竹森俊平の作品一覧
「竹森俊平」の「WEAK LINK(ウィーク リンク) コロナが明らかにしたグローバル経済の悪夢のような脆さ」「欧州統合、ギリシャに死す」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
「竹森俊平」の「WEAK LINK(ウィーク リンク) コロナが明らかにしたグローバル経済の悪夢のような脆さ」「欧州統合、ギリシャに死す」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
今(2014年)になって改めて1997年のアジア通貨危機の勉強をしようと思って本書を手に取りました。竹森さんの著作は数冊読んだことがあり、毎回感銘を受けていたので、竹森さんなら大丈夫だろうとは思っていましたが、予想以上にためになる本でした。まず本書が書かれたタイミングが2007年で、翌年にリーマンショックを控えている中、本書の中でも、サブプライムローン危機については示唆されていますし、グリーンスパン前連銀総裁がとった積極的な金融政策が株式バブルを住宅バブルに置き換えて、はたしてこれが吉とでるか凶と出るか?というまさにそれ以後起こることを予言しているような本でした。
内容的にも新書とは思えないほど充実しています。私はアジア通貨危機だけが記述されているかと思いましたが、加えて日本の景気後退(山一証券、北海道拓殖銀行などの倒産をきっかけとした)についても要因分析がなされていて、日本の景気後退の原因は外国資本ではなく、日本の組織的な闇(隠蔽体質、ルールなき対応)だと指摘されており、極めて納得できます。また本書を通じて紹介されるシカゴ大学教授フランク・ナイトの「不確実性」の定義も説得力があります。
本書を読んで思ったこと、それは21世紀の世界経済は自由な資本流通が当然だった19世紀後半から20世紀前半に似通うことが多く、いま我々が必要なのはその時期に生きていた経済学者の思想を学ぶことではないか。巷ではケインズがまたもてはやされていますが、ケインズだけでなく、ナイト、そしてハイエクなどもう古典だと思われている人たちの主張を真摯に勉強すべきではないかと思いました。本書おすすめです。
Posted by ブクログ
2015年に勃発したギリシャ発のユーロ危機に際して、当事者(ギリシャ)とユーロの主要国(ドイツ・フランス)、そしてIMFがどのように動いたかを、時系列で実況している感じの本。詳細な内容をテンポよく記述していて、ライブ感が良い。また、この200年弱の間、ギリシャが国家債務に関していかに杜撰であったかを指摘すると共に、「借金は、金額が増えると借り手が有利になる」という残念な現実を突きつけることも忘れていない。
ただ、日本がギリシャの真似をしようとしても、そうはいかないんだけどね。ギリシャの債権者は70%以上が他国なのに対し、日本の債権者は90%以上が自国民。すなわち、日本国は国民から借金を重ねたあげく、国民に対して「債務者として」君臨しているという、なんともおぞましい構造になっているから。。。
Posted by ブクログ
[内に外にと翻弄の年]日本国内では大型金融機関の相次ぐ破綻、海外に目を転じれば東アジアでの通貨危機と、金融関係で大きな変動を経験した1997年。なぜこの年に危機が集中したのか、そしてこの年を境にしてどのように金融の世界は変貌したのかを記しつつ、キーワードとなる考え方である「ナイトの不確実性」について掘り下げた作品です。著者は、読売・吉野作造賞を受賞した『経済論戦は甦る』などを執筆されている竹森俊平。
現実に何が起きたかという世界と、その背後にある理論の世界を行ったり来たりしながら1997年という年を眺めていく手法はお見事。「ナイトの不確実性」という言葉は本書で初めて目にしたのですが、その考え方が近年の金融危機とどのように関わり合っているか、そしてどれほど大切かが丁寧に記述されており、数字関係に弱い自分にも「なるほど」と思わせてくれる作品でした。
そして内容に加えて素晴らしいのは竹森氏が使用する記述が非常にわかりやすく、常に読者の視点に立っての説明を心がけてくれている点。「あ、ちょっとそこわかりづらいなぁ......」というところで具体例や噛み砕いた説明がサッと差し挟まれているということが本書を読む間に何度もありました。
〜「バブルか、バブルでないか」は、所詮、「ナイトの不確実性」だ。それを判断する客観的な根拠などありえない。〜
いわゆるリーマン・ショックの少し前に発刊された作品ですが内容の素晴らしさは変わらないかと☆5つ