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Posted by ブクログ
あらすじを読まずに著者買いしたところ、名作推理小説のオマージュ集だったことが分かり、最初は尻込みしてしまった。調べると「元ネタを知らなくても楽しめる」とのことだったので強行突破したが、元ネタを知っていた方が十倍楽しめる作品だと感じた。
本作に収録されている六つの短編には、次から次へと名作が登場する。阿津川先生の推理小説への深い愛、圧倒的な読書量と分析力、そして名作への敬意を払いながら、それを新たな物語へと昇華させる構成力には感服するばかりだ。
どの話も楽しめたが、ミステリはやはり「自分で推理してこそ」だと思う。私は六編のうち『女死刑囚パズル』だけ結末を予想することができた。法月綸太郎氏の元作品が強烈に印象に残っていたため、「男性から女性への反転」や「状況の対称性」から、犯人の動機やロジックを組み立てることができたのだ。数学の問題が解けたときのような快感があり、思わず嬉しくなった。
本作を読んだことで、私の中で本格ミステリの世界は大きく広がった。日本初のリレー探偵小説とされる『五階の窓』の存在も初めて知り、大いに興味をかき立てられた。今後は、本作のベースとなった名作にも手を伸ばしたい。それらを味わったあとに再読すれば、この作品はまた違った輝きを見せてくれるに違いない。
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小説・文芸
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