Posted by ブクログ
2020年10月08日
成仏できない死者をあの世へ送る仕事をしている青年・ケイと女子大生・響希が、様々な死者に出会い、成仏させようと奔走します。
この作品はシリーズの第2作目ですが、個人的にこちらから最初読みましたが、普通に楽しめました。それまでの流れがダイジェストのように描かれているので、そのあたりを詳しく知りたい方に...続きを読むは、ぜひ第1作目を。
サクサクと物語は進行するので、あっという間に読めました。未練の残った3人の死者にスポットを当て、それぞれ何故ここに彷徨い続けているのか。接していくうちに残された人達の思いやその先に待ち受ける結末が、感動を誘いました。
また、その他に響希の周りの人たちとの難病に対する向き合い方も描かれています。
どうすることもできない切なさや歯痒さがありながらも、少しでも取り除こうと奔走する登場人物の姿に読み手側としては、温かい気持ちになりました。
一つ一つ短編集並のページ数ながらもほろっとさせてくれました。ただ、ご都合主義な感じは否めませんでした。
ちょっと難航するのかなと思いきや、偶然見つかったという流れなので、スピード感はあるものの、思わずツッコミを入れたくなりました。
雰囲気はファンタジーやラノベっぽく、アニメの方が想像しやすかったです。
これで完結というわけではなく、ケイはノルマを達成できるのかが今後の注目かなと思いました。