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Posted by ブクログ
ノーベル物理学賞を受賞した益川さんの自伝です。収録されている文章の初出は,2016年1月~3月まで『東京新聞』『中日新聞』に連載したものです。
益川さんと言えば,受賞当時には歯に衣着せないもの言いで,なかなかユニークな談話を発表していました。ノーベル賞のスピーチの際に過去の日本の戦争に言及したところ「不謹慎だ」「賞になじまない」と騒がれたことをもネタにして,今の日本の危うさにも言及しています。そもそも「ノーベル賞」とは,ノーベル自身が発明したダイナマイトによる大量殺人を憂いた彼の遺産を元にできた賞であり,まさに,最初から平和を願う賞なのですから。
好きなことができると夢中になるという勢いが,ノーベル賞を受賞するほどの業績を上げることに繋がったんだなあということがよく分かります。師匠である坂田昌一先生とのやりとりも面白い。坂田先生の早世は残念でなりませんが。
小学校の宿題はせず,あげくに苦手な英語は捨て,大学院の入試試験でもドイツ語の答案を白紙で出した。研究者になって結婚してからも物理の謎解きと組合活動に明け暮れた。少し早く帰宅するようになったかと思えばオーディオに凝り,家じゅうにスピーカーを置いてクラシックばかり聴いていた。(p.212)
だからといって,小学生から宿題をしない子とだけを真似をしてもダメだけれども,好きなことにとことん取り組む姿勢は,どんどんマネしてほしいです。
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