純粋理性批判 5

純粋理性批判 5

ビジネス・実用
1,056円 (税込)

5pt

4.7

世界には時間的な始まりがあるか、空間的な限界はあるか。世界は無限に分割できるか、それ以上は分割できなくなるのか。人間に自由はあるか、それとも必然的な自然法則にしたがうだけなのか。そして、世界には必然的な存在者[=神]が存在するのかどうか。この四つの「二律背反」を考察。これまで多くの読者の前に立ちはだかってきたこの難関を、カントの思考の流れがみえるクリアな訳文と詳細な解説で、完全理解へ。

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純粋理性批判 の一覧

1~7巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~7件目 / 7件
  • 純粋理性批判 1
    990円 (税込)
    もう入門書はいらない! カントは従来の形而上学が陥った独断的なやり方を批判し、人間のもつ理性の可能性とその限界をみさだめる。空間とは何か、時間とは何か、認識はどのようにして成り立つのかを明らかにする。古代以来の哲学の難問を解決しようとした意欲的な試みを再現する! 難解とされる多くの用語を、ごく一般的な用語に置き換えて分かりやすさを徹底した画期的な新訳(全7巻)。詳細な解説つき。
  • 純粋理性批判 2
    990円 (税込)
    人間の認識を成り立たせる二つの能力、感性と知性。2巻では知性を分析。認識のために知性はどう働き、知性が用いる純粋な概念であるカテゴリーはどのように導きだされ、根拠づけされるのか。「形而上学の秘密全体を解くかぎ」の解明に取り組む。「カントはさまざまな川が合流する場所であり、そこからまた新しい川が分岐して流れ出す場所である」(訳者)。圧倒的に分かりやすい訳文で視界良好。“哲学の森”で、もう迷わない。
  • 純粋理性批判 3
    1,188円 (税込)
    3巻の「図式論」と「原則論」では、カテゴリーの根拠づけが対象にどのように機能するのか、それと時間がどのように関係するのかが解明される。イギリス経験論(ヒューム)を根本的に批判し、認識の主体と対象の相互の関係を論じた観念論も批判する。大胆かつ適切な訳語と段落すべてにつけたタイトル、初心者にも理解できる詳細な解説で準備万端。哲学の最高峰への登攀は続く。
  • 純粋理性批判 4
    990円 (税込)
    超越論的な分析論を終え、いよいよ超越論的な弁証論が始まる。この巻では、理性の誤謬推論として、心が実体(存在するもの)で、単純(分割できない)であり、破壊できないものであり、不死のものとして身体の死後も滅びることがないという伝統的な形而上学の霊魂論が批判され、解体される。そして真の形而上学を構築する試みが始まる! 『実践理性批判』『判断力批判』へと至る重要な道標!
  • 純粋理性批判 5
    1,056円 (税込)
    世界には時間的な始まりがあるか、空間的な限界はあるか。世界は無限に分割できるか、それ以上は分割できなくなるのか。人間に自由はあるか、それとも必然的な自然法則にしたがうだけなのか。そして、世界には必然的な存在者[=神]が存在するのかどうか。この四つの「二律背反」を考察。これまで多くの読者の前に立ちはだかってきたこの難関を、カントの思考の流れがみえるクリアな訳文と詳細な解説で、完全理解へ。
  • 純粋理性批判 6
    990円 (税込)
    第6巻は「超越論的な弁証論」の第三章「純粋理性の理想」を扱う。ここでは神の現実存在の議論が検討され、デカルト以来の伝統的な近代哲学の神の存在証明が分類され、すべて批判される。そしてこの存在証明に基づく神学の考察と批判が展開されることになる。存在が証明できない理念としての神を、なぜ理性は作りあげたのか? なぜ必要としたのか? 理性にとってどう役立つのか? 超越論的な弁証論の最後の難関に挑む。
  • 純粋理性批判 7
    990円 (税込)
    「わたしたちは神が命じたから、道徳的に行動する義務があると考えるべきではない。わたしたちは、道徳的に行為すべきことを、みずから〈内的な〉義務として考えるからこそ、こうした法則が神の命令とみなされるようになったのである」。本書の課題であった存在の領域、「あるもの」の認識からはなれて、当為の領域、「あるべし」の認識へ。最高善と「恩寵の王国」の思想をもとに、カントは理性の道徳的な使用へと考察を向ける。

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純粋理性批判 5 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

     本第5分冊の帯には「最大の難所、あのアンチノミーがついに理解できる」とある。アンチノミー。この歳になるまで全く知らなかった言葉だが、それほどまでに重要な概念なのだろうか。ともかく読み進める。

     前分冊に引き続き、主眼は経験を超越しようとする理性の批判。西洋形而上学における「世界が絶対的・無条件的全体性を有する」という理念はどこから出てくるのか。カントは経験可能な総体としての「世界」と、現象が全体性を持つための条件としての「自然」からこの問題にアプローチするが、それぞれ対応するカテゴリーを2つずつ当てがうため、検討するアンチノミーも4つになっているというわけだ。

     ここで「無限」の概念が重要な役割を果たすのが個人的には意外だった。
    ①全体性を担保する〈無条件者〉が系列に含まれる場合は、スピノザの神即自然よろしく系列全体が無条件ということになり、理性の無条件なものへの遡求(系列の背進)は〈無限への背進〉になる。
    ②無条件者が系列の外部に独立して存在する場合は、系列全体がこのライプニッツ的な神に従属することになり、系列の背進は〈不定への背進〉ということになる。
     正直なところ、特に①の前提となっている「無限でありながら全体が把握可能な系列」というのがよくわからない。無論、有限な系列全体を説明するのに無限回のステップでこれを行う、ということなら理解できる。しかしここで言われているのは、「世界全体が把握される前からそれが無限であることが諒解されている」という事態だ。無限であることが初めからわかっているシステム、とは一体どういうことなのか。カントのロジックからすれば、無限のような経験を超越した概念をいきなり直感する能力を持つのは、ヌーメノンを把握できる神のような叡智的主体に限られるのではなかったか?無限/有限という排中律が前提であるからこそこのような議論になるのであって、「そもそも有限か無限かは経験してみなければわからない」のだとしたら、ここでの議論は成り立たないのではないだろうか。

     ともかく、ここから4つのアンチノミーの定立/反定立命題それぞれの証明が行われるのだが、先述の無限を巡る議論に加え、それぞれ帰謬論(背理法)を用いているため論理の流れが非常に煩雑でわかりにくい。しかも、そもそも使用されるロジックも納得感のあるものとは言い難いのだ。例えば第一アンチノミーの定立命題で言えば、無限の時間が経過したと仮定→無限の時間は完結しない→現在の世界も生じないはず、として世界の端緒の存在を背理的に証明するのだが、現在の世界を無限時間の完結後の姿だと断定する根拠が明らかに脆弱だ。現在の世界は無限前進の最中の過渡的な姿だと見れば、無限の時間が存在する(端緒はない)ことに矛盾はない。このロジックは他のアンチノミーの議論にも用いられているので、4つのアンチノミーに関する議論全ての存立基盤が怪しい、ということになってしまう。

     だから、ここから論ぜられるアンチノミーの誤謬の指摘(二律排反の解消)も、論理的にかなり頼りないものと言わざるを得ない。各命題は現象と物自体を混同している、とカントはいうが、そのカント自身による各命題の証明自体が「無限の系列の全体」という物自体を前提を認識可能だとする、純粋/経験的カテゴリーを混同したものなのだから当然だろう。またアンチノミーが実は矛盾対等ではないとの指摘についても、各命題の証明で排中律をおきながらその検証では否定するというのでは、そもそも検証になっているのだろうかという疑問が湧く。

     全般的にみて「カントのアンチノミーの議論は〈無限〉の取り扱いを誤っている」というのが僕の感想。過ぎ去った時間の総体などのような「無限の系列の全体」という自家撞着した概念を前提とすれば、矛盾を含む結論を導出するのは容易なので、ここで行われていることがすごく意味のあることだ、とは少なくとも僕には思えなかった。砂の山を作って自らそれを壊しているだけに思えてならないのだ。当時のキリスト教神学に与えた打撃が相当のものであったろうことは理解できるが、結局のところ「どっちとも言えない」という結論もなんとなく拍子抜けしてしまう。

     ただそうは言っても、素人の僕にここまで疑問を持たせるのだから、この箇所の読み応えは相当なものと言っていいと思う。これから何度も読み返す分冊になりそうだ。

    0
    2021年07月11日

    Posted by ブクログ

    二律背反の巻。なんとなーくうさんくささを感じるのは私だけですかね。あと、ようやく身体性のある話になってきたなぁとほっとしております。

    0
    2012年04月06日

    Posted by ブクログ

    有名な「四つのアンチノミー(二律背反)」が載っている巻。
    あまりにも有名で、解説書の類にもよく書かれているが、再読してみて、さほど面白くなかった。定立、反定立ともに全部詭弁に見えてしょうがなく、退屈してしまった。
    なまじ解説書等で馴染んでしまったのでこう感じたのだろうか?
    この巻は何となくぼんやりと読み流してしまった。
    そろそろ疲れてきたかな・・・(笑)

    0
    2012年03月10日

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