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『ソロー』 ── 時代は十九世紀後半。“狩人”フリアグネとマリアンヌは、南北戦争下のアメリカに居た。そこで“紅世の王”と“燐子”は、『復讐』を願う人間の少年と出会う。彼の話を聞いたフリアグネは、救いの手をさしのべる。 『ヴァージャー』 ── 天道宮から巣立ったばかりの紅蓮の髪と瞳を持つ少女。『贄殿遮那のフレイムヘイズ』 と自身を表する彼女は、“紅世の王”オオナムチ討滅の依頼を受ける。難敵に挑む少女だが、共闘するフレイムヘイズの、意外な事実を知り……。 『フューチャー&ホープ』 ── 『シャナ』 本編後、『新世界』 へと渡ったシャナと坂井悠二。御崎市に留まった吉田一美。それぞれが想い、歩む道とは──。 電撃劇場文庫 『灼眼のシャナM』 で描かれた 『ノーマッド』 も収録!
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Posted by ブクログ
短編を5本収めています。
第1章「ソロー」は、ヨーロッパによる新大陸への侵略を食い止めるために立ち上がった「大地の四神」と、人類への干渉を止めようとする旧大陸のフレイムヘイズとの戦いを舞台に、フレイムヘイズによって故郷の村を焼かれた少年ビリー・ホーキンと、彼の復讐に協力して新たな宝具を作り出そうと目論むフリアグネの物語がえがかれます。個人的には、状況説明が多くて、物語に入り込めないように感じてしまいました。
第2章「ノーマッド」は、シャナとアラストールによってフリアグネが討滅された直後の物語。猫の姿をした燐子ニーナが、悠二たちに襲いかかります。悠二をめぐるシャナと吉田さんのラブコメ的なやりとりが懐かしく感じられました。
第3章「ヴァージャー」は、ゾフィー・サバリッシュのもとで人間社会について学んだシャナが、紅世の王“?彦士”オオナムチを討滅するために、オーストリアに派遣される話。
第4章「フューチャー」と第5章「ホープ」は、本編の後日談です。まず第4章では、この世界に残された吉田さん、佐藤、田中、池、緒方さん、坂井夫妻、そしてマージョリーとマルコシアスの物語となっています。少年と少女は成長し、坂井夫妻のあいだに生まれた子どもに「三悠」という名があたえられます。他方第5章は、ザナドゥに渡った面々のその後をえがいています。ヴィルヘルミナは『天道宮』で、ヨーハンとフィレスの残した子どもユストゥスを育てており、シャナと悠二はザナドゥでの新しい秩序の創設に向けて歩み出しています。
最終巻を読み終えたときから、吉田さんの後日談をフォロー・アップしてほしいという思いがあったので、本書でその後の展開を知ることができたこと満足しています。
Posted by ブクログ
人間の姿になれるという設定が出来たのには萎えました。フレイムヘイズと契約解除した王が人間の姿になった方が何かと便利というのはわかりますが、それ以外の王や従は人化する必要あったのかなと。リベザルはカブトムシの姿のままでも充分素敵だったので、人化していた時はショックでした。
シャナは外見が人外でも性格が可愛かったりかっこいいキャラがたくさんいたことが魅力の一つだと思っていたんですけどね。擬人化ブームの時に本編でやられるよりはマシですが。
三悠ちゃんの名前の話は感動。パパンとマティルダさんが夫婦扱いされてたのも良かったですね。
レベッカとフリーダーってフラグたってましたっけ。個人的にこの二人は契約してる王とくっついてほしいなぁ。
Posted by ブクログ
ソローはタイトルの通り、悲しい話だった。内乱の真実と、フレイムヘイズ殺しの宝具『トリガーハッピー』なんかができた理由がわかった。人間が味方であるはずのフレイムヘイズを殺すような宝具を望むってどういうことだろう?と多くのシャナ読者が零時迷子のできた過程をあたりで思ったと思うけど、それを納得させられた。
最後の狩人のフリアグネでは、動いてるものの一部が封絶に入ったらどうなる?や祭礼の蛇たちの昔の通名がなんだったのか?みたいな多くの人の疑問にも答えていて、とてもよかった。
これで終わりだなんて…革正団覆滅戦とかも読みたかった!
ユストゥスと三悠の物語とかを想像してしまう!
Posted by ブクログ
雑誌収録の短編についてはもう、見事という他ない。
シャナという作品は当初「萌えと燃え」と言われていたけど、「燃え」だけで十二分に傑作であることが、シャナたちの登場しない過去編を読めば分かる。
「ソロー」
本編で何度か言及されたていた「内乱」の話と、ついでにフリアグネの過去話。この話で彼が手に入れた宝具が、のちの本編1巻で自滅の引き金となると思うと感慨深い。
「ノーマッド」
これは劇場文庫で読んでたので流し読み。シャナという作品の唯一最大の欠点は、この日常パートのどうしようもない白々しさだなと思う。
「ヴァージャー」
本編で、シャナが悠二と出逢う前に交流のあったフレイムヘイズを回想するシーンがありましたよね。いわく、お喋り男に爆弾女、乱暴絵描きに引き語り、偏執狂に肝っ玉母さん……と。その偏執狂の話。
紅世の徒にこういった「望みに真っ直ぐな故に歪んだ奴」は多かったけど、フレイムヘイズにもいたんだね。それだけ、人間と徒が近しい存在であったということを裏付ける一遍でした。
「フューチャー」&「ホープ」
これまでの24冊を愛している人向けの後日談。客観的に考えたら蛇足というか、書く必要のなかった話かもしれない。けどここまで読んできたファンで、この2つの後日談が気に入らない人はいないんじゃなかろうか。こういうのが嫌だったら、とっくに読むのやめているだろうから。
まあそんな感じで、最後の最後にふさわしい1冊でした。
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