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Posted by ブクログ
今更ながらのレビュー第2弾。『火星鉄道一九』と『巡洋艦サラマンダー』の二つの短編集を纏めたもの。第一次外惑星動乱の始まりから終わりまでを描いている。
『火星鉄道一九』では、太陽系各所での戦闘を主に航空宇宙軍側から描いている。そして『巡洋艦サラマンダー』では、外惑星連合軍の唯一の正規巡洋艦サラマンダーの最期が描かれる。作中でも触れられている第二次世界大戦時のドイツ戦艦グラーフ・シュペーを思いこされる。艦長の名はドイツ系であるし。
ここで描かれる宇宙空間での戦闘は、アニメ等で描かれるビームが飛び交い、誘導ミサイルが命中するようなものではない。何しろ超遠距離をミサイルより高速で飛行する艦船を攻撃するのだから。ここでの主な兵器は爆雷である、攻撃目標との相対軌道・相対速度を利用するのだ。 また加速・減速に必要な燃料残量や補給の問題がある。実際に計算した星間軌道など、執筆当時の科学的な知見と技術の延長線上にある嘘っぽくなく、かつ地味な戦闘シーンが描かれるのが魅力と言える。また戦争のバックグラウンドである資源、テクノロジーやエネルギー等、そして新技術の運用面等の考察がきちんとされている。例として、外惑星自治政府の戦闘艦開発の制約等がある。また、当初の作品は昭和に書かれたものであり、最近はやりの「戦術AI」 は登場しない。
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