帝国議会―西洋の衝撃から誕生までの格闘

帝国議会―西洋の衝撃から誕生までの格闘

946円 (税込)

4pt

4.0

1890年11月、貴族院と衆議院からなる帝国議会が誕生した。ペリー来航後、強く主張される「公議」「公論」による政治の一つの到達点である。
体制の安定を第一とした伊藤博文ら政府と、早期設置を求める板垣退助ら自由民権運動の角逐のなか、政府は1881年に9年後の議会開設を約束した。今も昔も政治の世界で9年後の約束が守られることはほとんどない。だが明治政府の面々は、自らの権力を失ってもなお、公議実現のため議会開設を志向し、実現する。
本書は、西洋で200年かかった議会が、どのようにして明治維新から約20年で創られたのか、帝国議会に関わった人々の構想と試行錯誤の軌跡を追う。憲法制定と並ぶ近代日本の一大事業の全貌を明らかにする。

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帝国議会―西洋の衝撃から誕生までの格闘 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    書いた人の苦労が偲ばれる一冊である。
    内容は近年の中公の維新ものと同様、幕末動向から明治のある一点までを追う記述で構成されるが、その他のものよりも議会・公議というテーマで貫徹して描けているという印象。そのため、筋が追いやすく、事実が把握しやすいため、率直に勉強になる。
    加えて、ところどころに、現代議

    0
    2021年09月27日

    Posted by ブクログ

     帝国議会そのものは日本史の中においてマイナーな部類に入ると思う。どうしても伊藤博文といった人物や事件に目を奪われる。しかし、その伊藤博文をはじめとした幕末・明治期の人々の求め続けたものこそが「公儀」であり、その結晶こそが「帝国議会」。
     幕府老中・阿部正弘が広く諸大名に意見を求めた事が源流の一つだ

    0
    2018年11月23日

    Posted by ブクログ

    幕末維新期を席巻した「公議」という理念の延長線上にあるものとして帝国議会の開設史を描く。従来、在野の自由民権運動の側からの議会開設史が多かったが、本書の視点は、どちらかというと、明治政府の側である。公議所、集議院、左院、元老院といった「公議」を実現するための政府の模索を丁寧に振り返っている。
    ないも

    0
    2019年01月11日

    Posted by ブクログ

    「公儀公論」は、明治維新の理念の大きな柱の一つであり、また維新後の新政府においても五箇条の御誓文の第一条に「広く会議を興し、万機公論に決すべし」とある通り、議会開設は明治政府における一貫して推進すべき課題であった。
    しかし、実際に第一回帝国議会が召集されるには明治23年(1890年)まで待たねばなら

    0
    2019年05月03日

    Posted by ブクログ

    明治維新から20数年を経て、明治憲法発布、帝国議会誕生となるが、それまでの歴史は意外と知られていないように思う。ドイツ憲法を範にしたというが、伊藤博文たちがドイツに留学し、大家グナイストから講義を受けようとしたが、その無名の若手弟子モッセの講義を受け、伊藤はそれが不満だったという。そしてシュタインの

    0
    2018年07月27日

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