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実は驚くべき歴史通だった! 水丸さんの旅エッセイ
城址に立つと「兵どもが夢のあと」とでもいうのか、ふしぎなロマンに包まれる。なまじっか復元された天守閣などない方がいい――十万石以下の一番それらしい雰囲気を残す城下町を、地図を手に歩き、歴史に思いを馳せ、名物に舌鼓をうつ。城と歴史をこよなく愛した水丸さんの、味わい深い紀行エッセイ。
歴史的事件や人物の逸話、四コマ漫画も読んで楽しい。
解説・松平定信
【目次】
村上市(新潟県)
行田市(埼玉県)
朝倉市(福岡県)
飯田市(長野県)
土浦市(茨城県)
壬生町(栃木県)
米子市(鳥取県)
安中市(群馬県)
岸和田市(大阪府)
中津市(大分県)
掛川市(静岡県)
天童市(山形県)
新宮市(和歌山県)
西尾市(愛知県)
大洲市(愛媛県)
亀山市(三重県)
木更津市(千葉県)
高梁市(岡山県)
沼田市(群馬県)
三春町・二本松市(福島県)
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Posted by ブクログ
とある古本カフェで何気に買った本。解説含めて267ページ、1cmあるかないかの、薄っぺらとまでは行かないにしても充分に「薄い」本である。
しかしその内容たるや凄まじくて素晴らしい!最近はベタベタ付箋を貼るのを控えてはいるのだけれど、気がついたらベタベタ本になっていた。
とにかくその「城」に行くまでのルート、周辺の景色、食事をした店のメニューから地酒ブランド、泊まる温泉、何よりその城の歴史や関わった人々を描いた小説などの参考資料までが網羅されていて、ここは行かねば、これは読まねば、という旅好き本好きの背中をバンバン押しまくってくれる「超」のつく良書!
『ちいさな城下町』というだけあって、名古屋城やら姫路城やら観光客だらけの場所ではない。ともすると「城」自体も無く城址記念公演だけ、だったりする場所もある。
それなのに安西さんは、豊潤な知識と感覚で、そんな中からも数世紀前の人々の暮らしや感情を読みとってみせる。いいなぁ、すごいなぁ、うらやましいなぁ。
改めて安西さんのシンプルでいてなんとも言えない個性と表情のあるイラストレーションを思い出してほんのり優しい気分になった。
本書はもともとオール讀物での連載で、文庫化されたのは安西さんが亡くなられてかららしい。文庫版の解説を書いたのは元NHKの松平定知さん。現役時代は、いかにも「松平家末裔」らしく誂え感プンプンのダブルのスーツがともすれば嫌味に見えるくらいの人だったけれど、この解説で中日ファンだった安西さんに対抗してジャイアンツファンだった少年時代を思い起こし(これホントなら逆よね。安西さんは赤坂育ちの生粋の東京人、松平家は三河の出じゃん?)、日本シリーズで西鉄(‼︎)に負けた時の相手のラインナップをすらすらと書いてみせたのには大いに拍手モンで、一気に嫌味感が吹っ飛びました。
とてもいい読後感でした。
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小説・文芸
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