国商 最後のフィクサー葛西敬之

国商 最後のフィクサー葛西敬之

1,815円 (税込)

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日本の政界、財界、霞が関、マスメディア、鉄道業界すべてを騒然とさせる、今年最後にして最大の話題作!
国鉄分割民営化で革マルと手を組み、右派・日本会議の黒幕として安倍晋三を裏で操ったJR東海「総帥」の実像。
日本最大級の広告主ゆえに、これまでテレビ新聞はもちろん、文春砲を含む週刊誌ですら取り上げることができなかった「タブー」の扉がいま開く。

◆本文より
ときに葛西は安倍から内閣の主要閣僚や官僚人事の相談を受け、アドバイスしてきた。
葛西の悲願だった超電導リニアの実現は、安倍政権の経済政策アベノミクスにおける成長戦略の目玉と位置付けられた。
そして葛西と政権との蜜月は、安倍のあとを引き継いで首相に就いた菅義偉にも受け継がれる。
この10年のあいだ、葛西と安倍の二人は日本の中心にいて、国政を動かしてきた。

◆目次(抜粋)
序章 国策づくり
官僚と通じ合い政策を動かす/靖国神社総代と日本会議中央委員という役割
第一章 鉄道人生の原点
「マル生闘争」の末の経営危機/国鉄改革の狙いは国労潰し
第二章 国鉄改革三人組それぞれの闘い
長男・井手への対抗心/瀬島龍三の影/マスコミリークという奇策
第三章 「革マル」松崎明との蜜月時代
井手は信用していなかった/改革三人組の相克/流出した「JR東日本幹部発言メモ」
第四章 動労切り
鉄パイプ全身殴打事件/「葛西、君と闘う」/ばら撒かれた「不倫写真」/頼った警察・検察とのパイプ
第五章 ドル箱「東海道新幹線」の飛躍
新幹線保有機構を解体した「火砕流」/品川駅開業の舞台裏/名古屋の葛西では満足できない
第六章 安倍政権に送り込んだ「官邸官僚」たち
岸田官邸の「葛西人事」/池の平温泉スキー場の「秘密謀議」
第七章 首相官邸と通じたメディア支配
安倍総理実現を目指した「四季の会」/NHKの「国営化」を目論んだ菅義偉
第八章 美しい国づくりを目指した国家観
杉田官房副長官誕生の裏事情/覆された「板野退任」の人事案/経営委員会で何が起きたのか
第九章 リニア新幹線実現への執念
政治問題化したリニア建設計画/安倍政権時代に決まった「3兆円財政投融資」
第十章 「最後の夢」リニア計画に垂れ込める暗雲
JR東海の高飛車な態度に地元住民が激怒/リニアが国民にもたらすメリットは何か?
第十一章 覚悟の死
リニア計画の「コペ転」/「リニア研究会」という名の利権
終章 国益とビジネスの結合
安倍晋三への遺言/大間違いだった分割民営化/日本を動かしてきた二人の死

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国商 最後のフィクサー葛西敬之 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月01日

    森功氏、安定のルポルタージュ。
    国鉄民営化を成し遂げた伝説的経営者、葛西敬之氏の評伝。

    国鉄と言えば最悪の赤字体質と頑強で極左組織と繋がった労働組合の印象が強い。実際本書の前半は新幹線建設をきっかけに雪だるま式に借金が増えた過程と、盗聴スパイなんでもありの壮絶な組合の抵抗に紙幅が割かれる。

    この...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年10月24日

    「国商」葛西敬之を余すところなく描く。流石森功の面目躍如の一冊。上っ面を知っているつもりでいたが、知らなかったことばかりで滅茶苦茶面白かった。西岡研介氏の労作「マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実」で松崎明を知るともっと読書に深みが出るはず。

    0
    購入済み

    日本の病みというべきか

    2023年04月23日

    人と人を繋げる。そこには深い自らの理念がある。
    それは時として社会に巣食う病巣となることも。
    とても興味深い

    #シュール

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    Posted by ブクログ 2023年02月12日

    JR東海の葛西氏の入社から政治介入までの歴史
    直接インタビューしていないのでどこまで事実かわからないがズブズブ

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    Posted by ブクログ 2022年12月27日

    「国士」が妥当 葛西氏は「商」の感覚はない ひたすら日本国を想い捧げた。
    どうして「国商」の署名にしたのか不思議。折角の価値を貶める。
    森功氏の取材は見事。どうして聞き出してくるのか? しかもキーとなる情報を。
    日本のリーダーは回顧録を残さないので、こうした取材の価値が残る。
    1.国鉄の分割・民営化...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月07日

    葛西敬之の人生の一部を知ることができるだけでなく、今目の前に起きているリニア静岡問題の片鱗にも触れることができる。一端の企業人ではなく国さえも動かしていく。それが国商なのだろう。

    国鉄分割民営化、第2次安倍内閣、官僚やNHK人事などの背景を知りたい人におすすめ

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    Posted by ブクログ 2023年10月08日

    日本の産業史を振り返るときに国鉄という巨大組織の民営化はその功罪も含めて語られる必要のある一大トピックであるが、その国鉄改革を率いた3人組の一人であり、JR東海の総帥、そして安倍晋三を支えた政界のフィクサーとしての顔を持ち合わせた葛西敬之の実像に迫ったルポルタージュ。

    国鉄からJRへの民営化、即ち...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月01日

    内容は面白かったけど、読み物としてはもう少しうまく書いて欲しかった。唐突だったり、くどかったりで読みにくい箇所がありました

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    Posted by ブクログ 2023年08月31日

    葛西さんの著書に今まで惹き付けられたのは、やはり最後のフィクサーとあるように私利私欲ではなく、国士として日本の将来を追求したからなんですね。安倍さんとの関係、その他 記者である著者の目から見た裏の政治の世界が興味深い。

    0

    Posted by ブクログ 2023年07月21日

    国商という言葉の持つおどろおどろしさは感じない。ほんとうにそんな力あるかなぁ?思ってしまった。スガさんはリアル。

    0

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