バッテリーV (角川つばさ文庫)

バッテリーV (角川つばさ文庫)

小説・文芸
803円 (税込)

4pt

5.0

強豪・横手二中との一戦から、巧と豪のすれ違いは続いていた。けれど、「最高のバッテリー」を目指す二人は、チームメイト達、そして、相手校の門脇、瑞垣らをも巻き込んで変化し、マウンドでの勝負に挑む――!!【小学上級から ★★★】

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バッテリー(角川つばさ文庫) の一覧

1~6巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~6件目 / 6件
  • バッテリー (角川つばさ文庫)
    880円 (税込)
    中学入学直前の春休み、父の転勤で岡山県の山間の町に引っ越してきた原田巧。ピッチャーとしての自分の才能を信じ切っている巧の前に、同級生の永倉豪が現れる。巧とバッテリーを組むことを強く望む豪だったが…!?【小学上級から ★★★】
  • バッテリーII (角川つばさ文庫)
    880円 (税込)
    中学生になった巧と豪は、「最高のバッテリー」になるという夢をもって野球部に入る。だが、自分の直球にぜったいの自信をもち、監督の指導に従おうとしない巧に、先輩部員たちの不満がつのり、ある事件が起きる…!【小学上級から ★★★】
  • バッテリーIII (角川つばさ文庫)
    825円 (税込)
    中学の野球部が活動停止となり、野球から遠ざかっていた巧と豪。ようやく再開した練習では、先輩たち相手の試合で大活躍する。しかし、大事な他校との試合を前に「最高のバッテリー」を目指す二人の関係に何かが…!【小学上級から ★★★】
  • バッテリーIV (角川つばさ文庫)
    803円 (税込)
    「最高のバッテリー」を目指す巧と豪。待ちに待った最強・横手二中との練習試合が始まるが、二人の関係を変えてしまうできごとが起きてしまう! 横手のスラッガー・門脇、くせ者打者・瑞垣との勝負の行方は――!?【小学上級から ★★★】
  • バッテリーV (角川つばさ文庫)
    803円 (税込)
    強豪・横手二中との一戦から、巧と豪のすれ違いは続いていた。けれど、「最高のバッテリー」を目指す二人は、チームメイト達、そして、相手校の門脇、瑞垣らをも巻き込んで変化し、マウンドでの勝負に挑む――!!【小学上級から ★★★】
  • バッテリーVI (角川つばさ文庫)
    836円 (税込)
    「おれはピッチャーです。だから、誰にも負けません」巧と豪のバッテリーが、横手二中の最強バッター・門脇、瑞垣らと対決する試合の日が近づいていた。強い自信を持つ巧、なやみ続ける豪。試合はどうなるのか――!【小学上級から ★★★】

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    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    登場人物たちの人間関係が限界まで煮詰まっていく第5巻。巧と豪はつかず離れずの距離感を掴みつつもあるが、いまだお互いの本音を測りきれずにいる。

    1巻では周囲を拒絶しているように見えた巧だが、5巻ともなると意外な一面を見せる。野球へのこだわりはそのままに、他人に対して彼なりの思いやりを発揮するのだ。豪と野球の話をしづらい時には、あえて自ら世間話や恋愛の話題を振る。
    しかし、日頃のストイックさとかけ離れすぎているせいで、豪は「なぜ今その話を?」と困惑するばかり。母親の入院中に弟と買い物をして料理を作るという巧に、豪は驚きを隠せない。巧なりに周囲と馴染もうとしているのだが、その試みは唐突で不器用なせいか、なかなか功を奏さない。青波だけは巧の優しさを知っており、それが豪に拒絶された時は、豪に強烈に怒ってみせる。巧にも色んな面があることを、分かっているのだ。

    一方、そうとは知らずに振り回されているとしか思えない豪は、言葉を発することさえ諦め、内側へと塞ぎ込んでいく。豪が巧の本気の投球を掴みそこね、手が震えるほどのショックを受けた瞬間、巧は次の球を豪が掴める威力に落とした。
    おそらく、豪に球を当てて傷つけまいとした巧の、彼なりの配慮だったのだろう。しかしそれが、かえって豪のプライドを決定的に引き裂いてしまった。巧の才能と優しさのギャップを受け入れられず、それでも彼の本気を受け止めようともがく豪の意地。この痛々しい摩擦さえも、ふたりの関係を動かす強烈な原動力となっている。

    悩みの尽きないこのふたりを引き続き掻き乱すのが、瑞垣と門脇のふたりだ。
    正直、私は中盤から瑞垣のパートが増えていく展開が不愉快だった。巧と豪のひりつく世界を見たいのに、瑞垣の相手を落とし込もうとした泥沼に、自らが溺れていくドロドロとしたコンプレックスが、物語を奪っていくように感じたからだ。
    門脇という絶対的な天才に追いつけない絶望を、理屈で理解していながら、感情が追いつかない。積年の思いをぶつけてもなお瑞垣の心は晴れない姿は、人を呪わば穴二つという結末さえも感じさせる。

    しかし、そんな瑞垣こそが本作の魅力を引き出す狂言回しなのだろう。
    野球が彼らを泥沼に引きずり込んだのなら、そこから抜け出す手がかりもまた、野球の中にしかない。自分の本音をごまかし続ける瑞垣は、ごまかせないと悟った豪や巧に勝てるのだろうか。

    0
    2026年07月02日

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