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最愛の人は〝善き人″ではなかったのか?
利他とは。善とは。勇敢さとは。
ほろ苦くも優しい、再生の物語。
むつみの婚約者だった春臣は、通り魔から妊婦をかばい、〈英雄〉として死んだ。その死を引きずる彼女のもとに、春臣の弟・真央が転がり込んでくる。「エディ・ウッド・ゴー」を信条に善い生き方を心掛けていた春臣をなぞるように、二人は日常の中で「善いこと」を実践し、報告し合っていた。駅で真央を待ち続ける「募金ちゃん」、ノンデリな職場の同僚・松下、高校の同窓会で再会した春臣の死を知らない同級生……。彼らとの関わりの中でむつみと真央は、春臣の死を、自らのもとへ取り戻してゆく――。
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Posted by ブクログ
時代小説は避け気味、本格推理はそろそろ卒業しようかな、翻訳物は読める気がしない……となってくると、こういう小説が、これからの私の読書のメインになっていくのかな、と思う。
主人公の婚約者は、通り魔から妊婦を庇って亡くなる。知り合ってからずっと、他人のために行動することを求めるような人だった。
当然、突然亡くなった愛する人を忘れられない主人公の、その後の心境と生活が中心となる小説なのだけれど、やがて彼の生前の、善人というだけでは片づけられない不確かな行動を知ることになる。
彼の死に取り残された人たちの心情は、誰のものもとても苦しい。
ただ、作者は私よりよほど優しい。
残された人たちが、再生していくところまで描き納めている。
……でも、私はもう少し揉めてもよかったんじゃないかと思う。
もっと泣いて、もっと揉めろや、と(笑)。
なんなら、刺し違えでもいいかも、と思ってしまった。
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