クビライの挑戦 モンゴルによる世界史の大転回

クビライの挑戦 モンゴルによる世界史の大転回

1,100円 (税込)

5pt

4.0

13世紀初頭に忽然と現れた遊牧国家モンゴルは、ユーラシアの東西をたちまち統合し、世界史に画期をもたらした。チンギス・カンの孫、クビライが構想した世界国家と経済のシステムとは。「元寇」や「タタルのくびき」など「野蛮な破壊者」というイメージを覆し、西欧中心・中華中心の歴史観を超える新たな世界史像を描く。サントリー学芸賞受賞作。(講談社学術文庫)

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クビライの挑戦 モンゴルによる世界史の大転回 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    啓蒙書のためか第一部「あらたな世界史像をもとめて」など頼りないほど粗っぽいが、これをこう書くためにはそれこそ目の潰れるほどの研鑽の蓄積があるのだろう。

    数年前に「チンギス・ハーン」に関する本を小説を含めて十数冊読んだが、それと相俟って面白かった。

    中国は「元」の時代を自国の歴代王朝の一つに組み入

    0
    2012年01月04日

    Posted by ブクログ

    p.73
    「……ながいあいだ人類の営みのおもな舞台であったユーラシアの歴史のうえで、きわめてまれな例外として、ユーラシアの中央部をおおう史料の雲が晴れ、東西の世界を文献のうえからもひとつのまとまった姿で眺められる時代がある。それは、モンゴル時代である。もとめれば、たしかな証拠がもとめられ……もとめよ

    0
    2025年04月18日

    Posted by ブクログ

    歴史の教科書では学べなかった、歴史上世界最大のモンゴル帝国でなされていたことがわかる本。どこまでが事実かわからないものの、かなり現代化されたシステムが1300年代にあったかもしれないことがわかる。

    0
    2022年01月02日

    Posted by ブクログ

    クビライは、各王族が自立的な動きを見せながらも大カァンを中心とするシステムをユーラシア大陸に築きあげた。元を中国史の王朝交代の文脈でみるとスケールを誤るのは分かった。

    0
    2020年04月07日

    Posted by ブクログ

    元々史書の習慣がない遊牧民のため「元朝秘史」など限られた文献しか残されていないモンゴル帝国。ゆえに破壊者の歪んだイメージが先行しがちだが、彼らの功績にスポットを当てる。

    いまの世界史の起源は東西を結び付けたモンゴルだと思うし、通商により世界を活性化させたのはチンギスでありクビライであろう。殺戮者と

    0
    2014年09月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者らしく、既存概念へのアンチテーゼを強調しているのか、モンゴルへの称揚と伝統中華やヨーロッパへの批難が激しい。特に明朝に対しては手厳しい。残虐なモンゴルへのイメージ脱却のため、世界帝国形成の間の戦況を説明し、モンゴル征服後も人口の大幅な減少が起こっていないこと、都市の繁栄は続いていることを強調する

    0
    2022年01月10日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    モンゴル帝国にして元朝の皇帝クビライの人物、あるいはモンゴル帝国の研究書。従来のモンゴル帝国にたいする再評価を迫る作品である。NHK『文明の道』第5週でモンゴル帝国が海上交通や駅伝網を重視し、緻密な行政システムを作り上げていた研究成果を示した。これに関する詳細な文献を探していたところ本書にたどりつい

    0
    2011年10月27日

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