サマセット・モームの作品一覧
「サマセット・モーム」の「赤毛」「アシェンデン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
素晴らしかったです。
フィリップと別れてすぐにノラに婚約者が出来たこと。フィリップがやり直したいと思ってももう遅いこと。現実世界にありそうでやけにリアル。タイミングというか運命というか。フィリップの気持ちが想像できる。
あんなに騙され裏切られたのに、困っていたミルドレッドを助けて自分の家にいて良いことにしたのは、ダメだとわかっているのにやめられない。人間は一度ハマった執着からなかなか抜け出せない。人間の非合理的さがリアルに描かれていて面白い。合理的に考えてダメとわかるのに、非合理的な行動をとってしまう。
最後にスペインや世界旅行を捨ててサリーと結婚したのは、個人的にはそれでいいの?もっと選べるよと思ったけど、フィリップは人生に特別な意味はないことを受け入れて、結婚を選んでいるのかなと思った。これ以上探しても特別はないと感じたのか。読者としてはもっと特別な何かがあるという期待を壊された。
Posted by ブクログ
主人公フィリップの、10歳〜30歳くらいまでの物語。幼少期に両親を亡くす不幸に見舞われながらも若さゆえの大志と自信を抱いて運命を切り開いていくかと思いきや、思うようにいかない現実を知り、挫折を繰り返しながら大人になっていく。
作品の中でフィリップは神を拠り所にしない自我を獲得していくが、主人公を見守る神のような視点から物語は語られる。
不条理の権化ミルドレッドが何度も介入し、さまざまな運命に翻弄され、自分ではどうすることもできないことがあることを知りフィリップは成長していく。
経験したことは力となり、人生を少しづつ織り重ねながら、そのときそのときに価値を感じることを大切にしていけると良いと感じた。
Posted by ブクログ
下巻は非常に面白かった。ミルドレッドとのいざこざ、株で大損をしたことによる極貧生活、医師としての活動、叔父との関係など様々なことを通じて、フィリップが人間として変化していく模様を描いている。
印象に残った箇所は数多くあるものの、一つあげるとすれば最後の箇所である。
>自分にできるのは、人のよいところを受け入れ、人の過ちに耐えることしかない。死を目前にしたイエスの言葉が記憶によみがえった。
あれほどキリストや牧師になることを否定したものの、最後は隣人愛のような考えに至っていく過程が非常に面白い。
ペルシャ絨毯のように複雑模様を織りなすことが人生も良いが、普通に平凡な人生を歩むこともまたそれで良いと柔軟な考えをしていくそれこそが人間模様だなと感じる。