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新入社員の松尾は忘れ物で戻った夜の会社で、先輩社員の康子がパワハラ上司の不正証拠を探す場面に遭遇。そのまま巻き込まれる形で、片棒を担がされることになる。翌日、中野の劇場では松尾たちの会社がプロモーションする人気演出家の舞台が始まろうとしていた。その周辺では息子の嘘に悩むシングルマザーやチケットを手に劇場で同級生を待つ青年、開幕直前に届いた脅迫状など、それぞれ全く無関係の事件が同時多発的に起きていたが、松尾と康子の行動によってそれらは少しずつ繋がっていく、そして……。バラバラのピースが予測不能のラストを象る。いま、最も注目される作家芦沢央の驚愕・痛快ミステリ!
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Posted by ブクログ
パワハラ上司の悪事を暴きたい二人の話から始まる全8章(序章、終章含め)。この二人が悪事を暴く為に色々と動く間に二人の間にも変化が訪れる。そんな二人の掛け合いも面白い。短編集のようにも読める、だけどある章に出てきた登場人物が次の章では彼らのドラマが始まり、自身の生活の中でもスーパーでレジ待ちの後ろにいる人や、道ですれ違う名前も知らない人々にもそれぞれにドラマがあり、悩んだり時には笑ったりして生きてるんだなぁと実感する。最近続けて芦沢先生の作品を読み、これまではイヤミス強めだったのが今回はちょっとほろっとするお話もあって最後まで楽しかった。
Posted by ブクログ
同じ「舞台」に様々な主人公が関わる物語で、パワハラ上司の横領の証拠を掴むつもりが紆余曲折あって舞台に辿り着く者や、実際に舞台に出ている者の演技での葛藤など、バリエーション豊かな物語が少しずつ繋がりがありおもしろかった。解説にこの物語自体が舞台の一幕一幕のようだとあったが、康子と松尾のドタバタ展開から始まり、途中に演者(主役、ちょい役)たちの演技への想いが回想・暗転を通して瑞々しく語られていて、コンパクトながらも多彩な物語の数々は確かに丸ごと舞台にして見てみたいと思えた。嶋田ソウが魅力的。パワハラが具現化したような人物だが、彼を通して演技の本質に気付く者や、「嶋田ソウに比べれば」と、自社の怖いと思っていた上司に立ち向かう勇気を得る者もいて、不思議な力を持つキャラクターだと感じた。
Posted by ブクログ
ずっと前から気になってましたが面白かったです。
とある舞台を中心とした観客や出演者視点で繰り広げられる短編集です。
一つ一つのお話に明確な繋がりはありませんが、この人物が実はこのシーンに出てきたこの人で…みたいなのはちらほらあります。
芦沢さんといえばイヤミスのイメージでしたが、この様な群像劇系もお上手なんだなと改めて作者さんの実力を実感しました。
芦沢さんならではの心理描写の巧みさに、登場人物一人一人の心情や立場にとても共感できました。
特に母と息子の話と二人の大学生の話が好きです。
最後のオチも、個人的にはまさに地の文、そして作者さんの思惑通り「こうきたか〜!」となりました。
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小説・文芸
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