無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
大げさな台詞も、スポットを浴びる役者のエクスタシーもない。劇団「青年団」の舞台は日常の言葉が静かに交錯し物語が進行する。いま、このスタイルが新劇や小劇場のイメージを変え、若手劇団に影響をあたえている。演劇はテーマではなく、作家・演出家の世界観で勝負する。演劇に自覚的であればあるほど、過剰な台詞や感情移入はいらない。平田オリザが求めるものは徹底した演劇の『リアル』だ。表現の形こそ違え、『リアル』こそが国や世代や言葉をやすやすと超えていく。「私とあなたとはこんなに違うけど、一つの共同体がつくれますか」。演劇をつくることは、自己と他者を峻別するこの問いから始まると著者はいう。日本のこれからの社会は、壊れかけたシステムを価値観のバラバラな人間たちでつくり直さなければ滅びてしまう、そこで有効なのも『リアル』なのだ。
...続きを読むPosted by ブクログ 2011年10月27日
劇作家の平田オリザさんの本。
自分の世界観を表現したいというところがよかった。
自分が世界を人間をどう見ているかを作品にしてそれぞれの立場でながめてもらいたいと。
穿ったところがなくて、とても魅力的な考えだった。
自分がどう見ているかというものを素直に表現できて、それを見てもらえれば。それを束縛す...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年07月15日
たいていの人がプレッシャーに負けて、ものすごくわかりやすい観客に媚びる作品か、ものすごく抽象度が高い評論家に媚びる作品を書くようになってしまうんです。
そこで自分のスタイルが守れるかどうかなんです。さらにその後また三連勝くらいしないと、新聞評論の対象にはならない。(p.52)
僕に何か主義・主張があ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月05日
前半は著者のこれまでの経歴紹介という感じであったが、後半の「芸術の役割」がすごく腑に落ちた。
芸術を通じて「異なる価値観の人達が沢山いること」を理解すること。
芸術で「人生のシュミレーション」をすること。
何かの本で「芸術家というのは真実に対するショートカットができる人」というのが印象に残っているが...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
2006年9月19日読
備忘録:タイトルが尖がっていたので気になって読んでみたが、内容は編集者と平田さんの対談をまとめた内容。浅く広く、平田オリザに関するテーマを語っていく本だった。新劇と絡めた演劇におけるリアリズムの問題、戯曲、演出、ことば、劇団運営、劇場運営、アートマネジメント、ワークショップ、...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。