書店員のおすすめ
今でいうところの修学旅行である「惑星キャンプ」の最中、トラブルで宇宙に放り出されてしまった9人の高校生たち。奇跡的に乗り捨てられていた宇宙船に逃げ込んだものの、食料もないし帰り道もわからない……。そんな絶体絶命のピンチの中、9人が力を合わせて困難を乗り越えていく姿に、とっても元気をもらえる作品です。
ノリがテキトーすぎる熱血漢・カナタや、天然ボケ少女・アリエスなど、どこか抜けたところのあるキャラクターたちばかりなのに、いざ仲間のピンチとなれば、それぞれの個性を生かしてビシっとキメちゃうところがかっこいい!
しかし、仲間の一人が船内の通信機が意図的に切断されていることに気がついたことから、物語は意外な方向へ。
「このメンバーの中に、俺たちを殺そうとしている奴がいるかもしれない……」
そう、ミステリー要素もあるんです。SF×ミステリー、めちゃくちゃわくわくします。
未知の惑星での心踊る冒険模様だけでなく、仲間同士の疑心暗鬼・メンバーが抱える暗い過去など、シリアスな展開もしっかり描かれているのが魅力的。読みやすいのに重厚感のあるストーリーは、このままハリウッドで映画化されてもおかしくない!?
普段SFをあまり読まないという人にも、ぜひ読んでほしい一冊です。