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Posted by ブクログ
角川ソフィア文庫 元木泰雄 「 平清盛 の闘い 」
清盛が目指した幻の国家像〜貴族政権を解体し、王権に従属させる公武一体国家〜の試みを論じた本
清盛の人生は、スピード出世して王権の中枢に位置し、クーデターを起こして 王権を掌握するも、すぐに病死して 平家もろとも滅亡。盛者必衰そのもの
平治の乱(1159)から治承三年の政変(1179)までの清盛の盛者ぶりは、圧巻
*平治の乱で 一人勝ちした清盛が、競合する軍事貴族や摂関政治を消滅させ、後白河院主導の政権を樹立
*後白河院との協調により、王権と政情を安定させ、清盛に外戚の座、日宋貿易の成果をもたらす
*建門寺院の僧侶を自在に動員して最大限の法会を行い、軍事政治に続いて仏教界の支配した
*治承三年の政変(1179)によって、後白河院幽閉と安徳天皇擁立により新王権を樹立しつつ、国家の軍事・警察権を掌握
源氏や後白河院との闘い、院政の否定、天皇擁立、遷都など貴族政権や古代天皇制といった王権の権力構造を変えている
Posted by ブクログ
清盛を盟主とする平氏政権についての本書のキーワードが「複合権門」、貴族と武士が一体化した勢力。
・後白河法皇幽閉という非常手段まで講じて独自の王権(高倉・安徳)を擁立したことは以仁王以下の反発を招いた。
・厳島神社の重視は、権門寺院との対立を招いた。
・知行国支配における家人の重視は他の武士団に対する圧力となり、反平氏の動きを全国に拡大する結果となった。
このように、王権も武力も内包した複合権門平氏政権の台頭により、多くの敵対勢力に対峙することを余儀なくされ、治承・寿永の内乱に突入していったと著者はする。
ifを言っても詮方ないが、清盛が生きていたら源平の戦いはどうなっていただろうか?清盛一人が頑張ってもどうしようもなかっただろうか。
自らの理想とする国家づくりに邁進した清盛に対し、著者が好意的関心を持っていることが窺われるのが面白い。
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