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『犬の力』『ザ・カルテル』
40年に及ぶ血と暴力の連鎖が行き着く先は――!?
クライムサーガの金字塔、ついに完結!
やられた、それも完膚なきまで。これ以上、熱く訴えかけてくるエンタテイメントがあっただろうか。
――スティーヴン・キング
歴史に残るクライムフィクション。
――BOOKLIST
メキシコでは再び恐怖が街を支配していた。熾烈を極める抗争、凄惨さを競ってSNSで拡散する虐殺映像。終わりなき血と暴力の連鎖に、ケラーは米国国内からカルテルへの金の流れを断つべく、囮捜査官を潜入させる。やがて見えてきたのは、アメリカ政財界とメキシコの巨額ドラッグマネーが絡む腐敗の構造だった。大統領をも敵にまわしたケラーが最後に下す決断とは――。解説・杉江松恋
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2019年08月08日
小説に圧倒されるというのはどういうことを言うのだろう。かつてドストエフスキーやトルストイの大長編作品群にぼくは確実に圧倒された。加賀乙彦の『宣告』に圧倒された。五味川純平の『戦争と人間』全9巻に圧倒された。船戸与一の『猛き箱舟』に、高村薫の『マークスの山』に、ジェイムズ・エルロイのLA三部作『ブラ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年08月01日
『犬の力』、『ザ・カルテル』の続編。前2作と比べて激しい戦闘シーンが少なめの上巻。それでも駆け引きや計画を練るところなんかは緊張感がある。麻薬戦争の終わりが見えないアート・ケラーの日々。現場に戻りカルテルを潰そうとする計画。今作も群像劇でたくさんの人たちのことが語られる。それぞれの思惑、欲がよりわか...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月17日
著者が20年をかけて表現した世界は、暴力に満ちていた。「犬の力」、「ザ・カルテル」では麻薬供給元のメキシコの情勢を、最終章の「ザ・ボーダー」では、顧客となるアメリカの情勢が描かれている。
密売人や中毒者も描かれているが、その背景に筆は至り、固定化された階級社会であったり、麻薬をしのぎとして利用...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年07月20日
終わった。膨大な3部作。ここに書かれていたのはメキシコの麻薬の歴史であり、アメリカの麻薬の歴史でもある。
アメリカが買い続ける限り、メキシコのマフィアが儲かる。
取締を強化すれば、価格が高騰して結局マフィアが儲かる。
儲かるからマフィアはもっと儲けようとする。
効率良く運べるように、もっと効き目...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年12月23日
まぁ、一応、“正義は勝った”感じにはなりますが、スカッとスッキリという感じでも無いですねぇ。最終的に、アート・ケラーは、自爆したわけでもありますから。
劇中に出てくる、大統領がなんとも・・・。かの大統領にも、様々な疑惑があるので、この作品で描かれている事も、途中まで「マジか・・・」と思っていました...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年09月15日
『犬の力』は麻薬カルテルが第一世代から第二世代に引き継がれるまで。『ザ・カルテル』はその後日談で、前作のような二項対立ではなく、闘争劇を掘り下げる。そして完結編となる本作品は、第三世代が主役となる話ではあるが、領土の奪い合いに終始するわけではなく、第一世代と第三世代の対立の構図が重要な意味を持つ。そ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月05日
主人公のケラー(麻薬取締局局長)がメキシコの麻薬撲滅のためにあらゆる手段を尽くす。ケラー自身がアダン・バレーラ(最大の麻薬カルテルの首領)殺害を告白したことで、最愛の妻マリーは離れていった。孤立無援の男は孤独を噛み締めながら、40年にも及んだ苦闘を振り返り、自問する。自分の周りでは何人も死んでいった...続きを読む
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