英雄伝説の日本史
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英雄伝説の日本史

990円 (税込)
495円 (税込) 12月18日まで

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歴史を彩る「英雄」は、どのように語り継がれ、創作され、人々の記憶と歴史認識のなかに定着してきたのだろうか。特に、政争や戦乱の敗者が伝説を介し、復活し、再生する過程を、中世から近世、近代への長いスパンでたどっていく。その「蘇り方」は決して直線的ではなく、多くの屈折と虚像を伴うが、その道筋を追うことが、新しい歴史学の楽しみとなる。
たとえば、安倍晴明のライバル蘆屋道満や、酒呑童子退治の坂田金時ら、実在の疑わしい英雄は、歴史のなかでどのようにリアリティーを吹き込まれていったのだろうか。
そして、平将門や菅原道真らの怨念への畏怖が語らせる「敗者の復活」。坂上田村麻呂や藤原利仁、源頼光に託された、「武威の来歴」の物語。鎮西八郎為朝や源義経が、西国や東北、さらに大陸へと伝説を拡大させた「異域の射程」。本書はこれらを三つの柱とし、伝説のなかに中世史の再発見を試みる。江戸の浄瑠璃や歌舞伎、往来物から、近代の国定教科書まで、伝説の変貌の過程から「歴史の語られ方」を豊かに汲み上げる。〔原本:『蘇る中世の英雄たち――「武威の来歴」を問う』中公新書、1998年〕

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英雄伝説の日本史 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    様々な形で語り継がれてきた日本の英雄伝説、その変容の諸相を解説した書。中世、近世、そして近代と様々な形でリフレインされてきた英雄伝説を通して、それが反映してきた時代の様相と歴史認識(歴史観)を読み解く。
    本書は、1998年発行の『蘇る中世の英雄たち―「武威の来歴」を問う』(中央公論社)の文庫版である

    0
    2020年07月22日

    Posted by ブクログ

    歴史的人物が伝説となって、人々に語り継がれ変容を遂げる、その時代背景や認識の在り方を解き明かした書。具体的に英雄を紹介していく各章においては、伝説を作り出して行くモチーフとして著者が考えているものが、「敗者の復活」、「武威の来歴」、「異域の射程」という副題に表されている。
    戦前までだったら一般民衆の

    0
    2020年05月20日

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