【感想・ネタバレ】霜月記のレビュー

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感情タグBEST3

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これまでの神山藩ものは、設定が違って登場人物も重なることがなかったようだけど、この作品は続きが読みたい気がする。総次郎の奉行ぶりもだけど、武四郎のその後が知りたい。

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2023年11月08日

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鳥と花の描写、綺麗ですね。そして、今回は料理の描写もまた涎出てきそうです。今回は前2作の神山藩シリーズと比べると少し軽量級ではありましたが、間違いなく面白かったです。やっぱり良い!清々しい読後感。最後の方の、宇津木っ?鏑木っ?、えーっそういうことなのぉ!というファンサービスもありましたね。このシリーズ続けて欲しいです。次も楽しみ。

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2023年11月01日

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緊迫した雰囲気の中、四季折々の美しさが填め込まれ、心穏やかに。筆致流麗、減り張りの利いた文章に呑まれる。三代揃って悪を成敗し、父と息子の絆に感動。武四郎の活躍も見逃せない。神山藩、続編希望。

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2023年10月04日

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ストーリーとは別に季節感あふれる色と光に鳥の囀り描写、砂原さんの文章癒される。「零れるような夕映に照らされてる」こんな表現思いつかない…「望むままに生きられる者などおらぬ」「すまぬ思いの百や二百抱えたままあの世へ行くのが大人というものであるわえ」「誰しもさまざまな枷に搦め取られて日々を過ごしている。その人がどうかより、いかなる立場にあるかということで物事が決められてゆく」人生訓もさりげなくたっぷり。

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2023年09月07日

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ネタバレ

父、草壁藤右衛門の突然の失踪により、18歳で町奉行となった総次郎。無口な父とはほとんど会話もなかったため、失踪後、どこに行ったのか、原因は何か、さっぱりわからない。途方に暮れて、かつて名判官と言われた祖父の左太夫を訪ねたが、結局は、総次郎が町奉行をやるしかあるまい、と言われ、しおしおと帰っていく。
最初から、神山藩の世界に引き込まれる。総次郎が与力の喜兵衛や陰ながら見守る祖父や幼馴染の武四郎らに助けられながら、着々と仕事をこなして次第に奉行らしく成長していく様子が描かれていて、安心して読める。
それにしても武家でも四男となると、婿入りしなければ、肩身が狭いとは。いろいろなことに縛られて生きなければならなかった武士の暮らし。自由に生きたかった武士にはストレスも大きかっただろうと気の毒になってしまった。
主役は総次郎?左太夫?二人が交互に語り手となるので、どちらも主役か。個人的には武四郎が幸せをつかめそうでよかった(^^)

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2024年04月26日

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一気読みした後に2回ほど全編読み直した。
主人公総次郎の友人武四郎が良い味を出している。
祖父の左太夫と小宮山喜兵衛のコンビと総次郎と武四郎のバディ感が良い。
「黛家の兄弟」の次男黛壮十郎の孫がやっている「壮」の料理が美味しそうでたまらない。
鳥の鳴き声や花、美味しそうな料理が季節を感じさせ物語を彩っている。
武四郎の父が言った「すべての子育てはしくじるもの」はまさに名言。
この作者の作品は最後の数ページが秀逸である。
総次郎と奈美?のその後も知りたいし、武四郎の番頭のお勤めも見てみたい。

ぜひ続編をお願いしたい。
ぜひ続編をお願いしたい!
大切なことなので二回言ってみました(笑)

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2024年04月15日

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ネタバレ

自然を取り入れて季節を感じさせ、描写もきちんと読んでいないと何をしたのかわからない、何気ない動作などはぼかす事で柔らかい文章になっているのかなぁと読み返しをしないとわからない場面もあるがそれゆえこの本と長い時間一緒に生活を共にする作者の願望??思惑の一つで美しい文章だけで終わらない、繰り返し読ませる事でまた違う風景に出会う事ができるとこの作者の本を追いかけている自分はこの本で気づく。
まだ駆け出しな作者なのでもっと心に響く、美しい描写に出会うかも、そして一生物の本が今は別の作者の本なのだが、この作者の書いた本でも出会いたい。

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2024年04月10日

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「神山藩シリーズ」
季節の移ろいやそれに伴う旬の花や食べ物の描写がとても良かった。祖父、父、子の三代のそれぞれの生き方。あの後『壮』で三人はどんな話をするのでしょうか…。

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2024年03月26日

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「神山藩シリーズ」第3弾。

時系列的には前作「黛家の兄弟」から数十年後。黛壮十郎の忘形見の壮太(当時12歳)が、一膳飯屋"壮"の大将を息子・新三(新三郎に因んで名付けたのが嬉しい)に譲った頃合い。

町奉行を家職とする草壁家。
ある日突然致仕し、行方知れずになった父・藤右衛門、齢18にして町奉行を奉職することとなった息子・総次郎、総次郎を見守る祖父・左太夫、この三世代の父子の物語。
父と子の関係の難しさを通奏低音として、番頭の殺害事件を発端とした汚職事件が物語を引っ張る。殺害現場にあった父の物らしい根付に疑いを拭いきれない息子。息子と対面して話をせずにきたことを悔いる祖父。それぞれの想いが切なく苦しい。

物語に彩りを添えるのは、季節の移ろいや自然の姿を描写する趣きあることば。
そして、総次郎と左太夫それぞれの友との距離感がとてもいい。特に武四郎、茫洋としていながら腹が据わり、察しもよく、
友情に熱い。武家の四男坊という冷や飯食いの立場ながら、拗ねることもないなんとも魅力的な人物。彼の行く末がまた嬉しい。

このシリーズ本当に好き!
壮の美味しそうな酒肴と銘酒天乃河も含め、次はどんな神山藩を描いてくれるのか今から楽しみでならない。

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2024年03月06日

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季節ごとの光や植物、鳥、そして食べ物の描写が楽しい。
ご隠居様の左太夫をはじめ、初々しい総次郎、友垣の武四郎など魅力的な人物がたくさん。唐突なチャンバラが多く戸惑ったが、扱っていた案件を考えればさほど不自然なことでもないのかな。総次郎の今後が楽しみ。

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2024年02月25日

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神山藩シリーズ3作目。
読みやすかったけど、
『黛家の兄弟』のほうが好きかな。
名奉行としての祖父左太夫、失踪した父藤右衛門
半年前まで藩校へ通っていた18歳の町奉行総次郎。
そして幼馴染の武四郎。
『黛家の兄弟』の次男壮十郎と柳町の飯屋のおときに生まれた壮太。
その息子新三が店主として切り盛りする「壮」。
総次郎と武四郎、新三のその後、
神山藩の続きが読みたい。

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2024年02月05日

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ネタバレ

神山藩シリーズ、時系列順は、
「黛家の兄弟」→「霜月記」→「高瀬庄左衛門御留書」
これはまた時系列順に再読してみたいものだと思った。
読み終えるのが惜しいと思いながらも頁を捲る手が止まらない。砂原浩太朗は良いなあ。
贅沢な読書時間に感謝。

作品紹介・あらすじ
『高瀬庄左衛門御留書』『黛家の兄弟』に続く、「神山藩シリーズ」最新作。名判官だった祖父・失踪した父・重責に戸惑う息子――町奉行を家職とする三代それぞれの葛藤を描く。18歳の草壁総次郎は、何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる。名判官と謳われた祖父・左太夫は、毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ、若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている。ある日、遊里・柳町で殺人が起こる。総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ、また、遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ。さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を負うことになるが、果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは。~「神山藩シリーズ」とは~架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された世界観で物語が紡がれる。

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2024年02月04日

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架空の藩が舞台ながら、江戸時代の風俗、文化、慣習等が詳しく描かれとても面白い。
特に食の描写が○
登場人物もみな魅力的。

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2024年01月18日

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「神山藩」シリーズ第3弾。とのことだが、それぞれの年代が異なるゆえか、登場人物たちに関連性はない。
町奉行だった父が前触れもなく致仕し、行方不明に。
父に代わり町奉行となった18歳の息子総次郎は、父を探すため、明判官だった祖父の左太夫に助力を求める。
それぞれの父と息子の物語。
折々に虫や花の描写が差し込まれ、季節感たっぷりの清涼な文章で綴られる著者の小説は、ゆったりとした心のゆとりを読者にもたらしてくれる。
藤沢周平、葉室麟亡き後の時代小説を背負ってくれる存在となっている。

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2024年01月13日

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ネタバレ

このシリーズの第一作と比較すれば、謎解きの物語としての面白さはある。また、いつものこの藩ならではの人々のたたずまい。読む愉しさは本作もある。ただ、「高瀬」の独りであることのすがすがしい強さとどうしても比較してしまうから。
 

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2023年12月23日

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草壁総次郎は、失踪した父から町奉行を引き継ぐことになる。
名半官と呼ばれた祖父。
手を差し出すことも助けを乞うこともできない。
複雑に絡んだ親子の心情を描く。

なぜ、父は姿を隠したのか。
個の思いだけではどうにもならない家職という縛り。
厄介なことよ。

祖父の渋み、友垣の若々しさなど
どの年代の登場人物にも息が吹き込まれている。
そして、季節の移り変わりを体感することができた。

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2023年12月19日

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町奉行の父が行方不明となり若くして後を継いだ総次郎。名奉行と誉れ高い祖父と大商人の番頭殺害事件を解決する。

父失踪事件との関連など、ミステリーとしても巧く、時代物としても渋く面白い。

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2023年09月30日

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一行目:昼日中の遊里とはなんとも居心地の悪いものだ、とひとりごちながら大通りを歩いていくと、五間ほど先にそれらしき構えの料亭があらわれる。

神山藩シリーズの中では、一番好きかもしれない。
孫の総次郎と祖父の左太夫の視点が、交互に入れ替わり、物語が進んでゆく。
事情により急遽お奉行様のお役目についた総次郎と、名奉行と言われながらも隠居した身の左太夫。素直な伸び盛りと、年齢を重ねて少し引いて物事をみるようになった者と。
意外にウマの合う組み合わせのようで。

後半の勢いが増してくるシーンでは、視点の入れ替えの文量も短くなり、テンポもいい。

どれから読むか迷っているなら、本作からがオススメ。

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2023年09月20日

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架空の神山藩シリーズは安定の心地よさ。今回は奉行職を世襲する武家の親子三代の物語。この親子が親子関係においては絵に描いたような不器用な親子で、その悔恨や(遅まきながら)関係性の構築を軸に、殺傷事件の謎を追っていくうちに、、、とあとは読んでのお楽しみ。相変わらずの文章の清廉さが心地よい。今回はかなり意図的に、各章の冒頭に庭の草花や鳥、虫、気候などの描写が入れられていて、それが登場人物の心理とシンクロして、読む者としてすっと世界観の中に入り込む手助けとなっているように思われる。語調が良いのだろうか、とにかく読みやすく、一文字残らずきちんと読んでも苦にならない(最近のネット発の作品はこの点大いに劣っている、それはいいとして)。
仕事や生活に疲れている時に読むと、デトックス効果があると医師が薦めたらいいのにと思うほど、心地の良い作品だった。また次作までじっと待とう。

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2023年09月16日

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祖父は引退父は行方不明孫は奉行として駆け出し勤務、殺人事件発生の解決に謎解きに東奔西走やがて解決の糸口に辿りつけ父の件も解決していく。小生は著書の中では本題より気になることがある。それは出てくる野鳥の鳴き声や鳴く虫の声草花の花の名前や花の色を描写が欲しかったな。

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2023年09月10日

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「藩邸差配〜」に続き、その後刊行された「霜月記」を読む。

地方のある藩。
代々町奉行職にある草壁家。
突然父親である草壁藤右衛門が行方しれずとなる。
であるが、父は隠居願いを出しており、すでに受理されていた。

18歳の総次郎は、藩校に通って勉学が好きだったが、突如奉行とならなければならなかった。
それを家から出ている先先代、総次郎の祖父、名奉行で名を馳せた草壁左大夫に、戸惑いながら相談に行く。

この物語は殺人事件がそれだけにとどまらず藩を揺るがす大きな事件になってゆくのだが、祖父、父、孫の三人の男たちの言葉足らずの関係性が主題。

少しざわつきながらも読み進め、良い読後感だった。

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2023年08月31日

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神山藩シリーズの第三弾、「そうげつき」と読みます。
父の失踪により18歳にして町奉行になった草壁総次郎が、名奉行と言われた祖父・左太夫や古参与力の小宮山喜兵衛 近所の幼馴染の日野武四郎らと共に事件を解決して行く話です。
内容的にはやや小ぶりな感じもしますが、じっくりと丁寧に物語は進んでいきます。登場人物は特別個性的では無いのですが、色を添える女性陣とともに、それぞれに良い持ち味を出しています。最後に登場する黒幕の後悔も、無理やりにこじれた人間関係に片を付ける訳でもなく、どこか淡々とした味わいがあります。武家のキリっとした生き様の中に、しっとりとした情緒を注ぎ、なかなか味のある良い話でした。
神山藩シリーズは藤沢周平の海坂藩に似ています。同じ架空の藩を舞台としているだけで、時代も登場人物も異なり、続き物ではありません。城下から数日の行程にある富由里湊に蝦夷からの北前船が1ヶ月ほどで到着することや「突然長い冬が訪れるのだ」と言った描写から福井県あたりではないかと想像しています。しかし、砂原さんは神戸うまれなので兵庫県の日本海側かもしれません(海坂藩は藤沢さんの故郷の鶴岡市)。海坂藩と同様に「城下町図」でも描ければ面白そうですが、地理的描写は少ないのでちょっと難しそうですね。

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2023年09月02日

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「高瀬庄左衛門御留書」「黛家の兄弟」に続く神山藩シリーズの第3弾。3作とも面白さに間違いないが、続くにつれ感動が薄くなってきている。1作目があまりに素晴らしかったとも言えるが、流麗な文章と展開は変わらないもののプロットが今一つの感ある。物語を紡ぎだすことが容易でないことは重々承知しているが、少し観点の違う作品もお願いしたいものだ。

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2023年08月22日

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ネタバレ

安定した予定調和の世界。
時代物は殺伐したミステリとか、展開や設定がめちゃくちゃなSFの合間に読むと和むなあ。
この作者の神山藩シリーズは、読んでてほっとできます。
それが別の時代小説と似た設定でも、これでいいと思わせるものがあるのが不思議。金太郎あめみたいかな。

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2023年08月02日

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砂原氏の時代小説は深みがある。時代背景にはそれほど拘らず、むしろ武士の庶民的な生き方を丁寧に描いている。
最初に読んだ「高瀬庄左衛門..」に魅了され読んだ。先の作品は亡くなった息子との関係を仄かに匂わせながらだったが、本作は若い奉行が失踪した父を思いながらの作品。
噛み締めながら読んだ。

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2024年01月26日

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よい時代小説というのは、ある意味、マンネリ(というほど数を重ねていないが)を楽しむところにある。それもきちんとした文章があってこそのことで、砂原作品にはそれが備わっている。神山藩で代々奉行職を担う草壁総次郎は、突然行方をくっらました父に代わり町奉行となる。経験のないまま奉行になってしまった総次郎が、かつての名奉行であった祖父によって成長していく。

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2023年12月02日

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ネタバレ

神山藩シリーズ第3作。
致仕して失踪した父親の跡を継ぎ、18歳で突然町奉行となった青年の成長記……というとちょっと違う気がする。成長はするんだけれども。

では捕物帳かというとそういうわけでもない。事件は起こるし、巨悪との対決もあるのだけれども。
不器用な3代にわたる父子関係というのも違う感じ。

視点人物である祖父と孫、それぞれが実に普通の人であり、ヒーローっぽくないのだ。父親に至っては、いつまですねてんだって思ってしまうくらい。孫に協力する親友も、目立った取り柄のない平凡な若者だし。

なのに、なんだかいいんだな~

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2023年11月25日

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親子三代もの。このシリーズ、過去作の記憶が残らないので、人物関係等のつながりは不明。心情描写や飲み屋などの道具立ては良いが、藤周と比べてしまうと、満足感までは行かない。

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2023年09月30日

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静かな雰囲気に季節の花の描写が美しかった。一膳飯屋「壮」に4人が揃うシーンが好き。ついに揃った!と思った。

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2023年09月15日

Posted by ブクログ

「神山藩シリーズ」の最新作です。読み始めた途端「あれ?これってもう読んだことあるんじゃね?」と既視感がすごいんです。でもそんなことはよいのです。砂原浩太朗さん「神山藩シリーズ」の空気感そして登場人物の魅力を永遠に堪能したい!!シリーズ続編を期待しています。

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2023年09月03日

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