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『高瀬庄左衛門御留書』『黛家の兄弟』に続く、「神山藩シリーズ」最新作。
名判官だった祖父・失踪した父・重責に戸惑う息子――町奉行を家職とする三代それぞれの葛藤を描く。
18歳の草壁総次郎は、何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる。名判官と謳われた祖父・左太夫は、毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ、若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている。ある日、遊里・柳町で殺人が起こる。総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ、また、遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ。
さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を負うことになるが、果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは。
~「神山藩シリーズ」とは~
架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された世界観で物語が紡がれる。
Posted by ブクログ 2023年11月01日
鳥と花の描写、綺麗ですね。そして、今回は料理の描写もまた涎出てきそうです。今回は前2作の神山藩シリーズと比べると少し軽量級ではありましたが、間違いなく面白かったです。やっぱり良い!清々しい読後感。最後の方の、宇津木っ?鏑木っ?、えーっそういうことなのぉ!というファンサービスもありましたね。このシリー...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月07日
ストーリーとは別に季節感あふれる色と光に鳥の囀り描写、砂原さんの文章癒される。「零れるような夕映に照らされてる」こんな表現思いつかない…「望むままに生きられる者などおらぬ」「すまぬ思いの百や二百抱えたままあの世へ行くのが大人というものであるわえ」「誰しもさまざまな枷に搦め取られて日々を過ごしている。...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月15日
一気読みした後に2回ほど全編読み直した。
主人公総次郎の友人武四郎が良い味を出している。
祖父の左太夫と小宮山喜兵衛のコンビと総次郎と武四郎のバディ感が良い。
「黛家の兄弟」の次男黛壮十郎の孫がやっている「壮」の料理が美味しそうでたまらない。
鳥の鳴き声や花、美味しそうな料理が季節を感じさせ物語を彩...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月06日
「神山藩シリーズ」第3弾。
時系列的には前作「黛家の兄弟」から数十年後。黛壮十郎の忘形見の壮太(当時12歳)が、一膳飯屋"壮"の大将を息子・新三(新三郎に因んで名付けたのが嬉しい)に譲った頃合い。
町奉行を家職とする草壁家。
ある日突然致仕し、行方知れずになった父・藤右衛門、...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月05日
神山藩シリーズ3作目。
読みやすかったけど、
『黛家の兄弟』のほうが好きかな。
名奉行としての祖父左太夫、失踪した父藤右衛門
半年前まで藩校へ通っていた18歳の町奉行総次郎。
そして幼馴染の武四郎。
『黛家の兄弟』の次男壮十郎と柳町の飯屋のおときに生まれた壮太。
その息子新三が店主として切り盛りする...続きを読む
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