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Posted by ブクログ
みんなはおいらのことをジャピーノと呼ぶ。ほんとの名前はトシオ・マナハン。父親は日本人だけどどんな人間なのかは知らない。母はエイズで死んだ。今はセブ島のガルソボンガ地区でじいちゃんとふたり、闘鶏用の軍鶏を育てながら暮らしてる。いまだに山奥に潜んでいる反政府ゲリラたちの活動はやまないし、地区の大物たちは賄賂で動いてる。新しくやってきた牧師はどうも女より男に興味があるらしい。みんな楽な暮らしをしている訳じゃない。でもそれなりに、みんななんとかうまくやって来ていた。あの日までは…。
その日、地区のみんなから白い目で見られたまま、日本人の老画家の妻となって日本に渡ったシルビアがガルソボンガ地区に何年かぶりに戻ってきた。メルセデスとか言うぴかぴかの車に、大きな犬を乗せ、いろんな電化製品をいっしょに持って、おべんちゃらを言い回る取り巻きたちから"クイーン"と呼ばれながら。そしてそのクイーンは、おいらに虹の谷への案内を言いつける。おいらだけが行く道を知っている虹の谷、そこにはかつての反政府ゲリラたちの英雄だったホセがひっそりと隠れ住んでいる。だけどもクイーンはなんでそんなところに行きたがるって言うんだろう。ふだんならそんなこと言われたって、おいら言うことを聞いたりしない。でも大事に育てていた軍鶏が誰かの手で殺されてしまった今、おいらもじいちゃんも金が必要なんだ。仕方なしにクイーンを虹の谷に案内することにしたおいら。それがすべての始まりだった…。
血が出てこなければ宮崎作品にもなるようなストーリーでした。
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