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天文学者と旅する宮沢賢治の星空
少年、宮沢賢治は夜空を見上げ、何を思ったのだろう?
見つめる星々の先には、何が見えたのだろう?
天文学者も舌を巻くその正確な天文知識は作品にどう映しだされたのか?
天文学の楽しさを一般の人びとにわかりやすく伝え続けてきた天文学者が、賢治が作品に描き出した天体に私たちを招待する。
この本は宮沢賢治の生涯を天体で物語るプラネタリウムだ。さあ、一緒に旅に出よう!
【内容】
旅のはじめに
第一章 賢治の生きた時代へ
第二章 教師、宮沢賢治の星空
第三章 賢治、大地に根ざす
第四章 ふたたび石に向きあう
第五章 そして、宇宙へ
旅の終わりに―あとがきにかえて―
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Posted by ブクログ
✨【賢治と星を見る(生誕130年の夜に)】✨
8月27日は「石っ子賢さん」こと宮沢賢治の誕生日。
先日見たペルセウス座流星群のひとすじの流れ星に導かれ本書を手に取りました。
『銀河鉄道の夜』を道標に、星めぐりの夜に汽車に乗って宮沢賢治に想いを馳せる旅に出ようと思います。
本書は北十字から南十字までの星座を巡る旅。『銀河鉄道の夜』だけでなく『よだかの星』や『双子の星』も登場し、窓から見る賢治の宇宙と名場面の追体験は賢治ファンにはたまらない星巡りの旅です。✨
西洋と東洋の神話を散りばめた天文学者ならではの考察は、新しい発見もあり、まるでジョバンニやカムパネルラと一緒に汽車に乗っているよう。
そして何より、賢治の天文知識が当時の最先端を走り、いち早く掴んで物語に組み込んでいたのには、ただただ驚くばかりでした。✨
欲を言えば、もう少し宇宙の写真やイラストがあればもっと分かりやすかったかも。
賢治の足跡を超えて、さらに広い宇宙や星座を巡る旅も覗いてみたくなりました。
きっと、好奇心旺盛な賢治なら同じように興味を持ったはずです。✨
少し解説本の色のほうが強く感じた部分もありますが、今夜は本を片手に、実際の夜空を見上げて本物の星たちを眺めたくなりました。✨✨
本書は、るなさんの本棚から選書させていただきました。
良い本をありがとうございます。ლ(^o^ლ)
Posted by ブクログ
大好きだったNHKの宇宙番組『コズミックフロント』のホームページ連載をまとめた一冊
宮沢賢治の人生を振り返りながら、その不器用で献身的な人間性に科学がどう関わっていたのかを紐解き、彼が生み出した作品群に現れる星々や自然現象について分かりやすく解説してくれる
星そのものについて掘り下げるというよりは、なぜその星を賢治が選んだのか、賢治が書きたかった想いはなんなのか、といった文学方面での掘り下げに重きを置いている
宮沢賢治の概要として、とても分かりやすくまとまっていると思う
天文学知識を求めてというよりは、宮沢賢治は一通り読んだけれど、もう少し詳しく知りたい!という層におすすめ
先行研究についてもきちんと引用元が明記されているので、この一冊を手始めにして、更に別の研究書へ繋げていくこともできるのが有難い
Posted by ブクログ
むかしから星や宇宙の話は好きで、小学生のころ町にできたプラネタリウムによく通っていた。今でも、プラネタリウムの解説員になれるならなりたいと思っているほど。同じころ、鉄道も大好きで、ふたつの要素が並んだ「銀河鉄道の夜」を初めて読んだのは確か小学6年生だった。宮沢賢治がどんな風に夜空を眺めていたのか知れるなら、と思って購読。
著者の渡部先生は国立天文台の所属。きっと、研究よりも発表や観察会によく出られる方なのだろう。とても取付きやすい語り口で、賢治の考え方の推論や彼が生きていた当時の天文界、科学界のトレンドを解説していて、読み飽きなかった。楽しみにしていた銀河鉄道の夜についての解説は後半からだが、それ以外の天体に関わる童話は詩歌についての解説もおもしろく、それぞれもう一度原典を読み返したいと思えるものだった。内容を思い返しながら、夏の星座を眺めるのも楽しみだ。
銀河鉄道の夜からは、通りすがりに親しくなった人たちや、一番大切な友人を亡くして一人ぼっちになっていく寂しさを一番に感じていた。ところが改めて紹介された推敲中の原稿を読むと、むしろ自分の運命を再確認し、家族と前に進むストーリーなのではないかと思うようになった。
「なにがしあはせかわからないです。ほんたうにどんなつらいことでもそれがただしいみちを進む中でのできごとなら峠の上りも下りもみんなほんたうの幸福に近づく一あしづつですから。」
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