Posted by ブクログ
2020年08月24日
中学受験が題材ということで、いろんな方向性の毒親が登場するのかとかなり構えて読んだら、全然違った。
(とりあえず1巻は。この先はどうなるかわからん)
まさか、講師側目線の話やったとは。めちゃくちゃ面白かった……!
個人的には「生徒」ではなく「お客様」なのも、成績がいい子を受け入れて塾としての地位...続きを読むを確定させるというやり方も嫌いではない。
このあたりはデリケートなのであんまり言い切れないけど、「とりあえず大学まで」がメインやったわたしの世代では、「専門的なことを勉強したいなら大学院から」と、いうところがあった。
(大学でもある程度は専門的なことができるけれど、じゃあそれで就職するのか? と、いうと、すべての人が、就職するための学びとして大学進学をしているわけではなさそうやったので)
でも、今は、高校から専門的な分野に進んでもええんかもな……と、わが子を見て思っている。
……いた。笑
もしかすると、すでに世間では中学生から専門的な分野に進む世の中になっていたのかもしれない。
ちょうど就活がテーマの「書店ガール」も並行して読んだ。
2015年初版の「書店ガール」では、大学3回生の子たちが「自分は何をしたいか?」「何ができるか?」「将来はどうしたいか?」「今まで自分は何をやってきたか?」に直面せざるを得なくて、「どうしよう」と、悩んでいるところやった。
それはそれで応援したい気持ちはあるけれど、果たしてこの漫画では、それを小学校6年生に問うている。……のかもしれない、と、思った。
何がどうじゃなくて、しかもまだ先を読み進めてみないとわからないけれど、あれせえこれせえとわが子にせっつくわたしは、今の子どもたちよりもっとのんびりした子ども時代を送っていたと思う。
せやのに、自分もできてなかったことをわが子にやいやい言うてええん?
(子どもらがそう望んでるならともかく)
わたしはずっとそこの壁が越せん。
親は親、子は子、なんかもしれへんけど、自分もできひんかったことを他人(子やで)にせえと要求するのは、さすがに傲慢すぎんか……?
せやけどそう言うてやいやい言わんことを(親としてのわたしの)甘えととるか怠けととるかも、びみょうなところ。
伝家の宝刀、「子どものためを思って」は、自分はやってきていなくても「今の時代はこうあるべき」と大人目線で子どもに言うことと、「わたしもやってなかったのにえらそうには言えんわなぁ」と思って強く言わんことの、果たしてどちらが正しいんやろう。
今のわたしの目線やできることと、わが子の年齢のときのわたしのそれは、全然違うからなあ。
せやけど、わたしには学歴がない。ひつこいけど大学受験すらしていないので受験勉強もしていない。
そうしてここまで働いてきて、学歴がなくて困ったことはなかった(知識がないことに苦労しているのは前述の通り)。
せやから余計に「なんとしても大学進学」「とりあえず勉強」とは言えないんだよなあ。
将来の選択肢を増やすためにたくさん勉強して進学するのは正しいことなんやけど、そのために勉強しかしてこなかった、と、なってしまうのなら、それってどうなの……、とは思ってしまうねんな……。
わたしのそんな考えが覆されるくらいの深さが、この漫画を通して知れればいいなと思ってる。
わたしの経験談だけでは、子どもへ未来を伝えるなんてとても足りなさすぎるからなあ。