ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
理想社会のシティ・システムは完璧なもので、市民にとってそこは真の楽園であるはずだった。しかし少年イヴは、レダとアウラとの出会いにより、確実に新たな地平へと導かれてゆく。自身にふりかかる嫉妬、憎悪、そして愛を体験してゆくうちに、イヴはシティ・システムそのものが抱える問題に直面するのだった。レダ、アウラ、イヴをとりまく状況は、さまざまな人びとを巻き込んで少しずつその歪みを露呈し始めるのだった。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
1~3件目 / 3件
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ
『レダ』ではいくつかの重要な哲学的問題が提示されている。 自由、個と社会、自己の固有性・唯一性など、それはすなわち、思春期にわれわれ皆が多かれ少なかれ衝突する問題である。少年の「ぼく」や、イヴが独白し、あるいは周囲の人々が語りかける言葉にはいくつもの大問題が関わっているのだが、読者はそれを共感...続きを読むを持ってなぞっていくことができるだろう。 「理想の社会」ファー・イースト30には何かが欠けている。人が人を害することがないように、強制力を伴わずに、極めて周到に管理されたシティ。II巻では、そこに欠けているものは、人と人とのなまの交流ではあることが示唆される。シティの人々は洗練されたカンバセーションの技術を使って、他人と真に関わらないようにしている。逆にいうと人と深く関わりを持たずになおかつ社会の中にある程度の係累を保ちたいタイプには具合のいい社会だとも思う。人間同士が衝突を繰り返すこの世の中を考えれば、植物のようにフラスコで孵卵し、血縁関係を排除した穏やかな環境の中ではぐくまれていくシティの人間たちの姿は、人類の問題のひとつの解決法であることに違いはない。ロハスなどといった考え方も終局的にはこのような植物型社会に行き着くのではないか。それでは嫌だと思っているのは実は作者であって、作者が強く他者を希求して叫んでいるのかと思えてくる。 シティを愛し、シティと一体化したいという望みにまどろんでいた「ぼく」は、本巻で急に目覚め、シティの重要人物と丁々発止、議論を戦わせたりするのだが、あまりに成長が早い。いまだ目覚めたことがなかった者が新たに目覚めるにはもっともっと時間がかかると思う。まさに作者の生き霊が「ぼく」に憑依したかのようだ。
今の社会を反映しているような、シティ。 イブ レダ アウラ 3人を翻弄しながら物語は 進んでゆく。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
レダ
新刊情報をお知らせします。
栗本薫
フォロー機能について
「ハヤカワ文庫JA」の最新刊一覧へ
「SF・ファンタジー」無料一覧へ
「SF・ファンタジー」ランキングの一覧へ
グイン・サーガ1 豹頭の仮面
試し読み
パロスの剣 1巻
神州日月変(上)
あなたとワルツを踊りたい
新装版 絃の聖域
新装版 優しい密室
仮面舞踏会
魔女のソナタ 伊集院大介の洞察
「栗本薫」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲レダ 2 ページトップヘ