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2029年に起きた小惑星衝突の危機。すんでのところで衝突は免れたものの人々の恐怖は拭いきれず、シェルター用の実験地底都市が建造された。劣悪な環境下で暮らす実験期間は10年、被験者たちには終了時に巨額の報酬が約束されている。しかし実験終了目前、239人の被験者たちがなぜか地上に出たくないと抵抗し始めた――。『百年法』の著者が描く、緊迫のエンターテインメント長篇!
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Posted by ブクログ
初めて読む作家。最初は地球に小惑星が衝突するという社会を描く極めて古典的なディストピア又はパニック小説かと思ったが、そんな簡単な内容ではないらしい。よくある衝突騒ぎまでの人間の様々な葛藤を描くのではなく、運よくパニックを回避した後の人間の挙動に注目を当てた小説。しかも、普通なら一旦衝突を回避したら希...続きを読む望に満ちたユートピア世界が永遠に続くと言うのが定番だったが、ここは少し捻ってくる。この様に、ちょっと切り口に工夫を加えるだけで、こんなに面白い小説ができるだなんて、SFの可能性は無限大ですね。 些か初期設定に納得できない所がある。2029年ってもうすぐやって来るが、さすがに小惑星の軌道なんてスパコンで簡単に求められるだろう。ギリギリ直前にならなくても、衝突するかしないかは簡単に判別できると思うのだが。そんなに科学力が弱い設定なのか?そうか、これは今我々が生きている次元の話じゃないんだ。どこかのパラレルワールドの話なんだ。SFだもん、それで、納得した。 そして、地球に寸前の所で衝突しなかったこの小惑星には2029JA1と名付けられたが、これがまた再び地球に衝突するという話が湧き上がって、再び人類を震え上がらせるなんて、ちょっと強引、虫の良すぎる設定じゃないの?そして再衝突の予想日が2099年7月27日ですって?ちょっと安易な設定、ていうかふざけてません?これって、ノストラダムスの大予言で有名な「1999年7の月」の100年後と言う事でしょう!もう忘れかけていた事柄とはいえ、流石にいくら何でも流用しすぎでしょう。確かにインパクトはあるかもしれないが、若者には全く響かないことは間違いなし。そして、2029JA1は最後に誰にも予想できない状況になる。これが人類に対して永遠に関わる訳だ。恐れ入りました。もーー、強引にも程がある。 そう、思い起こせばノストラダムスのことは当時かなり話題になった。1999年7の月が近づけば近づく程、恐怖が日本社会を席巻しメディアもこれを煽った。この私でさえ、五島勉の本を買ってくまなく隅から隅まで読んで勉強した記憶がある。丹波哲郎の映画も見た。小松左京の「日本沈没」の二番煎じ感は拭えなかったが。そして、アンゴルモアの大将軍(大王)はどのような形で現れるのかドキドキしながら6の月を過ごしていたのが懐かしい。やがて7の月になって一日一日がとても長く感じられた。夏休みになったら、一日中テレビにかじりついて、何か大ニュースが発表されないかハラハラしていた。そして遂に、7の月は終焉を迎えた。まさしく、この小説の登場人物になった気分。だが、不思議なことにあまり怒りは湧かなかった。ああ、やっと危機を回避したんだという安堵感の方が絶対的に私を支配していた。そしてその後、私はSF小説に深く身を投じることになる。ああ、真の平和が訪れたのだ。 この小説ではシェルターの功罪にも言及しているような気がした。核シェルターに入れる人はどの様な人なのか、どんな基準で選定されるのか?軍関係者?国会議員とその家族?一流企業の社長家族、財閥の会長家族?持っているお金の順?卑屈な人間はそう思ってしまう。そりゃ、当然でしょう。ところでその核シェルター何年持つの?様子を見るため外に出ようとしたら、海底にいたためハッチが永遠に開かないという笑い話もあった。そう言えば、地上に完全な閉鎖空間を建てて、その中で生活する人々の精神状態を解析する実際のプロジェクトをどこかの国で行っていた記憶がある。その後どうなったのかな。詳細な研究内容は公開されないのだろうか。そうだ!潜水艇の中でどれだけの期間、生活できるのかな。これはデータ得やすいかも。人間は安全が欲しい、安全がいの一番、安全だとひとたび妄信したらそれから逃れられない性質を上手く表現した小説だな。そして、この妄信こそが科学を上回る力を持つ、すなわち宗教は最強であるかもしれないという結論なのかも。だから地球上から戦争は無くならない。 エンディングではアイロニーがスパイス以上に効いていてちょっと痛快だった。イーロンマスクは宇宙船の中で生涯を閉じるべき。これこそ本当の宇宙葬と言える。
小惑星衝突危機をギリギリ免れた近未来。 壮大な話ではあるが、ノストラダムスの大予言や震災原発事故後の放射能騒ぎ、ワクチンの是非など様々なパニックや価値観の違いにふりまわされた記憶とマッチ。 謎のままな部分も多いが、実際そんなもんだよね。
地下実験都市ヘルメス、地球に衝突するであろう小惑星カドゥケウス。鍵を握るのはルキという少年とその血筋の者。人の願いや希望は通じるのだなと思った。そして、歴史は繰り返すものだということも。 楽しく読ませて頂きました。
社会への問題提起が魅力の山田宗樹作品だが、今作は完全なSF作品の様相だった。が、そこは山田宗樹。最後まで面白く読んだ。次作にも期待。
小惑星2029JA1に振り回される人間たちの話。 社会に絶望している人達は小惑星の落下を待ち望み、生きていたい人達は当然、落下を食い止めたいと願う。 両者の決着は、念を送って小惑星を引き寄せる(もしくは遠ざける)と言ったかなり非科学的な方法で行われるようになる。(私だったらそんな運動には参加しない...続きを読むだろう。)最後は念合戦だからね。何だそりゃと思った。 ヘルメス(地底都市)から現れた少年を"世界の救世主"等と崇めようとする人類の姿は滑稽だが、必死に生きようとする姿は決して馬鹿にはできない。 実験的地底都市へ莫大な報酬目当てで参加する人々、心底2029JA1が怖い人など様々な思惑が渦巻いていたヘルメスが、日の目を見なかったことは残念に思う。やっぱり人間には日光が必要なんだよね…精神的にも肉体的にも。 マイメンターというホログラム(AIみたいなもの)が社会に浸透しているという設定が気に入った。自分の欲しい言葉を良いタイミングでくれるメンター、今は不要だが、将来必要になるかもしれない。
ドキドキ、ハラハラしながら一気読み。「人の心は矛盾の塊」ホントに人というものは、荒唐無稽だと理性ではわかっていても、何かにすがらなければ生きていけない弱い生き物…。最期の審判が下される、その瞬間まで平常心で暮らしたいものだけど…その時を迎えてみないと…。でも「いい人生だった」と言えるようにはしたい。
2029年小惑星衝突の危機をきっかけにシェルターとして実験地底都市が建造された。実験期間の10年を目前にして被験者たちは地上に出ることを拒む…。『百年法』を彷彿させる展開にワクワクしながらページを繰ったが途中で失速。残念!
序盤から中盤までは非常に面白く、ワクワクしながら読んだ。後半はちょっと話しについて行けない展開もあってやや失速した感じ。 ただSFだけど非常に読みやすく、印象に残るシーンや考えさせられる部分も多くあり、内容のあるいい話だと思った。
先が気になって仕方ないストーリー。 なぜ瀬良はヘルメスに留まったのか、そこで何があったのか、ルキは何を見たのか、そして小惑星は地球に激突するのか…。解決するのは最後の点だけだけど、それに至る過程はとても面白い。 また、報われない生活への不満を持つレンと咲の交流が最後までレンの中で大事な記憶になってい...続きを読むたことは嬉しかった。 欲を言えば、瀬良(兄)のヘルメスでの話をもう少し知りたかったなあ。
隕石が落ちかけて起こった社会の混乱の話。地下から出てこなかった人たちの物語に乏しく結果も読めたので面白くは感じなかった。この作者は世代交代が早いのが特徴なのかな?一つ前に読んだものもそうだった。もう少し一つの世代にフォーカスしたり、一つの事象を細かく書いてもらった方が私には良いのだが。
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