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Posted by ブクログ
少年愛が少女漫画の主要なテーマのひとつだった時代というのがあって、私の世代なら誰でもセルジュ派とジルベール派に分かれて対立抗争を繰り広げた経験があるはずなのだが(嘘です)、それから10余年を経た1990年代後半の吉田秋生はずっと自然な筆致で少年同士、少女同士、そして少年と少女の愛の行方を描いている。
舞台もフランスの寄宿学校ではなく湘南のありふれた県立(たぶん)高校で、埃っぽい制服の高校生たちがむしろ淡々と日常を紡いでいく。こんなドラマはなかったけれど、やはり自分も埃っぽい県立高校生だったころを思い出す。
南が海に面した湘南の空は明るい。余白の多い吉田秋生の画風が、あの空の下に溢れる光を見事に描写している。
Posted by ブクログ
吉田マンガの中で、一番好き。
いまいちマイナーなのかな?
年齢的にジャストなときに読めたのも、良かったのかも。
学生時代、周りには少し変わった子が多くて、あたしも似たようなものだったけれど、どうしてみんなとおなじように出来ないんだろう、とか、誰といてもなにかピンとこない、とか、「普通」って言葉が嫌い、とか、固定概念で私をくくらないで、とか、今から思えばちょっと感受性が鋭めな現代思春期少女のステレオタイプ同士で集まって、BANANA FISHから入って、自然にこっちにも辿り着くわけ。
私はリカコと藤井の話が好きで、むしろそこしか興味がなくて、他の4人の恋愛は、話としてはなるほどねと思ってもなにかピンとこなくて、結局このマンガ=リカコと藤井だったんだけど。
周りの子達はみんな他の4人の話がイイって言ってて。
そうかなあ。私はリカコ視点で読んでたし、一番共感したのもリカコだし、藤井に惹かれるのもすごく分かるし、藤井の立ってる場所の不安定さを想うときが一番泣けるんだけどナって言うと、
「だってあの二人って別に普通じゃん」
って返されることがあって。
要するに、通ってたのは女子高だったし、仲良かったのはみんな、女子高にいながら積極的に彼氏が作れるようなタイプじゃなかったし、だから同性にちょっと惹かれたり、というのが多くて、そんな中で、ひっそりと同性の友人を愛してる、っていうメンツの、一般的には普通じゃないけど自然に描かれてるとこに惹かれてたってことなんだろうけど。
私にはじゃあリカコと藤井のなにが普通で、他の4人のなにが普通じゃないのか分からなくて、でもその頃はまだ「普通、と普通じゃない、って要するに同じ意味だよね」とかも言えなくて、結局なにも言い返せなかった。
まあ、それも10代のときの話なんだけど。
ちなみに藤井のキャラクターは私が一番「ひっかかる」キャラの原点だぜー。
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