Posted by ブクログ
2018年10月12日
『五体不満足』の乙武さんが、自己肯定感について綴った本です。
とにかく乙武さんの周りにいらっしゃった方たちが素晴らしいです。お母様、お父様をはじめ、小学校の厳しい先生やご近所の方たち。
そして、そういった方々に育てられた乙武さんが、小学校の教師となり、子どもたちが成長していく・・・
読んでいて、...続きを読む何度も涙を流してしまいました。
娘を持つ父として、この「自己肯定感」というのは常々非常に大事だと思っていました。でも、どうしたら子どもの自己肯定感が育つのか。
褒めること?褒めることもとても大事だと思うのですが、反面、褒められるために何かをする、という人間になってしまったらどうしよう、と心配になったりもします。
また、乙武さんのお父様のように、どっしり構えて、いつも笑顔でいたいと思っていても、ついついイライラして怒鳴ってしまったりすることもあります。
そんな頼りにならない父親ですが、これからも、どうにか「あなたはかけがえのない存在なんだよ」ということを伝えていければ、と思っています。
ところで、本書の97ページ、憲法“十八条”の項にあったのですが、自分なりの答えを考えるのが苦手な子どもが増えているそうです。
確かに、思い当たる節があるので、「お父さんからのクイズノート」のようなものを作って、自分の考えを書く練習ができないかな、と考えています。
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【目次】
はじめに
第一章 息子として
「かわいい」/“応援団”結成/パイプ椅子と文庫本/母の悩み/最優秀助演男優賞/アヒルばかりの通知表/転勤拒否/紙おむつが起こした奇跡/父の“遺言”/「ほめる育児」の原点/モノサシを捨てよう/親鳥のやさしさ/車いす禁止令/地獄の特訓/魔法のルール/マグマの噴火/相談しないのは信頼の証/結婚の条件/「不幸」の烙印を押さないで
第二章 教師として
スポーツから教育へ/会議室じゃない/「トイレに行っていいですか?」/憲法“第十八条”/個人面談で得たヒント/黒いチューリップ/涙のリレー/砂まみれの体操服/1/2成人式/ストライクゾーンを広げよう/発達障害の子どもたち/赤、白、紺、青……/みんなちがって、みんないい/二十三色の色えんぴつ
第三章 父親として
二匹の怪獣たち/第一子誕生/形勢逆転/子守唄は『六甲おろし』/扇風機事件/妻の言葉と茜空/パンツをずりっ!/キケンな落とし穴/「今日も大好きだよ」/幻のウエディングドレス/幸せのカタチ/いやなきもちになる/ありのままの子どもを受けいれる
自分を愛せない人への処方箋
対談:乙武洋匡×泉谷閑示(精神科医)
自己肯定感とは「健全な自己愛」/まやかしの言葉「あなたのためを思って!」/失敗を極度に恐れる「ムラ社会」/「小径」に迷い込んでしまった人たち/「新型うつ」は遅い反抗期/自分の価値観で生きていける人間
おわりに