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平安朝、大江家の娘式部は、宮中で太后に仕え、美貌と歌の才を高く評価される。和泉守と結ばれ幸せな日々に、太后危篤の報が届く。急ぎ京へ戻った式部を親王が待っていた。高貴な腕に抱きすくめられ、運命は式部を翻弄していく。愛する人たちを失いながらも、歌に想いを綴っていくが…。浮かれ女と噂を立てられながらも、生涯の愛を探し続けた式部。冥き道をゆく謎多き女性を大胆に描く親鸞賞受賞作。
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Posted by ブクログ
「母の和泉式部の代作だろう」と言われ、即興で、「大江山いく野の道の遠ければまだふみも見ず天橋立」と歌を返した、小式部の話は、実話だろうか?
Tさんのおすすめ。 和泉式部もその歌もあまりよく知らなかった。 紫式部や清少納言と同じ時代に生きたと読んで、 そう言われてみればそうだったかも、と思うぐらい。 宮中恋愛物語とあってちょっと腰が引けていたが、 あまりドロドロしていなくて面白かった。 後の世の人たちが、この時代の文学を通して想像する...続きを読むほど、 「現実」は優雅なものではないと判ってはいる、 しかし飢えと疫病のはびこる平安京の現実を読みたいわけではない。 そこらへんのバランスが微妙で良かったのかも。 最期がミステリー仕立てなのも。
和泉式部の伝記小説としてはまずまずの面白さだったと思う。しかし私は若い頃からずっと永井路子や杉本苑子の歴史小説の大ファンだったので、情熱の歌人の物語にしては熱量が足りないと感じてしまう。「取り憑かれた人」が何人も登場するのに、誰も取り憑かれているようには感じられなかったのが残念。 それとは全く別...続きを読むの理由で、この著者の作品はもう二度と読めないと思う。単純に、この人のいくつかの単語の表記が好みに合わなくて苦痛だから。若い頃はそんなことを気にもせずにガシガシと貪欲にむさぼり読めたものだが、つくづく年を取った……
恋多き女、浮かれ女と称される「和泉式部」の半生を描いた作品 平安時代の女性は、ひたすらに出世やお金の道具だったのだなぁと。 その反面、性に関しては軽く、貪欲でもあり そのギャップが不思議 時代と男達の欲に翻弄された歌人。
和泉式部といえば、恋多き女。次々と恋人を替え、情熱的な恋の歌を数多く詠んだ歌人。 とりわけ、漫画の「和泉式部日記」の印象が強く、弾正宮と帥宮との恋愛のところしか知らなかった。 その後も何人かと恋をしていて、その結末がこのお話では驚く形で結ばれていた。 平安時代の小説はまだまだいろいろな形があるも...続きを読むのだなーと思った。
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