幽霊認証局

赤川次郎

監視された町では、誰もが「秘密」を抱えて暮らしていた
宇野と夕子が訪れた温泉地では町中に監視カメラが。防犯のための施策が、新たな悲劇を生んでしまう……。大人気「幽霊シリーズ」第二十九弾。

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内ミステリー
• 出版社: 文藝春秋
• 掲載誌・レーベル: 文春e-book
• ページ数: 312ページ
• 電子版発売日: 2022年06月06日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[茉衣狐 · ★★★★★]

久しぶりに読んだ幽霊シリーズ

ずっと以前に読んだ「幽霊列車」や「幽霊候補生」などを思い出しながら読みました。
夕子と宇野警部の名コンビがあいかわらずの名探偵ぶりで、懐かしく、読んでいて楽しかったです。

一時期むさぼるように読んでいた赤川作品、少し離れていた期間があり、また少しずつ読んでいこうかなと思いました。
難点は読みやすく、どんどんページをめくってしまうのであっという間に読み終わってしまうところ。
読み味は昔から変わらず。

どの作品で誰の言葉だったか、赤川先生を「ページターナー」と称しているあとがきがあり、その言葉を思い出しました。
「ページをめくらせる人」
ほんとにその通りだと思います。

夕子はクールに見えるけど人情家。
ひどい人間には容赦ないけど、人への温かさがある宇野警部。
誰かを救おうとするストーリーが好きです。

ふたりが織りなすテンポのよい事件簿を目一杯楽しみました。
久しぶりに赤川作品に触れてよかった。

＃癒やされる ＃切ない ＃エモい