京セラ、日本電産、ローム、村田製作所、オムロン、堀場製作所――。なぜこれらの京都企業はユニークな発想で経営を推し進めているのか? 本書は、小企業を世界に冠たる大企業に育てたカリスマ経営者である稲盛和夫、永守重信を比較し、両者の強み、共通点、限界を明らかにするかつてない比較経営者論です。
第I部では、リーダーとしての人間的魅力とその背景を取り上げます。第II部では、両者のビジネスモデルを解明し、共通点と強みを明らかにします。終章では両者の夢と限界について述べます。
二人とも、グローバルに活躍していること、B2B企業として世界トップシェア事業を数多くもっていること、未来創造に向けて自社にとどまらず幅広く種まきをしてきたことなど、数々の共通点があります。二人とも、独自の経営哲学と経営手法を確立している点でも共通しています。稲盛の場合は「フィロソフィ」と「アメーバ経営」。永守の場合は「3大精神」と「3大経営手法」。ただ、それらの中身をよく知れば知るほど、両者の経営モデルの本質がぴたりと重なり合うことに驚かされます。そこで本書では、両者の経営モデルを「盛守経営」と呼ぶことにし、以下の3つの共通点を明らかにします。
(1)「志」から出発していること。(2)30年先、50年先といった長期目標を立てるとともに、短期的に結果を出すことにこだわり続けること。(3)人の心に火をつけること。
本書は、両者を比較することで、日本が最も大事にすべき経営の姿を明らかにします。
Posted by ブクログ 2023年01月09日
P112
「両利きの経営」;スタンフォード大学のチャールズ・オライリー教授
既存事業の深堀りと新規事業の探索を別々にやったから、失敗した。
既存事業の周りを掘り尽くす(ずらす)ことで、その企業ならでのイノベーションのアイデアが生まれ、新たな事業が育つ。既存事業から離れたところで、いくら薄っぺらな探索...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月29日
【稲盛和夫と永守重信】
言わずと知れた京都発の世界的企業の経営者の二人の本質に迫った著書です。
二人に共通するのは、一意専心の心構え、そこにはニーチェの『汝の足下を掘れ、そこに泉あり』、専門分野をさらに深く掘り進めることによって新たな鉱脈を掘り出し、業容を拡大していく、このような基本を大切にしてい...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月01日
同じ京都で、世界的企業を作られた2人を並べながら、共通する考え方などを整理されているのは助かるが、それぞれ共通なところを書いているだけでは?2人の人生をこの厚さにはできないのでは?という疑問も生まれる。稲盛さん、永守さんについてそれぞれの本を読んでも、共通する、長期的なビジョンと短期的なマイクロマネ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年10月05日
終章にある「日本はグローバルスタンダードという卑屈な幻想を追い求めて、失われた30年間を迷走し続けた」という一文が著者の問題意識であろう。
グローバルスタンダード、SDGsなどの流行には見向きもせず、圧倒的な成長を果たした二人の経営者の比較論。比較論であり、深度にかける嫌いがあるように思うので、稲盛...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月27日
稲盛和夫、永守重信の強み、共通点をあぶり出した1冊。
著者のクセが強く、主観的な内容が多いため、あまり良い本ではない。
・鬼と仏。徹底的に叱る、そしてアフターケアも行う
・思いを言語化するパワーが圧倒的。自分ならではの言葉で生き生きと表現する
・稲盛「フィロソフィ」「アメーバ経営」、永守「3大精神...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月23日
盛和塾は2019年末に解散。世界中で100塾を超え、塾生は15000人。
永守「脱皮しない蛇は死ぬ」
グローバルスタンダード病。グローバルスタンダードは存在しない。
神社では、業績のお願いをしない。自分の決意を伝える。
両利きの経営は失策。
稲盛のバックボーンはフィロソフィーとアメーバ経営。
自律...続きを読む