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ハーバード教育大学院で〈個性学研究所〉設立の心理学者が、「みんな同じ」の危険性と脱却法を解説!
「集合的幻想」とは――
事実に見えたことが実際には思い込みだったにもかかわらず、間違った認識に基づいて大勢が行動すること。
・品不足と勘違いして買い占めに走り、本当に品不足を引き起こす。
・欠陥があるとの誤解により、移植用の腎臓の10%以上が廃棄される。
・周囲から期待されているという思い込みのため、自分の人生を犠牲にする。
ありもしないことを皆で信じる「集合的幻想」は、社会や組織、個人にいたるまで大きな弊害をもたらす。自身も「幻想」を体験した心理学者が、脳科学・心理学の知見と多くの事例をもとに、幻想にとらわれる過程、打破する方法を解説。ぶれない思考や正しい認識を身につけ、豊かな人生を送るための必読書!
【内容】
はじめに――ある小さな町の秘密
第1章 裸の王様たち――「物まね」の連鎖が起きる理由
第2章 仲間のためなら嘘もつく――個の利益より集団の利益
第3章 裏切りの沈黙――脳が求める多数派の安心感
第4章 模倣の本能――他人のまねが絆をつくる
第5章 多数派の恐ろしさ――「自分はバカじゃない」ルール
第6章 安全さの落とし穴─―「みんな」の価値観は誤解だらけ
第7章 自己一致を高める――満たされた人生のために
第8章 信頼は何よりも強い――不信の幻想を打ち砕く
第9章 真実とともに生きる――信念に基づく声の力
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Posted by ブクログ
孫を喜ばせるためにお金を切り詰めてレストランへ連れて行く祖父母、でも本当のところ孫はそのレストランが好きではなかった。
私たちが他者について推測することは、たとえ親しい相手であっても間違っていることが多い。
それが集団になれば、思い込みは加速して、その流れに逆行するのは難しくなる。
でも、互いに言わないだけ、気づいていないだけで、逆行したいと思っている人は案外たくさんいる。
集団の思い込みを打ち砕くには、自己一致を高めること、つまり自分に正直になること、そして様々な集団に参加すること。
特に大切な人にこそ、本心を聞いてみることが大事だと思った。相手のことを思ってしたことが、実は望まれていなかったなんて、悲しいもんな。。
Posted by ブクログ
本著の紹介文「ありもしないことを皆で信じる『集合的幻想』は社会や組織、個人にいたるまで大きな弊害を及ぼす。」とのこの一文だけで、要旨をクリアに表現しているようにも思いますが、ハーバード教授の心理学者による集団心理に関する1冊です。
どちらかと言うと、空気を読んで発言しない…とかこういうのは日本特有の現象だと思っていたんですが、アメリカでも普通にあるんですね。
「私たちは知らないうちに主要価値の大半を共有しているのだ」という文章が本著内にありましたが、こう思うと国民性のジョークですら「集合的幻想」の一種なのでは?とも思ってしまいます。
私は人間として慎重性を著しく欠いてまして(日本人っぽくないですねw)、相当な額の紙幣+免許証+クレジットカードが入った財布を落としたコトがあるのですが、無事に戻ってきました。
普通、道で金目のモノ拾ったら自分のモノにしちゃうだろと思ってしまうのですが、私の場合は実体験とともにそうでないコトが証明された訳です。(まぁ日本だから、と言われるかもしれませんが…)
本著の主張を敷衍すると、「周りの人たちは、自分と同じくらいに良い人」となるのではと思います。
で。世の中には「こうさせないシステム」があるのかも?という分析まで、本著ではしている訳です。
パターナリズム(あなたのため、として個人の自由と自律を奪うやり方)的な人を信用しないやり方が広まった結果、間違ったゼロサム思考が蔓延して、社会における信頼が低下していったと。
足元のアメリカの状況とか大丈夫なのか?と思ってしまいます。「フィラデルフィア」とGoogleで入力すると、一番上に「フィラデルフィア ゾンビ」と出る有り様で…。
集合的幻想として本著で取り上げられている「なぜ日本人男性の育休取得率は低いのか」も確かに大事ですが、例えば「企業は、とにかく株主第一主義で株主還元を頑張らないといけない」も、足元でBlackrockのラリー・フィンクが新しい資本主義に賛同しているのを見ると、受け手の機関投資家ですらそう思ってないぞ!と。
その上で、我々はどうすれば良いのか?について、本著ではチェコスロバキアのビロード革命の事例を挙げている訳です。
スマートに、楽しく、やっていく必要があるんでしょうね。
周りに呑まれがちな方(私もですが…)は一読する価値のある一冊。良著です。願わくば、日本からも同趣旨の発信が続いても良いのではと。
Posted by ブクログ
顧問の本棚よりお借りして。
著者の経験が多岐にわたるため、多くの事例を挟みたかったのだろう。しかし、それが読みにくさにもなっている。結局、集団的幻想を打ち砕くには・・・信頼。まあそうだろう。その信頼を崩すは易し組み立てるのは難し。そこが知りたい。
以下の箇所は面白かった。今アメリカにいて、アクアフィーナもダサーニも減って、マイボトルが多く見られるのも興味深い。
- だが、本当にペットボトルの水はより安全で衛生的なのだろうか?たしかに、2015年に水道水汚染が発覚したミシガン州フリントの住民なら、そう断言できるだろう。しかし、そういった例外を除けば、水道水でなんの問題もない。アメリカでは、濃過された水道水の99パーセントは飲用に適している。それどころか、多くの人がペットボトルから飲んでいるのは、まさに水道水なのだ。ペットボトル飲料水の半分以上は処理した水道水と大差なく、業界の2大ブランドであるアクアフィーナ(ペプシコ社)とダサニ(コカ・コーラ社)はデトロイトの水道水を小水してボトル詰めしたものを売って巨額の利益をあげている。ボトル入りの水を買うことは、この壮大な詐欺に手を貸すことにほかならない。
- ボトル入り飲料水現象は、現代のチューリップ・バブルだ。詐欺同様の根強い商売に何千億ドルが消費されることは置いておくとしても、大量のプラスチック生産にともなう地球環境への影響はとてつもなく大きい。ボトル入りの水をコップ1杯分つくるのに必要なエネルギーは、同量の水道水の2000倍にのぼる。アメリカだけでも、飲料水用ペットボトル全体の70パーセントがゴミとなって土壌を汚染し、水路をふさぐ原因になっている。海に流れ出たプラスチックは、カリフォルニアとハワイのあいだの海面にテキサス州の2倍の大きさの渦を巻いているという。
- ボトル入りの水をめぐる熱狂などに見られる幻想の連鎖は、人間に染みついている他者との感情的つながりに乗じて発生するのでガムのように粘着質だ。そのため、罠にかかるときは意外なほどあっけないが、一度とらわれると引き剣がそうとしても非常に難しい。
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