カレーライスの誕生

カレーライスの誕生

ビジネス・実用
990円 (税込)

4pt

インドに生まれ、イギリスを経て、近代黎明期の幕末日本に西洋料理として入ってきたカレー。いまや「国民食」となったカレーの受容と変容は、近代における西洋文明の受容と、日本風アレンジの歴史そのものだった。多岐にわたる資料を渉猟して、日本のカレーの歴史と謎を解明し、そこに秘められた人々の知恵と苦闘のドラマを描いた、異色の食文化史。

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カレーライスの誕生 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    カレーライス愛好家必読の一冊。

    本書では、西洋料理であるカレーライスが、如何にして日本の国民食になり得たかを辿っている。日本文化でよく論じられる、外国文化の受容と改良という特色が、カレーライスという食文化においてもよく表れていると感じた。

    本書で特に興味深かった箇所は、第三章のカレー日本史事始である。日本食化したカレーライスは当然インドカレーやイギリスのカレーとは似て非なるものであり、相違点の一つにジャガイモ・ニンジン・タマネギといった具材が挙げられる。これらの野菜は江戸時代までは日本で積極的に栽培されておらず、明治時代になって栽培が進み、徐々にカレーライスに取り入れられていく過程が面白かった。

    また、第四章カレー繁盛期では、和洋折衷やカレー南蛮、カレーパンなどの工夫の結果、西洋料理であるカレーライスが日本人に受け入れられていく様子が描かれており、当時の人々の創意工夫には驚くばかりである。日本人の特徴の一つにクリエイティブな面があるが、カレーライスの誕生という点でも遺憾無くその力を発揮していたのである。

    是非この本を一読して、カレーライスを味わってみてほしい。これまでとは違うカレーライスの楽しみ方に気づくはずだ。

    0
    2025年06月11日

    Posted by ブクログ

    数年前にカレーにハマり、お店を訪ね歩く日々。
    そんなカレーの歴史なんて微塵も知らないなと思ってタイトル買いした。

    日本独自の形であることは聞いたことはあったけど、かつては赤蛙を入れていたという事実に驚きを隠せなかった。

    0
    2023年05月29日

    Posted by ブクログ

    カレー大好き
    日本人は海外の食材メニューを工夫して日本人にあったものにしていく
    カレーライスも明治時代には高級な洋食であったものが現代では庶民の人気メニューになっている
    即席カレーというアイデアも商品開発に時間がかかってもパッケージ方は多くの食品に利用されている
    人気メニューになっていく経緯がよくわかる

    0
    2016年03月28日

    Posted by ブクログ

    カレーライス大好きなので、本屋の店先でこの本を見つけた時には直ぐに購入。プロローグから第二章のカレーの伝来の道までは知識としてはそうなのかと言った程度で普通な感じでしたが、第三章のカレーの日本史事始から俄然面白くなってきて、後は最後まで一気に読んでしまいました。カレーの大衆化において、阪急食堂での人気から広まっていったのは興味深かったです。恐るべし小林一三。

    0
    2013年07月09日

    Posted by ブクログ

    開国後、諸外国から怒涛のように新しい料理が流入してきた。カレーもそんな料理の一つであった。しかしながら、今まで口にしてきた食事とは全く違う味や調理方法の料理に悩む日本人は、新しい料理を日本人の舌に合うように、アレンジを重ねることで受容してきた。その知恵と苦難の歴史がここに描かれている。
    日本人の国民食、カレーライスの誕生の経緯を、沢山の資料を元に再構築する本。

    0
    2013年05月31日

    Posted by ブクログ

    タイトルの通り、日本におけるカレーライスの誕生や発展といった歴史について論じている。
    カレーに生卵を乗せる食べ方は関西の流儀だと初めて知った。そういえば勤務先のそばにあるカレー店(大阪が発祥)も生卵トッピングがあるので納得。
    明治時代や昭和戦前のレシピも紹介されているが、固形のカレールーが登場する前の作り方は何だか面倒くさそう。。ルーのありがたさを改めて認識した。

    0
    2013年04月19日

    Posted by ブクログ

    国民食ともなった「カレーライス」の歴史をたどる名著。

    カレーライスとは何か? というところから、明治期にはじめてカレーライスと出会った人たちの感想、そして手軽で美味しい洋食として広まり、レトルトカレーの登場で一気に国民食になった流れが良く分かる。カレーライスの歴史は結構明らかになっている部分が多くて、目新しいと感じた部分は少ないけれども、概説として良くまとまっていて、一家に一冊欲しいなぁと思わせるものがあった。

    今や宇宙食にもなっているカレーを通じて、日本人の創意工夫を刺激してやまない美味しさの魅力に迫る。カレーライスって大好きなので、この本を読んだら「今日はカレーを食べよう」という気になるのも良い。あと、本の表紙が食欲をそそるものになっていて、選書メチエ版よりも良いと思う。

    0
    2013年04月04日

    Posted by ブクログ

    一匙のスプーンに乗ったカレーの表紙が妙に美味そうに見えて、思わず手に取った本作。インドで生まれたカレーがいかにして日本に根付いたかをコト細かく説明してくれます。

    おかげさまで本作を手にしてからはしばらくカレー三昧。夕飯はカレーライス。パンを買うときはカレーパン。お昼ご飯でそば屋によったらカレー南蛮と、カレー漬けの日が続いてしまいました。

    と言う感じでとにかくカレーが食べたくなってしまう本。ただ、日本のカレーに特化している本なので、より広くカレーに関するお話が知りたかったら、やっぱり漫画「華麗なる食卓」がベストかなー、と思いました。

    0
    2013年04月02日

    Posted by ブクログ

    タイトルのとおり。カレーが日本でこれだけ根付いたのは何故か。しかもルーツであるインドと異なるテイストで。の研究を行ったもの。
    外国のものなのでそりゃ明治時代くらいから始まったんだろうくらいの想像はついたが、それ以上の事情があった。今や料理初心者がまず作るくらいの庶民的料理が、高級路線だった時代があるとは。関東と関西でカレーの食べ方の違いがあるのも初めて知ったが高級路線と庶民路線から違っていたとは。また、レトルトどころか固形のルーなんて戦後に生まれたとか意外と新しいとは。何故か、は本書を読んで欲しい。
    カレーにとどまらず、その具材や同時代に誕生した他の西洋料理のこともへえ!と思うことが書かれている。まぁとにかく、日本人が自分たち流に工夫してカレーを変えてしまうその食に対する執念はホント昔から変わらないんだなあと改めて思った。
    講談社学術文庫なのに先が気になってすいすい読んでしまうのは新鮮。何より謎なのは、何故この本が家にあったのか…(家族には料理研究家も食文化研究者もいない)

    0
    2019年10月30日

    Posted by ブクログ

    インドで生まれ、イギリスを経て「洋食」として日本へ入って来た、オレらが大好きなカレーライス。
    その、受容と日本化のプロセス・歴史が全部わかる本。

    日本のカレーの特徴として野菜(芋玉にんじん)があるようだけど、明治に入って北海道で川田「男爵」やあのクラーク博士によって普及が始まったということもあり、そのくだりが特にエキサイティングだった。玉ねぎなんかも歴史は意外に浅くて、始めは「こんなラッキョのオバケみたいなのが食えるか」という感じだったらしい。カレーでも、当初は白ねぎが使われていた由。

    東京の高級化(中村屋)・大阪の大衆化(阪急百貨店、小林一三)や、ライスカレーとカレーライスの呼び名の経緯なども面白い。

    0
    2019年07月01日

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