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Posted by ブクログ
普通に面白かったです。
「レーガンは過去と未来と架橋しながら、平均的なアメリカ人を代表しうる包括性を持ち、その上、アメリカ社会
の矛盾や二面性を象徴していた。」というまとめにはなるほどとうなずけた。
全体を通して意外と?レーガンについて客観的に書かれていたので逆にびっくり。
村田先生こんなにバランス感覚ありましたっけ笑
もっとアメリカ&レーガン万歳本だと思っていましたが、レーガン時代のマイナス部分についても
言及されていて、且つレーガン偶像化の急先鋒である「ティーパーティ」勢力についてはかなり
厳しい点とか。
大学1回の時に授業の課題で『フォレスタル』読まされたの思い出しました。
10年前かあ。。内容はさっぱり忘れましたが、全然面白くなかったのは覚えています。
題材がいいのか、読み物としてなのかの評価は定かではないけれども中公新書の直近の政治系と
比較しても遜色ないでしょう。
でも政治の本というか映画の本だな。これは、特に前半は。
レーガンの人生そのものが、ラジオ⇒映画⇒TVという道のりであるという点特に
ハリウッド文化のど真ん中にいたということを考慮するとまあ当然といえばそうか。
にしても薀蓄が満載。
さりげないところに日米比較が盛り込まれているライブ感は授業聴いているみたいで懐かしかった。
Posted by ブクログ
生誕百周年の昨年出た評伝。中公新書は良質の評伝が多く,どれも読みごたえがあって外れが少ないが,本書も良かった。アメリカ大衆文化の変遷を体現した偉大な大統領。
戦後のアメリカ大統領で人々の記憶にもっとも残るのが,ケネディとレーガン。二人ともアイルランド系だけど,対照的。レーガンの父は6歳で孤児となり、レーガン自身もゼロからの出発を余儀なくされる。一方,6歳年下のケネディは裕福な家庭に生まれ(父ジョセフは駐英大使),レーガンより20年も前に若き大統領となり,40年以上前に死ぬ。
ケネディは暗殺されたが,レーガンは銃撃を受けながらも生き延びる。撃たれて死ななかった大統領はレーガンだけ。しかも70歳という高齢なのに順調に回復。元映画俳優の彼は,大統領職でも映画のように人々を魅了した。
レーガンが社会に出たのはラジオのアナウンスの仕事から。話術を遺憾なく発揮して映画俳優に,そして戦後はテレビにも出演,その経験をカリフォルニア州知事,そして大統領として活かした。ハリウッドでは組合活動に取り組むも反共主義で,政治では「小さな政府」を目指す経済保守の立場を貫いた。
彼が大統領のときに冷戦が終結,結果的には幸いだったけど,レーガンは現実と空想を混同する傾向があったらしく,読んでてなんだか危なっかしかった。自分の推測・希望を裏打ちする情報を重視する楽天家で,そういう方向への記憶の改変も目立っていたようだ。
また信仰心も篤く,「ハルマゲドンが近づいている(核戦争の危機が迫っている)」と日記につけたり,チェルノブイリが「ニガヨモギ」を意味すると聞いて「この惨劇は二千年前に聖書に予言されていた」と言って側近を驚愕させたという。占星術好きのナンシー夫人の影響もいろいろ受けてるし…。
Posted by ブクログ
同志社大学法学部教授(アメリカ外交史)の村田晃司(1964-)による、第40代アメリカ大統領ロナルド・レーガン(Ronald Wilson Reagan; 1911-2004)の評伝。
【構成】
第1章 マーク・トウェインの世界
第2章 「心の劇場」から「夢の工場」へ
第3章 レーガン都へ行く
第4章 政治教育
第5章 ホワイトハウスへの道
第6章 「小さな政府」と「強いアメリカ」
第7章 「アメリカの朝」-醜聞と頂上会談の渦中で
終章 レーガンの遺産
本書は、著者曰く日本国内では初めてのレーガンの本格的な評伝だそうだ。その評伝の著者が村田晃嗣というのは、非常に歓迎すべきことである。博士論文をベースにした『大統領の挫折』でカーター政権の在韓米軍撤退計画の実証研究を行った著者だけに、このレーガンの評伝は発売前から期待せずにいられなかった。
平易な文章を書くことが得意な著者らしく、映画のエピソードをふんだんに盛り込みながら、誰にでも愛される映画俳優レーガンを前半で描き出す。そして、その前半を引きずるかのように後半でもあたかも映画のように、「少し苦悩はするが最終的に勝利を勝ち取る主人公」のような政治家レーガンが現れる。
ストーリーは明快だし、人物像もクリアである。
そして、上述のように文章は読みやすい。
だが、20世紀屈指の「政治家」と言われるレーガンを語るのに、これだけでいいのだろうか?
確かにカーター政権が失策を重ねてきた外交問題は、レーガン政権時に大きく前進し、最終的には1989年のベルリンまでトントン拍子に話が進む。
しかし、そこで果たした大統領レーガンの役割は何だったのか、閣僚・スタッフはどう関わったのか、そういう話はほとんどない。また、国内や国外からのレーガンの評判についても厳しいものはほとんど取り上げられていない。
もちろん一般向けの新書という媒体だからこそという点はあるにしても、アメリカで出版されている伝記のエピソードを抜き書きしたような評伝は、少なくとも評者の期待していたレーガン伝ではなかった。まして、当該の時代を専門とする外交史研究者が著者というのだから、失望感はなおさらである。
村田先生には、せめて『初代国防長官フォレスタル』ぐらいのアカデミックな議論を盛り込んだ評伝にして欲しかった。テレビの出演や論壇への記事投稿が忙しくて、本来の実証研究が疎かになっているのではないだろうか。
Posted by ブクログ
よく耳にする「小さな政府」、「強いアメリカ」の代名詞、そして中曽根元首相とのロンヤス関係で有名なレーガン元大統領。自分がNYCに住んでいた頃、元NYT記者と政治の話で盛り上がっている時、「理想の大統領は?」の質問に「もちろん、ロナルド・レーガン」と断言する姿に、確かにあんたはバリバリ保守派の共和党支持者だよね~と納得。
ハリウッドのB級俳優な民主党員が、直観的な機転とすぐれた演説スキルを武器に共和党の保守派として大統領に上り詰めたドラマ。少し薄いかな?とも思ったけど。そのくらいでちょうど良いかも。
生誕100年を過ぎ、元大統領の伝記映画が製作されつつあるというので、ぜひ見てみたい。
Posted by ブクログ
レーガンが大統領になったときは、自分が大学生でお茶の水駅の階段を上っているときにしった。世界戦争になるのではないかと危惧した。
自分も未熟だった。
この本は、新書ながら、レーガンの生い立ちからその思想的背景まで丁寧に分析している。
(1)レーガンは、経済的保守(自由主義)と宗教的保守(南部キリスト教保守派)と反共主義とを包摂する保守派の魅力をもっていたい。(p112)
現在、共和党はロムニーが優勢になっているが、ロムニーも茶会グループのような極端な小さな政府グループを包摂した緩やかな保守派の賛同をえられるかがカギになる。
(2)レーガンは、ハイエクの『隷属への道』をよく読んでいた。(p97)
レーガンを無能、無知と評価する人も多いが、彼は読書家で、反対派をやりこめる反応力とウィットがあったのは確か。
(3)アメリカ保守派は、レーガンがこだわったSDI構想がゴルバチョフを追い詰めたと考えている。これに対して、民主党は、単にゴルバチョフが一方的におりたと考えている。(p303)
今年の選挙では、オバマは再選をねらうが、共和党の偶像化しているレーガンをまねた候補と闘うことになると思う。極端な自由貿易主義、自国中心主義にならねばいいのになと願う。
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