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異形を追う名探偵、堂々の帰還!《クトゥルー・ケースブック》シリーズ第四弾
ハイゲイト墓地から消えた三つの死体、アイリーン・アドラーとの邂逅、北極海を往く船乗りが遺したもの、元画材屋の殺人、女性を破滅させる骨董品収集家……それらすべての背後には地球外生命体ミ=ゴ、そしてその同盟者たちの存在があった! およそ30年にわたるホームズと異形との戦いの行く末は!? ホームズ物語のエッセンスをふんだんに盛り込んでクトゥルー神話とマッシュアップした、驚天動地のパスティーシュ!
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Posted by ブクログ
見事な短編連作で、作者が書きたいことをこれでもかとばかりに詰め込んだのが伝わる。
前作である三部作は、ホームズの青年期、壮年期、老年期という区分で、それぞれの時代のさまざまな事件の真相という体裁でクトゥルフとの戦いが描かれているのだが、今作はそれを更に俯瞰する形で、三部作の時代を貫き通すような形式で物語が構成されている。その分、登場人物も多くて、私のようにシャーロック・ホームズの原典に不調法な人間には、ん?んん?となることも多い。しかし、通底するシャーロック・ホームズの理想像というものに対して、作者は誠実でめちゃくちゃに好感がもてる。
ただ惜しむべきは、ヒロインであるアイリーンさんを際立たせる目的もあってか、ほかの女性登場人物がいまいちだというところだろうか? 悲劇性を強調する目的もあってのことか、被害者がむごたらしく惨殺されるあたりの描写に『ここまでしちゃうか~』となってしまった。
しかしながら、上巻という地ならしの上で展開していく下巻のそれはアグレッシブでエキサイティング、大変おもろしくて楽しかった。
後書きにて、それとなくこのワトソンが遺した手記は、これが最後ではないと匂わせているので、続編が編まれるのであれば、ぜひとも手に取って読みたいと感じた。
Posted by ブクログ
「高名な依頼人」のグルーナー男爵による行方不明事件、さらには「三破風館」のイザドラ・クインやメアリ・マーベリや、おまけに「マザリンの宝石」からもゾロゾロホームズ譚関係者が出てくる。そしておよそ30年の間に起きたそれらが全部1つの事件と繋がってくるのだ。
地球外生命体ミ=ゴとその仲間たちを相手にホームズが地球を救うスケールの大きな話なのです!
恐るべきラストは異形との対決とワトソンの決断。クトゥルー神話ではラヴクラフトの「闇に囁くもの」がベースになっている。
そして最も驚かされるのは、ホームズの聖典とされる話は全てワトソンの創造であり、実際はクトゥルーとの30年にわたる対決こそが事実となっているという設定だ。そして、クトゥルーとの対決の中で登場した人たちをモデルに聖典と言われる小説が書かれているということなのだ。
もう続編は出ないんだろうな。なかなか面白い話でした。
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