【感想・ネタバレ】なぜ皆が同じ間違いをおかすのか 「集団の思い込み」を打ち砕く技術のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年07月29日

自分が思っていることは、正しい。だが、世間により歪曲されてしまう。視点を変えれば皆同じ。空気が作り上げられてしまう。方向が、変な所に進んでしまう。なので、ものごとに立ち向かうときは、まず誠実かを自分に問いかける。真善美、を問う心をもつ。という事を様々な事例から教えてくれた。

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Posted by ブクログ 2023年09月17日

少し内容とはズレるけどこの本を読んでの考察は、人間はひとりひとりが細胞みたいなもので、脳がホメオスタシスの作用によって多数派集団に流そうとする。その報酬としてオキシトシンドバドバ出して脳を喜ばせる。流れに逆らおうとすると、手軽な報酬も無いしストレスを与える。
脳の稼働を極力少なくし、何も考えずに生き...続きを読むればそうなるシステムなんだろうなぁ。それががん細胞であっても。

興味深い事例が初っ端の「恥への恐怖は罰金より効果的」はこれは全てに使える最強の理論かもなぁ。
結局恥をかきたくないために集団側に行くんだろうし。

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Posted by ブクログ 2024年01月14日

孫を喜ばせるためにお金を切り詰めてレストランへ連れて行く祖父母、でも本当のところ孫はそのレストランが好きではなかった。
私たちが他者について推測することは、たとえ親しい相手であっても間違っていることが多い。

それが集団になれば、思い込みは加速して、その流れに逆行するのは難しくなる。
でも、互いに言...続きを読むわないだけ、気づいていないだけで、逆行したいと思っている人は案外たくさんいる。

集団の思い込みを打ち砕くには、自己一致を高めること、つまり自分に正直になること、そして様々な集団に参加すること。

特に大切な人にこそ、本心を聞いてみることが大事だと思った。相手のことを思ってしたことが、実は望まれていなかったなんて、悲しいもんな。。

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Posted by ブクログ 2024年01月13日

SNS上の分断と罵り合いに、心を痛め、無力感を味わっている。それでもこの本により、少しは希望を持ってもいいのかな、と思った。複数の集団に所属すること、少しだけリスクを取ること、を心がけて暮らしていこうと思う。

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Posted by ブクログ 2023年12月17日

本著の紹介文「ありもしないことを皆で信じる『集合的幻想』は社会や組織、個人にいたるまで大きな弊害を及ぼす。」とのこの一文だけで、要旨をクリアに表現しているようにも思いますが、ハーバード教授の心理学者による集団心理に関する1冊です。
どちらかと言うと、空気を読んで発言しない…とかこういうのは日本特有の...続きを読む現象だと思っていたんですが、アメリカでも普通にあるんですね。
「私たちは知らないうちに主要価値の大半を共有しているのだ」という文章が本著内にありましたが、こう思うと国民性のジョークですら「集合的幻想」の一種なのでは?とも思ってしまいます。

私は人間として慎重性を著しく欠いてまして(日本人っぽくないですねw)、相当な額の紙幣+免許証+クレジットカードが入った財布を落としたコトがあるのですが、無事に戻ってきました。
普通、道で金目のモノ拾ったら自分のモノにしちゃうだろと思ってしまうのですが、私の場合は実体験とともにそうでないコトが証明された訳です。(まぁ日本だから、と言われるかもしれませんが…)
本著の主張を敷衍すると、「周りの人たちは、自分と同じくらいに良い人」となるのではと思います。

で。世の中には「こうさせないシステム」があるのかも?という分析まで、本著ではしている訳です。
パターナリズム(あなたのため、として個人の自由と自律を奪うやり方)的な人を信用しないやり方が広まった結果、間違ったゼロサム思考が蔓延して、社会における信頼が低下していったと。
足元のアメリカの状況とか大丈夫なのか?と思ってしまいます。「フィラデルフィア」とGoogleで入力すると、一番上に「フィラデルフィア ゾンビ」と出る有り様で…。
集合的幻想として本著で取り上げられている「なぜ日本人男性の育休取得率は低いのか」も確かに大事ですが、例えば「企業は、とにかく株主第一主義で株主還元を頑張らないといけない」も、足元でBlackrockのラリー・フィンクが新しい資本主義に賛同しているのを見ると、受け手の機関投資家ですらそう思ってないぞ!と。

その上で、我々はどうすれば良いのか?について、本著ではチェコスロバキアのビロード革命の事例を挙げている訳です。
スマートに、楽しく、やっていく必要があるんでしょうね。
周りに呑まれがちな方(私もですが…)は一読する価値のある一冊。良著です。願わくば、日本からも同趣旨の発信が続いても良いのではと。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月11日

「集合的幻想」というものが何なのか、多数派に追従しようとする人間の性質と近代における実際の現象、そしてそれがなぜ起こるのかについて
実際の事例を交えつつわかりやすく解説してくれている。

模倣の罠について
人間は人の行動を真似しがちだという性質があるという話だが、これは多数派の判断に従うことで自分の...続きを読む非専門領域における思考・判断の脳負荷を低減させるために発生するという話はある程度納得のいく理屈だった。

実際、確率論的には複数人が同時にある事象に対して判断を下した時、全員事前情報0ならば判断先の割合が同じ値に収斂するはずで、
もし有識者がいればその択の割合が増加するはずだ。
これが成立する限り多数派の模倣はある程度有効な判断といえよう。

ただ、残念ながら実際は同時に判断が下されるわけではなく、誰かの判断を織り込んだ判断が下されることがあるというのが人々の本能に反して発生する罠なのだろうと思った。

現状日々処理すべき情報量は単調増加する一方で、
情報の奔流に流されぬようしがみつくことで精一杯でもある。
その中でさらに情報の取捨選択には気をつけなければならないと感じる。
疑問を感じたら確認する、は今も実践しているが、疑問を感じれなかった場合が怖いところであるが、、、

アイデンティティの罠
集団から逸脱しないことを本能的に優先するきらいがあるという話。
脳波の観測によってもその傾向が読み取れるとのこと。
これもそういう性質があっても特に違和感はないと感じる話。

集団への所属を優先するあまり、集団のポリシーと自己の方針が一致しない場合においても集団のポリシーを優先してしまうことがあるということだが、これに抗って集団を変えるのはかなり難しそうだ。
相当のリスクを負って一部から変革を促すか、集団を脱退するくらいしか回避方法はなさそうに思う。
(本文中にもあるが、あとは迎合)
集団を脱退できない状況にあり、変革や組織に対する疑念は即糾弾せよというグループポリシーであった場合には即詰みな気もするので、これに陥った場合どうしたら良いか少し考えてみたが妙案は思いついていない。

総意の罠
これはほぼ模倣の罠では?
他者がこう思っているに違いないという方向に従ってしまうという現象。
ただし、残念ながら多くの人が考える他者像は大きく間違っているということが現実としてあり、それにより虚像が実際の総意として顕現するという皮肉的な話だ。
これもやはりこういう事象が起きやすいと考えて疑念は明らかにしておくことで対策するほかはないであろう。

私の普段の行動においても多分に他者への模倣があることを気付かされた。
たとえば会社での行動などは会社で先人たちが作り上げた仕組みにとりあえず乗っかることが多いし(1から考える方が非効率なため)、
他の人が声を上げないようなことは私がちょっと引っかかっただけで誰も言わないということは私の認識がおかしいのかな?と感じることもあるため。

こういった現象が発生した場合今一度集合的幻想に陥っていないか精査する必要があるという思考をもたらしてくれたという点でとても有益な本だったと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月23日

SNSに支配されて、模倣に走る人類。最近ではChatGPTや生成AIなど崩壊する人類のSFの世界が近付いているようだ。この本も真実に関係なく、また多数派とは限らない声に、人間は支配されているという。そこには人間本来の性質とともに過去の支配者が利用していたパターナリズム(慈善や保護を理由に個人の自由を...続きを読む侵害する習慣)が蔓延っている。最たるものがテイラー主義。今、話題になっているビッグモーターの経営もまさにこの主義だと思うが、まさに権力者の思うがままに個人が食い物にされている。
我々が取るべき対策として管理に拘らず信頼ゲームをしてみようという。特効薬ではないが、個々の信頼が増すことが自己一致を生み出して、フェイクに騙されない自分をみつけられる。取り組んでみる価値のある考えだと私も思う。

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Posted by ブクログ 2024年03月16日

集合的幻想について。同調世界の闇、仲間のためなら嘘もつく。多数派の恐ろしさ…など人は人と群れることに特化して進化したんだと再認識した。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

集団でなければ、生き残れない種、人類。
色んなバイアスがあるに違いない。

後から考えて、頭で理解した気になるのが精一杯で、打ち砕く、のはまぁ無理だろうな、と改めて思った。

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Posted by ブクログ 2023年11月24日

心理学実験の紹介本。
タイトルに関することはほとんど書かれておらず、類似書を読んだことがある人にとっては目新しさはないと思う。

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