQRコードをきっかけにこのクラスで行われていたいじめ事件の真相を追っていく。

    QRコードを読み込むとクラスメイト全員に向けた脅迫動画が。

    復讐を企てた誾(ギン)と名乗る人物は誰なのか?
    そして黒幕の正体は?

    いじめの内容が明らかになるに連れ、その陰湿さとくだらなさに胸が悪くなった。

    終盤の予想外な展開に救われはしたものの、この世からいじめが無くなる事を願ってやまない。

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    2024年08月09日
  • レミングスの夏

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    レミングスという名に惹かれて購入。

    最後までレミングスは仲間だった。誰一人欠けることなく。
    特に印象に残ったことは、ナギの過去。
    ナギは母親がいなくなってから独りだった。しかし、アキラは諦めることなくナギと仲良くなろうとする。この物語はナギが主導して展開を作っているように見えるが、市長の娘誘拐事件自体アキラは外せない役になっているように思う。まだまだ中学生という中で自分のことで精一杯の子はたくさんいるけど、アキラだけは客観的に物事を見れる(だから話し手?)から、ナギに欠けていることをいつもアキラが教えてくれる。そういった場面をたくさん見てきて、世間や人の目を気にせず堂々と言い合える関係が羨ま

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    2023年10月15日
  • 襲名犯

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    ネタバレ

    時間を掛け過ぎて読んだ自分が悪いのだが、叙述が叙述になってなくて、犯人が判明しても、「ま、そりゃそうだよね、その人しか該当しないよね。」となってしまった…。

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    2020年08月25日
  • 襲名犯

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    一気に読みほした/ 「形」とはなんなのか、奇妙の謎が気になってぐいぐいと読み進めた/ しかし犯人の想像は容易だ/ わりと前半で疑いの情報を出したり、普通のミステリなら伏せられそうな情報を出したり工夫は見られる/ が、やはり容易に想像はついた/ 最後のあがきで目線を逸らすが、それでも他にいないだろうと/ この手の根暗葛藤系主人公の系譜はもういいんじゃないだろうか/ 乱歩賞系ミステリはこればっか/ 主人公みんな鬱病/

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    2018年10月08日
  • 襲名犯

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     書き手の熱さ(圧)が物凄く伝わった小説であった。もっとさらっと書いてグッと物語りに引き付けてほしい。問題はストーリーが平凡であること、殺人の動機が「殺人鬼に憧れる」だけでは説明不足である。書き手の熱さは読み手を暑苦しくさせる場合もある。

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    2017年07月23日
  • レミングスの夏

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    竹吉優輔『レミングスの夏』講談社文庫。

    江戸川乱歩賞受賞作家の受賞後第1作。青春ミステリー小説ということで、映画化されるようだ。

    江戸川乱歩賞受賞作の『襲名犯』が面白かっただけに期待したのだが、こっち方面の作品に進んだのかという感じだった。現代の中学2年生の男女5名が主人公ということで、ラノベチックな香りもあり、オジさんにはどうにも追いていけない作品だった。

    海や川を渡り、新天地を目指すレミングの名を称した中学2年生の男女5人組が、誘拐事件を引き起こす。彼らはなぜ、犯罪に突き進んだのか…

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    2017年05月18日
  • 襲名犯

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    「ブージャム」こと新田秀哉が何故カリスマ的存在にまでなったのか。
    実際、派手な事件を起こした者がインターネット上などで祭り上げられることはある。
    だがそれは一過性のものでしかない。
    匿名性に守られた無責任な人間たちが、勝手に「神」などと呼び盛り上がるだけの現象でしかない。
    物語の中では「ブージャム」はリアル社会でも信奉者がいた設定になっている。
    果たしてそんなことがあるのだろうか?
    ブームが去れば忘れ去られる…それが世間というものだと思うのだけれど。
    犯人にとって新田が特別な存在だったのは理解できた。
    精神的にまだ大人になりきれていない時期に出会った本物の「殺人者」。
    彼にしかわからないルール

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    2017年03月13日
  • 襲名犯

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    ここ最近の乱歩賞としては面白いように思います。ただ、ここ数年の乱歩賞はひどいものが多かったからなぁ。
    かなり力が入ったというか、入り過ぎた作品で、伏線のはりかた、ミスリードのやり方があからさま過ぎて、逆に伏線が伏線として機能せず、ミスリードもされない結果となっている。
    でも、新人作家さんだからこれぐらいでいいと思う。構成は悪くないと思うし。
    これから先の作品に期待です。

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    2016年05月09日
  • 襲名犯

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    第59回江戸川乱歩賞受賞作。これまでの受賞作品の中ではいちばんそれっぽい雰囲気があったかも知れない。少し物語が陰鬱すぎて感じるあたり。犯人が容易に想像できるあたり。物語としては面白く読んだが、ミステリとしてはどうだっただろう。

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    2015年09月18日