前章と前々章が短かったので、この章は少し長く感じた。ループの出口によって3つケースがある。先頭と末尾はwhileとdo-whileなど対応するもがあるので、認識していた。新たな視点は、ループの途中に出口があるというパターンは盲点だった。途中が出口だと指示する特別な構文を用意している言語はないかと思われる。ただ、if cond then break といったようなループを抜け出るステートメントがループの途中にあるようなものを、先頭と末尾にあるパターンと同列に扱う。こういうパターンには何度も遭遇してきた。はっきりとこれが出口だ、と認識するかしないかの違いは大きい。なんとなくループの途中でbreakすると不安な気持ちになっていたのだけど、これは出口が途中にあるループなのだから、そのよう書いても問題ないのだと自信をもつことができる。
p. 317の「11章 変数名の力」の冒頭の以下の言葉がこの本の本気度を伺わさせる。
「効果的なプログラミングにとって、よい名前というテーマは重要であるにもかかわらず、よい名前の作り方を10項目以上にわたって取り上げた本を読んだことはない。プログラミングに関する文献の多くは、省略形の選択に段落をいくつか割き、決まり文句でお茶を濁し、読者が自力で何とかやっていくことを期待する。本書はこれに真っ向から対抗し、良い名前に関する情報を使い切れないほど提供しようと考えている。」