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Posted by ブクログ
はじめての石川宏千花がこの本で良かった。ひりつくような思春期の少女の痛みを描いて上手い。グイグイと読み手側の心の内を抉ってくるのだが、最後に淡くて静かな希望のようなものが見えるのがなんとも美しい。瑞々しい緑色の装丁もこの本のイメージにピッタリ。
お母さんのお母さんもシングルマザーとか、いっちゃんさんと母との関係とか、消化しきれないくらい設定てんこ盛りな作風は共通しているかな。でも不思議と鼻につかない。
まるちゃんがいいよね。田鶴の懐に結構ずいっと入ってくるのに、あまり深入りしてこないような空気感を持っていて、おかげで田鶴も負担を感じないでいられた。
時が経って、田鶴の摂食障害は治って良かった良かったとはならなくて、全て解決という訳ではないラストに驚いた。子どもの頃の辛かった体験はそのまま大人になっても続いていく。確かにそうだ、人生は連続しているのだから。だから寄り添って一緒に生きていけるまるちゃんとの出会いが田鶴にとってはとても幸運。まるちゃんの言う、心が落ち着いてないと恋愛なんてできないとかほんとにそうだと思ったし、気になるセリフがたくさん。
Posted by ブクログ
思春期の感じやすさを描きながら、暗くなりすぎないのが、YAとして良い。主人公を否定せず、ありのままを受け入れてくれるまるちゃんって、理想の友達。彼がいなかったらもっと大変なことになってた。
二人とも家庭のどうしようもない事情をかかえながら、大人や社会に怒りを向けないのがちょっと不思議(特に生きる気力失っている主人公より、家族に気にかけられていない、男子のまるちゃんの方が暴れそうなもんだ)。でも、今の子どもって怒るより無気力になるのかも。そういう意味でも中高生向きの本。
大人としては親の苦しみももうちょっと書いて欲しい気がしたが、中高生はそんなこと別に知りたくないから、ちょうどいいのかもしれない。
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