北尾吉孝の作品一覧
「北尾吉孝」の「賢人の中国古典」「圧勝の創業経営」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「北尾吉孝」の「賢人の中国古典」「圧勝の創業経営」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
仕事をしていると毎日悩みばかりだ。それは誰もが同じだと思う。寧ろ悩みなんかない、毎日が楽しい事ばかりだと感じる人は、難しい仕事を任されていない可能性があると思った方が良さそうだ。中にはそれを超越して、全てを前向きに楽しめる様な人や、自分の能力の限界に挑戦しない(IQが200あっても解けない問題はある筈)で、今の状況を楽しんでいるレベルの人なのか。大半の人は悩みを複数抱えて、今日も会社や自身の仕事場で悶絶する日々を過ごす。
今日難しい課題に頭を悩ませていたらふと、目の前の書棚に読みかけの本がある(在宅勤務中)。タイトルはずばり「仕事の迷いにはすべて『論語』が答えてくれる」だ。悩みと迷いは違うと解っていながら、何かヒントが無いか徐ろにページを巡ってしまう。過去に何度か論語を扱う書籍は読んで来たつもりでも、頭が仕事で一杯の時には何故か思い出せない。自分の身に付いてない証拠だ。だが、数ページ捲るだけでたくさんのヒントに辿り着けた。著者はかつてSBIホールディングスを立ち上げ、今なお会長兼社長を勤める北尾吉孝氏だ。本書は10年以上前に書かれた物であるが、流石2500年前の孔子の教えを題材にしているだけあって、今も全く廃れる事のない言葉に溢れている。そして数々の逆境を乗り越えて大企業を作り上げた方の、自らの体験を基に例示していくスタイルは、正に日々迷い悩み歩み続けるビジネスマンにとってもってこいだ。全てが自分の身に起きた出来事に照らし合わせることが出来て、何度も首を深く頷かせながら納得いく内容に満ち溢れている。
前振りが長くなったが、ここに今の私の状況にぴったりの言葉を挙げる。
・君子は諸を己に求む。小人は諸を人に求む。
君子は自分の身に起きた全ての出来事を謙虚に受け止め、その責任を自身に求め反省する。一方で、小人は他人の命で行動し、失敗を他人のせいにして反省しない。
こんな人は周りに沢山いる。常に他責思考の部下をどう扱うか。いやそうした部下に育てた自分のせいでもあり、それを是正できない自分の努力不足だ。
・我れ三人行えば必ず我が師を得。其の善き者を択びてこれに従う。其の善からざる者にしてこれを改む
複数人が一緒に行動際は、必ず模範となる様な人物がいる。その人からは良いところを学び自分が吸収すれば良い。だが1人はそうでない人が含まれるが、その人からも短所を見て自己反省に繋げることができる(私の昔からの解釈は反面教師のことだが、解釈が間違えているかも)。
私も常に若い自分から「我以外皆師なり」という心持ちでここまでやってきた。
・賢を見ては斉しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省みる
自分より優れた人を見たなら、自分もそうありたいと思い、そうでない人(つまらない人)を見たら、それなら自分はどうかと内省を促す。
これも、そのまま今の私にも将来の私にも良い教訓になる。常に良からんと自分を奮い立たせながらも、今の自分を見つめ直す癖を付けなければ、より良くはなれない。
・教えずして殺す、之を虐と謂う。戒めずして成るを視る、之を暴と謂う。令を慢くして期を致す、之を賊と謂う。之を猶しく人に与うるに、出納の吝なる、之を有司と謂う
ろくに教育もしていないくせに、罪を犯したからといって殺す(ダメにする)これを残虐という。前もって戒告しないで、急に成績を調べる。これを不意打ちという。命令をゆるいものにしておきながら、期日を厳しくする。これを害という。民に与えるべきものを与えずに出し渋る。これを官吏(役人根性)という。
これは有名な四悪というものだが、自分がしっかり教ていないのに、出来ないことを叱った経験があり、評価の際にろくに内容も聞き取りせずにバツをつけてしまった過去がある。その時は暫く猛省したが、時間は戻らない。当時からはだいぶ成長したと思うが、時間は戻らない。
・甯武子(ねいぶし)、邦に道あれば則ち知、邦に道なければ則ち愚。其の知は及ぶべきなり、其の愚は及ぶべからざるなり
甯武子は国で正しい政治が行われている時は知者としてその能力を発揮したが、国で正しい政治が行われなければ控えめにして、愚者の様に振る舞っていた。その知者ぶりに及ぶことは出来ても、愚者の振る舞いを真似る事は出来ない。
私の周りにも普段(トラブルない平時)はふざけた話や馬鹿っぽい振る舞いばかりするのに、いざ物事が拗れた際や、緊急の対応が必要な切羽詰まった状況で、驚く様なアイデアを出したり、誰も気づかなかった対処をやり退ける人間が何人かいる。私は陰で本物の天才だと評価している。
・君子固より窮す。小人窮すれば斯に濫る
君子聖人の様な人物であっても、ピンチに窮したり貧しいことがある。小人が同じ境遇にあれば、取り乱して、道を誤ってしまう。
今の私が正に難題を前に、表向きは取り乱したりしないが、頭の中は焦りで一杯になっている。仮に取り乱した私を部下や上司が見たらどう思うだろう。冷静に策を打ちつつスマートにこの場を乗り切りたいものだ。部下はいつも上司を見て学んでいるのだから。
Posted by ブクログ
最近メディア(NewsPicksなど)に出るようになったと思っていたら、なるほど。そのような理由だったのですね。本人曰く、遺言のようなものとのこと。一代で、しかも50歳を越えてから急激に成長させ、今や2兆円ほどの売上を誇る事業ならびに企業グループをつくりあげた手腕を、余す所なく公開しています。経営者や組織づくりを担っている人向けの内容が多いですが、「運は自分で引き寄せるもの」。「主語の転換」や「信用性の積み重ねが一番大事」など、個人が人生を歩んでいく上で重要なキーワードも、たくさん盛り込まれていて、大いに参考になりました。対談相手も含め、このような書籍を企画した文藝春秋さんは、さすがだと感心しました。※もう一冊の著書『運』の内容も含めてのレビューです。
Posted by ブクログ
安岡正篤の思想に興味があり購入。思想書はいきなり原典に当たるのは難度が高いので、解説書として北尾氏の本書を手に取りました。結果、安岡正篤や、北尾氏の立派な姿勢に少なからず感銘を受けました。
本書は以下の章立てで構成されています。
第一章人間の基礎を固める為に必要なこと
第二章世の中に漕ぎ出る前に知っておきたいこと
第三章一流の仕事人になる為に身につけるべきこと
第四章上に立つ者が絶対に知っておくべきリーダーの心得
第五章人生の成熟期を迎えたときに考えておくべきこと
私は当初、西洋哲学に傾倒していましたが、最近になって「実は東洋哲学のほうが性に合っているのではないか。。。」と感じるようになりました。その理由は、西洋思想が論理や理屈が前面出ていると感じるのに対し、東洋思想は「信念の哲学」だと感じたためです。
*******
第一章「世の中に漕ぎ出る前に知っておきたいこと」では、人間としての土台を固めるために、学ぶことの大切さと、その姿勢を述べています。
印象深いのは、学んだことを実践すること。学ぶに際しては自己の人生と照らすことの大切さを説いていること。
「人間はいかに生きるべきか」「人間の使命とは何か」といった人生に対する切実な疑問を解決するための道を学ぶのですから、それは「知行合一」、つまり学んだことを日々実践していくのでなければ意味をなさないのです。
学問というものは、まずは自分が主体になって、自分が積極的に始めなければならない。(略)心が照らされるのではなくて、心がすべてを照らしてゆくような学問をしなければならないので洗います。
*******
第二章「世の中に漕ぎ出る前に知っておきたいこと」で印象深いのは「天命を知る」ことの大切さが説かれていること。これは何も怪しいことを言っているのではなく、「信念を持つ」と言い換えられると思います。これが自分の使命である、という強い信念を持つことにより、憂いはなくなり、真剣になって打ち込むことができる。仮に失敗しても「天が試練を与えてくれている」と考えればくよくよすることもありません。
その結果として、もしかすると出世するかもしれないし、しないかもしれませんが、どういう結果になろうとも、それが自分の天命だと思って、最終的には天に任せるべきです。そうすれば、たとえ自分の期待したような結果が出なかったとしても、何も恥ずることはありません。そこで尽くした努力によって自分自身は間違いなく成長しているはずです。それがみずからのいきたあかしとなります。
「楽天知命」天を楽しみ命を知る、故に憂えず。自分の天命を知り、それに全力を尽くすことができれば、いかなる結果になろうと憂うことはない。これは力強い言葉だと思います。
*******
第三章「一流の仕事人になる為に身につけるべきこと」で印象深いのは、大きな志を持つことの大切さと、苦労は買ってでもしろ!ということ。
北尾氏の仕事人としてのキャリアは野村証券から始まりますが、その入社の下りが面白い(詳しくは本書を読んでください)。そして入社後も大志をもって仕事にあってきたそうで、その姿勢は尊敬できます。
北尾氏はある時仕事で成果を上げたご褒美(?)として、好きなオフィスへの赴任を許されました。具体的な選択肢はロンドンとニューヨーク。ロンドンは当時順調に収益を上げていたので、容易に成果をあげられることが予想されましたが、ニューヨークはその逆で最も厳しい戦場と考えられていました。そして北尾氏が選んだのはニューヨークでした。
理由は厳しい環境に身を置くことで自分を鍛えることができると考えたためです。これは大きなチャレンジであり、薄氷を踏む思いも何度もしたそうですが、そのたびに「天が自分に試練を与えてくれている」と考え、全力を尽くしたそうです(ここでも「楽天知命」の精神が垣間見られます)。
*******
第四章「上に立つ者が絶対に知っておくべきリーダーの心得」では、リーダーとしての力を伸ばすために必要な要素が語られます。
それは以下の点です。
①「志」と「礼」を持つこと
②すべての責任を自分に帰す
③直観力を養成する
④人間的魅力を高める
また、一生懸命頑張っているが成果の出ない部下への対処法も述べられています。これは、ダメな点を指摘するばかりではなく、良い点を伸ばしてやれ、の一言に尽きます。
ここで最も印象深いのは、「自反」の大切さです。
自分一人になって静かに我が身を振り返る。その中で自分自身の問題点を洗い出して、すべてを自己責任ととらえ、自分の中に潜在しているものを十分に発揮し、自らを変革していくのです。そういう時間の使い方はとても貴重です。
*******
第五章「人生の成熟期を迎えたときに考えておくべきこと」で印象深いのは、まずは「年をとっても若々しい精神を保つ秘訣」についての言及。必要となるのは「心中常に喜神を含むこと」、「心中絶えず感謝の念を含むこと」、「常に陰徳を志すこと」。
感謝や陰徳についてはわかりやすいですが、「心中常に喜神を含むこと」というのは、つまりはどんなつらい状況に遭っても、心のどこかでワクワクしている状態、と説明すればわかりやすいかな。
また「引き際の大切さ」を述べている点も興味深い。立派な経営者であっても、その晩節をけがした人は数多いですね。これはまた人間の人生にもつながる話です。人の晩年はその人生の「総決算」であり、いかに立派に死ぬか、という思想にもつながってきます。
*******
本書は安岡正篤の思想が、北尾氏の経験を交えて語られています。そのため非常にわかりやすいというのが率直な印象でした。