作品一覧

  • 植物はヒトを操る

    植物はヒトを操る

    ビジネス・実用

    3.4
    1巻550円 (税込)
    ベランダで自己流園芸に勤しむクリエーターのいとうせいこう氏と、世界的な花の育種家(ブリーダー)の竹下大学氏が、 不可思議な植物の世界をめぐって深淵で刺激的なサイエンス・トークを繰り広げる。 本書のタイトルは、人類は植物を利用して文明を発展させてきたが、 実は植物の方が種の繁栄のために人間を利用しているのではないかという発想によるもの。 動物との共進化に代表される植物の生存戦略、日本人の死生観と植物の関係性、 生殖から考えるオスの存在意義など多方面から植物にまつわるエピソードと可能性を語る壮大な対談集。 植物と人間の新しい関係が見えてくる、花とサイエンスの超入門書。
  • 日本の品種はすごい うまい植物をめぐる物語

    日本の品種はすごい うまい植物をめぐる物語

    ビジネス・実用

    4.4
    1巻990円 (税込)
    より美味で、かつ丈夫、収穫量が多く、栽培しやすい品種を――。誰もが夢見る新品種を生むべく、自然と格闘する仕事が育種家だ。りんごの「ふじ」のように歴史に名を刻む有名種や、競争に敗れて頂点から転落した梨の「長十郎」など、品種改良をめぐる歴史は、育種家たちの情熱の結晶である。本書では、じゃがいもや大豆、大根、わさびなど7つの身近な食用植物を取り上げ、その進化と普及にいたるドラマを描き出す。
  • 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    ビジネス・実用

    4.4
    1巻1,100円 (税込)
    電子版は本文中の写真をすべてカラー写真に差し替えて掲載。 日本の歴史を語るのに果物は欠かせない。なぜ柿は平安時代から生活用品だったのか。徳川家康はなぜ関ヶ原の戦い直前に柿と桃に願をかけたのか。ペリー来航の際、アメリカと対等に渡り合おうと日本が振る舞った料理に添えられた果物とは何か。太平洋戦争中、軍需物資として密かに大量生産されたのはどんなブドウだったか。日本社会・経済発展の知られざる裏側を「果物×歴史」で多種多様に読み解く、「もうひとつの日本史」。
  • 野菜と果物 すごい品種図鑑

    野菜と果物 すごい品種図鑑

    ビジネス・実用

    -
    1巻1,980円 (税込)
    食べてみたい! 育ててみたい! 日本のすごーい品種が勢ぞろい 海外からも注目される日本の品種の魅力を網羅した初めての図鑑 種苗法の改正が大きなニュースになるなど、 日本の農作物の品種改良技術が改めて注目されています。 また見た目も美しく、味も良い日本の果物・野菜は海外でも賞賛され、輸出量も伸びています。 実際スーパーや百貨店に行くと、粒ぞろいで美しい果物が並び、 例えばイチゴでも6種類、ブドウでも8種類など、数多くの品種があることに驚きます。そして新品種もどんどん登場します。 本書では、野菜・果物の新旧スター品種から個性的な新品種まで名鑑でその魅力を解説。さらに知られざるルーツを年表で紹介するとともに、味わい方、選び方、栄養素、育て方まで図解することで、美食派はもちろん、家庭菜園ブームにも応える必携の一冊です。食育にはもちろん、SDGsの目標「飢餓をゼロに」の各ターゲットへの理解も自然に深まります。 【本書のポイント】 ◎約194品種の魅力を品種ナビゲーターが徹底ガイド ◎進化の過程を年表形式でおいしい歴史がまるわかり ◎食味マップ、味わい方、選び方を網羅して「食べてみたい」派の味覚をとことん刺激 ◎家庭菜園向けの品種紹介と育て方の解説で「育ててみたい」派の栽培欲にも応える

    試し読み

    フォロー

ユーザーレビュー

  • 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    Posted by ブクログ

    竹下大学「日本の果物はすごい」(中公新書)
    この本は単なる「日本すごい」本ではない。日本で食べられているポピュラーな果物である みかん(柑橘類)、かき、ぶどう、いちご、メロン、モモ について、その伝来や日本での栽培と品種改良の歴史、そして産地間の熾烈な競争が描かれている。

    0
    2026年02月12日
  • 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    Posted by ブクログ

    スーパーなどで販売されている身近な果物が意外と最近に一般化した事が分かって驚いた。
    品種改良されながら、常に変化していることも分かって興味深かった。一方で柿のように日本人の生活に長く入り込んできた果物もある。
    農業の継続自体が厳しい状況だと思うが、常に品質向上を目指す努力が要される農家さんの大変さは想像に固くない。(この本に書かれていることから、想像した事です。)

    0
    2025年09月05日
  • 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    Posted by ブクログ

     本書は、買ったのは今年初めで、長い間読もうと思っていたものであり、ようやくゆっくりと読む気になった。といって、中断し、また読み始める。この本のスゴサに驚くばかりだ。ページをめくりながら、著者の育種家の視点は、歴史的な背景を探り、その地域の特色や歴史を理解し、果物が生まれた世界を探究することであることを再認識した。果物の品種の由来や歴史を調べ、綿密な文献にあたり、産地や現場に行き、育種家が何を思い、どのように向き合ったかを考察する。果物の姿に目を向け、果物の声に耳を澄ませる。そのプロセスこそが、現在の果物の結果を形成し、未来に何が求められるかを考えさせるのである。だからこそ、著者は「食べ物は一国の運命をも左右する存在であり、果物が日本を動かした」と述べているのだ。果物がエンターテイメントしている。

     本書を読むことで、さまざまなことを調べたくなる。この本は、読むのに時間がかかったのは、紹介されているいくつかのドラマがあり、それを調べていると楽しいのだ。常に脱線させるノイズを持った本だ。ノイズが多い本ほどおもしろいのだ。実際に本当は何かを問いかけてもいる。今の時代、読書欲と読書力が低下して、TikTok時代において、3分で理解したがる時に、じっくりとこの本を読むことで本はおもしろいぞ、育種はおもしろいぞ、農業がおもしろいぞということに挑戦しているような著者の意気込みと格闘が伺える。

     本書は、みかん、柿、ブドウ、イチゴ、メロン、桃を取り上げ、一口の感動と、それに携わってきた人々の想いをつづる。また、「おいしい」は歴史すらも変える力を持つと著者は主張する。食生活が豊かになれば、人生まで豊かになるのだ。

     本書を読み進めながら、あの時食べたみかん、イチゴ、桃などの記憶が鮮やかに蘇る。著者の巧みな文章が脳に届き、記憶を刺激するのである。読むのをやめ、一瞬立ち止まり、その思い出を引き出して、当時の感激の記憶を再確認するのだ。

     みかんは、子供の頃コタツに入って食べることが好きだった。手が黄色くなるほど食べてしまい、家にはみかんが箱で買い置きされていた。コタツとみかん。それは至福の時間であった。

     正岡子規の「皮むけば青煙たつ蜜柑かな」という俳句を考察する。著者は、皮の油胞の重要性を説いている。そこからみかんを見つめるのだ。表皮の内側には白い繊維質の組織が存在し、さらにその内側には多汁質の粒が隙間なく満ちた袋が放射状に並んでいる。その解剖学的な表現が、みかんのリアルを伝え、果実の多様性やカラタチとの深い関係まで分析される。また、北原白秋の「カラタチの花」へと話題が展開され、日本書紀や古事記に遡って「橘」について問いかける。垂仁天皇は柑橘(非時香菓)を食べたのか、そして牧野富太郎の推理が示される。その分析力は並大抵のものではない。

     シークワサーについては、10種近くの品種があり、「大宜味クガニー」「勝山クガニー」「カーアチー」の特徴が詳説され、シークワサーに含まれるノビレチンの存在についても触れられ、ブルーゾーンの話題まで及ぶ。名護に十年近く住んでいた私としては、知らないことが多く記載されており、興味が湧く。小みかんと温州みかんという二つのカテゴリーがあり、温州みかんには117品種もあるとのこと。これは興味深い。

     温州みかんは枝変わりが主であり、温州みかんとオレンジの交配種を「タンゴール」と呼ぶ。これは温州みかんの「タンジェリン」とオレンジをつなげた造語である。タンゴールには、不知火、清見、肥の豊、はるみ、せとか、紅まどんな、甘平といった品種が存在する。中心的な役割を果たすのは清見である。さらに、タンカンは、中国広東省で生まれたポンカンとネーブルオレンジの自然交配による品種である。

     柿は日本各地に広がっている。柿には、完全渋柿(愛宕、西条)、不完全渋柿(平核無、みしらず柿)、不完全甘柿(西村早生、禅寺丸)、完全甘柿(富有、次郎)の4タイプがある。柿の世界はまだ知らないことが多く、本当に興味深いものであった。柿については「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」というレベルの認識だった。柿は奥が深い。食べるための生活の工夫が積み重ねられている。

     ブドウは最も生産量の多い果実。そして、最も古くから栽培されている。紀元前2000年に栽培品種が現れた。クレオパトラは、スーパーフードのデーツやアンチエイジングのいちじくを食べたが、「マスカット・オブ・アレキサンドリア」を好んで食べたという。欧州ブドウは、マスカット、ロザキ、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどがある。アメリカブドウは、コンコード、カトーバなどがある。日本でワインが製造されるのは、明治に入ってからだ。なぜワインが作られなかったか?は、「果実を潰すことを知らなかった」説をあげている。ヤマブドウは日本で古来からあったが、酸味が強く、糖度がなかった。現在では、ヤマブドウワインも作られるようになった。しかし、本書では甲州という品種が、約1000年前からあったとしている。それにしても、福羽逸人は武道にも絡んでいた。

     日本におけるブドウ栽培の起源や、栽培方法の模索の歴史、そして「巨峰」や「デラウェア」といった品種が、戦時下の社会情勢や鉄道網の発達といった社会背景とどのように結びついて発展してきたかが解説されている。また、軍需物資として密かに大量生産されていた醸造場があったことも述べている。ロッシェル塩というものを作るためだ。
     生食ブドウは、甲州、デラウェア、巨峰、シャインマスカットと変遷して、新しい品種も生まれている。1960年に種無しデラウェアが初出荷。

     日本におけるイチゴの歴史を考えると福羽逸人の存在が大きい。日本の園芸の最初の一撃を与えた人であることは確かだ。音質の栽培、促成栽培など施設園芸の始まりの人だ。イチゴでは福羽を作り普及した。それからイチゴは大きく発展していく。果物といえば、矢張りイチゴなのだ。石垣いちごのダナー、宝交早生、そして女峰で栃木県がイチゴ産地となる。栃木の「女峰」から福岡の「とよのか」、そして再び栃木の「とちおとめ」、福岡の「あまおう」へと、イチゴの品種の主役が交代してきた歴史が、産官学連携による競争と努力の物語となる。イチゴが白くなったり、夏場にできるようになったりするイチゴの多様化が進む。そして、現在種子によるイチゴ栽培が大きく注目を浴びる。母株を作る手間をなくすことによって、イチゴ栽培の大型化が可能となった。

     メロン:この章は、まるで時代絵巻を見ているようだ。日本で動力付き飛行機が飛んだ時に、マスクメロンが登場した。確かに、飛行機は大きく移動手段を変え、戦争のあり方を変えた。そして、マスクメロンは、日本の果物の歴史を変えた。これほど美しい芸術的な造形と高額な果物はなかった。
     日本では、マクワウリは、シロウリとともに、有史以前に中国経由で日本列島に伝わった。弥生時代の遺跡から種子が発見されている。 花園天皇と大燈国師のマクワウリの絵から、秀吉、家康とマクワウリが語り継がれ、松尾芭蕉が「初真桑四つにや断ん輪に切らん」とよむ。そして正岡子規が「狂言の手つきで盗む真桑哉」と真桑瓜の話が、メロンにつながっていく。あざかやな著者の筆力。

     明治時代に新宿御苑でメロン栽培が始まった。かつては貴族や富裕層しか口にできなかった高級品が、そして身近な存在になっていった。マスクメロン、
     メロンの模様は、果実が肥大していく過程で、内部が大きくなるスピードに表皮の成長がおいつかずに入るひびが原因となっている。ヒビを塞ごうとして作られるのが網目の正体なのだ。この組織はスベリンという蝋質の物質で、コルクの主要成分と同じである。
     ネットメロン、夕張メロン、そしてプリンスメロン、イバラキングとメロンも多様化していくのだ。
    著者は、育種において甘さだけを重視するのはいかがなものか?と問題提起もする。

     桃の表題『神聖な果実から人間との共生を選んだ植物』→この表現がいい。
     福島にいると、桃が安くて美味しい。あのジューシーさを、よくぞ作り上げたと思う。それにしても、皮ごと食べることで、めんどくささがなくなった。福島に来てやっとモモの品種がわかるようになった。今は、あかつきを食べている。実に美味しい。川中島白桃も美味い。

     本書では、桃にまつわる歴史的なことの考察、徳川家康が関ヶ原の戦い直前に桃に願をかけた桃配山の逸話や、かつての桃は小さく、糖度はずっと低かったこと、縄文時代においては、遺跡から桃核が多く発見されている。桃には魔除けや邪気を払う力がある。
     縄文人が桃を自然の恵みを食料としてだけでなく、精神的な側面においても生活に取り入れていた。桃の木は「神木」とされ、その枝で悪霊を払う呪具(桃の杖など)が作られていた。また、戸口に桃の木片を飾って魔除けとする風習もあった。
     崑崙山に住む女神・西王母が持つ「蟠桃」は、食べると不老不死になれると信じられていた。この桃の木は、仙人の住む世界と俗世を隔てる力を持つとされ、その神聖さから桃自体が邪悪なものを寄せ付けないとされた。蟠桃を巡って、孫悟空の物語も生まれている。中国の雲南にいた時に蟠桃を食べたが、やはり美味しいと思えなかった。それにしても、日本の桃はうまい。
     
     本書を読んでいて、育種されてきた果実への並々ならぬ尊敬と愛情が、この本を作ったと思うと感慨深い。そして、育種家たちは、もっと美味しく、もっと感動させるものをつくるために、汗水垂らして、泥臭い努力を続けていることだろう。学び多く、収穫が多い本だった。ブラボー!

    0
    2025年08月15日
  • 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    題名は『日本の果物はすごい』であるが、実際は日本の果物栽培史と言ったところだろうか。各果物ごとに日本伝来から品種改良まで事細かに解説されている。戦時中、果樹は伐採されたがぶどうだけはソナー生産のために残された話が個人的に興味深くて良かった。

    0
    2025年04月17日
  • 日本の果物はすごい 戦国から現代、世を動かした魅惑の味わい

    Posted by ブクログ

    ほとんど知らない話ばかりでした。
    果物の品種名があまりにも多くでてくるので、これを食べたいと思ったらすぐにメモしながら読むことをおすすめします。

    0
    2024年10月31日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET