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誰のために? 何のために? 慣れない重労働に、疫病で死ぬ者200名、巨大な権力に捨身の抗議をぶつけて屠腹する者50名。未曾有の難工事は薩摩藩士の死屍累々の上についに完成するのだが――。泥海の中に潰え去った男たちの無念に、平時のいくさの惨酷さを見事に描き切った著者の代表作。
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Posted by ブクログ
平田が幕府からの短文による命に打ちのめされたのに始まり、また「もう自分はこれで自分は人生を終えるのだ」と悟る情景が続くように、
「武士としての心意気や絶望」や「幕府(あるいは村役)との折衝・勝負」が生々しくつづられている。一方で、美濃の地域の人々を想う様子も随所に描かれ、しかし他方で故郷である薩摩を想う(寂しく思う)様子も十分に記述されている。平時の戦との表現も印象的。感情に満ち、時代背景にも満ちた、とても充実した一冊を終えての読後感に浸っている。
今にして思えば、平田の「もう人生は終わり」との最初の思い(あきらめ)は、ある種の伏線だったのだなぁ。
(上巻にもほぼ共通したレビュー)
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