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Posted by ブクログ
城山三郎は、没後10年を経過したが、彼の著書はいまだに読み継がれ、新たに出版もされている。
本作は、講演を基にした表題作と、亡き妻への遺稿、それに作家吉村昭との対談で構成されている。
軍隊経験から、組織そのものを信じていない城山は、強い人間の力が時代なり社会なりをよみがえらせていくと考えたいと、講演で語る。
教育問題に端を発し、魅力ある人間として、石田禮助や本田宗一郎たちを紹介する。人生は報われないことも多いけど、それでもやり続ける人間が負けない人間だと、田中正造や広田弘毅を挙げる。
第二篇の「そうかもう君はいないのか」補遺は、妻容子を妖精と呼ぶ、城山の愛情あふれるエッセイ。読んでいて、心が温かくなる。
第三篇は、気のおけない同い年の作家吉村昭との対談で、読者もその場に居合わせるかのような楽しさが伝わってくる。
折に触れ、読み返したい本の一冊である。
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