酔いどれクライマー 永田東一郎物語 80年代ある東大生の輝き

酔いどれクライマー 永田東一郎物語 80年代ある東大生の輝き

1,782円 (税込)

8pt

4.0

東大のスキー山岳部に8年在籍し、カラコルムの難峰K7を初登頂に導いた永田東一郎は、登頂を機に登山の世界から離れてしまう。
建築の道に進んだものの、次第に仕事を減らし、不遇のまま46年の生涯を病いに逝ってしまった。

輝いていた1980年代という時代と下町で地元にこだわり続けた永田東一郎。
圧倒的な存在感を放ちながら、破天荒で自由な生き方に、高校の後輩として永田を見てきた作家の藤原章生氏が迫る。


■内容
プロローグ 十二年後に知った死

第一章 十七歳の出会い
濃くなっていく永田東一郎の記憶/「田端の壁」初登攀
第二章 強烈な個性
南硫黄島の 「事件」/「くだらないぞ、そんな生き方」/自由すぎる校風
第三章 下町育ちの“講談師”
母仕込みの一人っ子/酒好きの父親/地元好きの「東京土着民」/情けない自慢好き
第四章 東京大学スキー山岳部
試練の夏合宿/「チュザックではさあ」
第五章 生まれもった文才
読み手意識の表現者/中学時代の虚無/ジャーナリストヘの厳しい書評
第六章 強運のクライマー
「ガーディアン・エンジェル」がついていた/歯がたたなかった「青い岩壁」/滑落五〇〇メートル、奇跡の生還
第七章 K7初登頂
「普通の頂上」だった/真摯で緻密な戦略家/消えた山の情熱
第八章 山からの離脱
四つの仮説/表現の舞台消え
第九章 不得意分野は「恋」
十年の片思い/結婚という名のプロジェクト
第十章 迷走する建築家
下積みに耐えられず/脱構築、ポストモダン/建築も人を殺す
第十一章 酒と借金の晩年
人の金で飲み続け/あっけない死
第十二章 時空間を超えた人
過剰なほどの存在感/一九八〇年代、時代の輝き

エピローグはじまりの山、おわリの山


■著者について
藤原章生(ふじわら・あきお)
1961年、福島県いわき市生まれ、東京育ち。
86年、北海道大工学部卒後、住友金属鉱山に入社。89年、毎日新聞社記者に転じる。
ヨハネスブルグ、メキシコシティ、ローマ、郡山駐在を経て、夕刊特集ワイドに執筆。
05年にアフリカを舞台にした短編集『絵はがきにされた少年』で第3回開高健ノンフィクション賞受賞。
主な著書に、 『ガルシア=マルケスに葬られた女』、 『資本主義の「終わりの始まり」』、 『湯川博士、原爆投下を知っていたのですか』、 『ぶらっとヒマラヤ』など。
23年5月、中央大法学部の講義録『死にかけた人は差別をしなくなる』 (仮題)を出版予定。

...続きを読む

詳しい情報を見る

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

酔いどれクライマー 永田東一郎物語 80年代ある東大生の輝き のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    なんだかわからんけど面白かったし、いろいろ考えさせられた。あとがきに、このノンフィクションの主人公の長男長女に著者が、お父さんはそんじょそこらにゃいない、本当に面白い人だったよ。と捧げる言葉があるが、こーいう人がある一定数いる世の中じゃないとつまらないのは確かだ。メルカリで買おうとしたら、全部売れち

    0
    2023年06月24日

    Posted by ブクログ

    近年なかなか居ない破滅型エリートの栄光と挫折の話
    エリートとなる才能・能力も破滅する度胸もない凡人からみても、一つの映画ような魅力的なストーリー(事実か(笑))で楽しく読めました

    0
    2024年04月03日

    Posted by ブクログ

    まるで映画のストーリーのよう。
    こんな人生を送った人が実際にいるんだ。

    主人公の永田東一郎は、一浪して東大に入りスキー山岳部に所属、1984年25歳にしてカラコルム山脈の難峰K7遠征隊の隊長を務め、初登頂を成し遂げた人物だ。
    東京生まれて、高校2年の時に大酒飲みの父親(56)を亡くした。生活費が父

    0
    2023年07月07日

    Posted by ブクログ

    文章が上手で分かりやすく、あっという間に読み終わる。あとがきにあるとおり谷根千本郷の群像劇として読んだ。知っているところばかりで感情移入しまくった。

    0
    2023年03月12日

    Posted by ブクログ

    知らないおっさんの話だか、なんか近くにいそうで、きっとうざいがオモロいんだろうなー、と思いながら、最後まで読んだ。最後まで、ウザく生きて欲しかったと。

    不器用だが、憎めないヒト。

    K7初登頂が人生のピーク、その後どう生きたら良かったのか。

    0
    2024年07月07日

酔いどれクライマー 永田東一郎物語 80年代ある東大生の輝き の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める スポーツ・アウトドア

スポーツ・アウトドア ランキング

藤原章生 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す