作品一覧

  • 海の帝国 アジアをどう考えるか

    海の帝国 アジアをどう考えるか

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻814円 (税込)
    「海のアジア」、それは外に広がる、交易ネットワークで結ばれたアジアだ。その中心は中国、英国、日本と移ったが、海で結ばれた有機的なシステムとして機能してきた。世界秩序が変貌しつつある今、日本はこのシステムとどうかかわっていくべきか。二世紀にわたる立体的歴史景観のなかにアジアを捉え、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、タイを比較史的に考察する。第一回読売・吉野作造賞受賞。
  • コロナ直撃 世界激変

    コロナ直撃 世界激変

    ビジネス・実用

    -
    1巻550円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中国から欧米へ、感染拡大を続ける新型コロナウイルス。トップダウンで対応した中国を評価する向きがある一方、西側諸国も私権制限を辞さず、非常時・緊急事態の政治が続く。 リーマンショックを超える世界不況の予測がなされ、世界中で既存の価値観と経済が揺さぶられている今、日本の政治・外交は何をどのようにすべきなのか? (『中央公論』2020年5月号特集の電子化) (目次より) 《感染症と闘う》 ●コロナ対策の核心 〔聞き手:武田 徹〕 ①専門家会議メンバーが緊急提言 ゼロリスクの感染症対策はありえない 岡部信彦 ②緊急事態の政治学 公衆衛生と医療データの後れが命取りに 森田 朗 ●「コロナ恐慌」を回避せよ 日本経済の救命提言 小林慶一郎 ●新型肺炎とともに広まったうわさ、買いだめ騒動 「インフォデミック」と対峙する 松田美佐 ●パンデミックの背景にある根本的問題 人獣共通感染症との闘いに終わりはない 五箇公一×聞き手:河野博子 《中国の命運》 ●「中国夢」と「太平洋同盟」の狭間で 米中対立時代、日本の生存戦略 白石 隆 ●【鼎談】中国モデルが世界を席巻? どうなる? コロナ後の習近平体制 宮本雄二×川島 真×阿古智子 ●【対談】アメリカ軍vs.人民解放軍 米中安保最前線日本に求められる外交とは 阿南友亮×森 聡 ●武漢発のグローバル危機 新型肺炎がもたらした中国経済のジレンマ 伊藤亜聖 ●アジアのエリート学生への調査から読み解く 2040年、中国は覇権を握っているか 園田茂人 ●【対談】累計2000万部超『三体』だけじゃない! 中国SF文学がなぜいま人気なのか 飯塚 容×立原透耶
  • 米朝首脳会談の衝撃

    米朝首脳会談の衝撃

    ビジネス・実用

    -
    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中朝首脳会談開催前に発売された『中央公論』6月号特集の電子化。(目次より)●対談「『ディール外交』には原理原則で対応せよ」薮中三十二(立命館大学特別招聘教授)×白石隆(熊本県立大学理事長)●「北朝鮮の『姿勢変化』はどこまで本物か」平岩俊司(南山大学教授)●「韓国・文大統領の外交力は賞賛に値するが……」マーク・カプリオ(立教大学教授)
  • 帝国とその限界 : アメリカ・東アジア・日本

    帝国とその限界 : アメリカ・東アジア・日本

    ビジネス・実用

    -
    1巻1,584円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本の外交政策に強い影響力を持つ論客が、帝国化の道をしゃにむに突き進むアメリカの行く手に待ち受けるものは何かを洞察し、アジアの地域が今後どう変貌していくか、日本は如何に行動すべきかを明快に論じる。

ユーザーレビュー

  • 海の帝国 アジアをどう考えるか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    東南アジアの国家の成り立ちから20世紀末のアジア通貨危機を経た現在(執筆時)までの流れを考察した本。とても面白かった。もとは中央公論連載ということで、読みやすかった。しかし、著者自身の研究と他の研究もベースにして、時代の流れに沿って整然とまとめられている。

    自分にとってこの本の魅力は、ぼんやり知っていた歴史の流れに、納得のいく原因の説明と、(西洋本位の歴史観により隠されていた)意味が明らかにされたことにある。なんとなくモヤモヤしていたところが明確になったと目が覚める気がした。

    各時代ごとにインドネシア、フィリピン、シンガポール、マレーシアなどの違いと原因をきちんと説明している点がさらに良い点であった。東南アジア十把一絡げみたいな説明ではない。

    従来は著者の言う通り、東南アジアの専門家など存在せず、一国の専門家が東南アジア専門家と名乗っているだけだったので、一国ずつの歴史しか読めなかった。本書のように概観することは学術書では難しく、入門書ではツッコミが足りないことが多いので、この本に出会って本当に良かった。

    本書の出版より四半世紀たっているので、東南アジアの事情も研究の状況も大きく変わっているだろう。
    新しい良書に出会いたい。

    以下、我流解釈によるメモ。(本書に書かれたままではない)
    ・イギリス流民族分断によるコントロール手法:さまざまな人が中国、インド、アラブ、ボルネオ、セレベスその他から来ている。オランダ語を話せない混血オランダ子女も。まったく〇〇人という自覚のない人々は、上からの国家形成によって〇〇人の枠に分けられた。例えばシンガポールで民族ごとに住む区画を決められ、移動させられた。これにより民族ごとの統計を取ることが可能になり、格差が目に見えるようになった。もともとなかったマレー人というカテゴリが規定され、これがマレー人優遇政策の始まりとなっていく。
    ・中国人は苦力も多いが長く土着して繁栄する者、ヤクザのようなネットワークを持ち本国と太く繋がっている者もいる。英国がこの地で儲かるシステムは主に中国人のアヘン取引に依っていた。中国系の人々がいなければ成り立たなかったようである。マレー人はアヘンを売られることで搾取されていた。
    ・英国とオランダによる東南アジア支配は日本の占領により解体された。
    ・各国が独立したあとの政治は「開発独裁」であった。実際に覇権を握っていたのは米国である。日本は二番手として援助資金を注入し、開発独裁を支えた。国民の国民としての意識は低く、民主主義は正常に機能しない。統治する側の身内びいきや腐敗により国民の期待を集めることもない。
    ・米国は留学生を招きテクノクラートに育てて政府に入れた。留学は自分たちと思考方法・価値観を同じくする人間を作るのに大変有効である。
    ・アメリカ主義。アメリカナイズは文化だけでなく政治も握る。

    0
    2024年09月28日
  • 海の帝国 アジアをどう考えるか

    購入済み

    名著だと思います。
    イギリス帝国がアジアにどのような秩序をもたらそうとし、それはどのような帰結を生んだのか。分かりやすく記されています。戦後はアメリカが東アジア〜東南アジア地域に強い影響力を持ち日本を軸に「海のアジア」と呼べる地域を繋げる意図を持っていましたが、基本的な発想はイギリス帝国と大きく変わらないようにも思います。
    濱下武志先生の『香港』などと併せて読むと東アジアと東南アジアが別々の地域などではなく広東省や福建省、香港や台湾を軸に今も密に繋がってることが理解できるのではないかと思います。

    0
    2024年08月17日
  • 海の帝国 アジアをどう考えるか

    Posted by ブクログ

    素晴らしい内容。モヤモヤしていたことに対する一定の答えが得られた様に感じました。東南アジア、東アジアを理解する良書です。

    0
    2022年05月09日
  • 海の帝国 アジアをどう考えるか

    Posted by ブクログ

    東南アジアの歴史を帝国主義諸国に占領されたあたりから最近までを解説している。自分がベトナムに関わっているので楽しく読むことができた。再読、購入の価値あり?

    0
    2014年11月25日
  • 海の帝国 アジアをどう考えるか

    Posted by ブクログ

    東南アジアをシステムとして動態的視点から描き出した良書である。筆者によれば東南アジアとはアンダーソンのいう「想像の共同体」にすぎず、具体的に指し示すことができないものである。なぜなら、タイ史、ベトナム経済史など、東南アジアを構成する数々の国にまつわる諸説をひとまとめにしたとしても、「東南アジア学」として昇華されないからである。従って、この東南アジアをモデル化しなんらかの学説を唱えたいのであれば、それをシステムないしプロセスとして捉え、誕生から消失までを動態的に描き出す必要があるというのが筆者の主張である。

    東南アジア諸国を歴史的な時間軸に当てはめて考えた場合、最終的に抽象化される概念は「多層性」と「開放性」であろう。かつて19世紀初頭の東南アジア諸国において、現在使われている●●人といった呼称は用いられていなかった。当時の東南アジア諸国は王の力を中心とした不明確な範囲によって区切られており、現在の国境線が示すように具体的な範囲を持つものではなかった。つまり、王国を統治する王の力が弱くなればこの範囲は相対的に矮小化し、逆もしかりだったのである。この世界において国家と民族的なカテゴリーは存在しない。当時の東南アジアでは●●人という呼称は単に文化的なものを示す言葉であり、現在のように運命的・先天的なものではなかったのである。しかし、このシステムはヨーロッパ諸国の植民地化によって激変することになる。まず植民地化によって王国は廃止された。このため、東南アジアという地域に具体的な国境線を持った国々が誕生していく。そして、そのように具体的な国境線によって区切られた内部に対しても、ヨーロッパ諸国は制度変革を行っていく。それはすなわち、民族的カテゴリーの形成であった。ヨーロッパ諸国は植民地統治をより容易にするために、植民地が内包していた多様性を、民族的カテゴリーを複数形成することによって管理したのである。これが東南アジアにおける複合社会の始まりであった。

    このような統治のあり方はスコットが主張した概念を用いるとsimplificationされたものだということができる。彼の主張に乗っ取れば、国家は統治を容易にするために国民が持つ多様性を無視し、画一的に扱うのである。このようにsimplificationが進展していくと国家と画一化された国民との間に乖離が肥大化していき、最終的には統治政策の失敗を引き起こすというのがスコットの主張であった。

    東南アジアではこのように、植民地化によって上から「人為的に多層化」され、また他の様々な植民地から影響を受け、近代国家として形成していったのである。このような近代国家の形成過程における特徴は、東アジアにおける近代国家の形成過程と比較するとより顕著になろう。すなわち、日本では欧米を目標として上から近代国民国家形成がなされ、それは閉鎖的なものであった。この特徴は中国においても指摘できる。このように見ると、東南アジアの近代国民国家形成は「多層性」と「開放性」が特徴であったということができるだろう。

    スコットはsimplificationによる国家と国民の間のギャップの問題を指摘したが、東南アジア諸国においてはどうだったのか。それは、これらが独立を勝ち取り、近代国民国家を形成していく中での「ナショナリズム」の問題として指摘されよう。独立後の東南アジア諸国においての最大の目標は強力な国民国家の建設であった。しかし、そこにあるのは旧宗主国によって人為的に形成された民族的カテゴリーであった。従って、独立当初の東南アジア諸国は国民国家形成に必要である「ナショナリズム」を生み出す原動力を欠いていたと言えよう。このような組織をまとめるために、強力な中央集権体制、いわゆる開発独裁が独立後の東南アジアの多くの国で誕生したことは必然と言えよう。

    このように、以上のような歴史的経緯を持つ東南アジア諸国が持つ「多層性」と「開放性」という特徴は、本書のタイトルが示すとおり、「海の帝国」という様相に関連付けて考えることができるだろう。

    0
    2012年01月10日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET