Posted by ブクログ
2014年11月25日
ホントに、この漫画は心に来るなぁ。『異法人』や『不能犯』に匹敵
締め付けられるってレベルじゃなくて、軋まされて、磨り潰されそうになる
先巻で内容がどれだけ重いか、を判っていたから、精神的に参っている時に読んだら、必要以上に引っ張られ過ぎて、暗い感情をヘタに引き摺っちゃうな、と察しが付いていたので、あ...続きを読むる程度、気持ちを調整して読んだのに、この始末
面白可笑しさは微塵もないけど、確実に読み手の心に「何か」を突き刺す、力のある漫画であるのは間違いない
暗い、とも違う気がする、全部の作品でないにしろ、死者が自分の死をしっかりと受け入れているから
人は呆気なく死ぬ、そして、死は救いじゃない、けれど、蔑ろにしていい概念でもない、そんな当たり前の事を実感させられた
ぶっちゃっけた話、あずみ先生の画力がまだ高くないからこそ、死者の無残な姿がキツく映り過ぎず、なおかつ、ストーリーが澱むのを食い止めている気が、私にはした
どの話もショッキングだが、やはり、私は表紙にも登場している、“漫画家”の塙さんが主役にされた『腐ったアヒル』を推す
また、巻末のオマケが、本編の陰鬱さを少し和らげてくれて助かる
ラストで、良くも悪くも空気を読まないシ村さんの過去が明らかになりそうな気配があり、次巻も読み応えがありそうである
好みは分かれると思うが、「この漫画がスゴい!」などで注目される可能性は高いんじゃないだろうか