ソフトバンクの孫さんについての本。これまでにも孫さん関連の本は『志高く』、『幻想曲』、『孫正義の参謀』、『ソフトバンク「常識外」の成功法則』などを読んでいるので、ある程度辿った経緯は知っている。同じ業界にいるわけだし。
一方著者は、「本書で書きたいことは二つある」という。その理念と経営手法だと。どち
...続きを読むらも、近年特にスプリントの買収以降見えづらくなっているという。つまり単なる伝記ではないということだ。
経営手法でいうと、通信から電力、ロボット、などにも手を広げる。また、アローラ氏を招聘したことからもわかる通り、全世界でのIT投資を活発化しようとしている。また、買収したスプリントの行く末も気になる。
自らを織田信長にもなぞらえ、Yahoo!BBのADSLでNTTに挑んだ戦いを桶狭間の戦いと位置付ける。確かにあれは賭けだったんだろうな。ひどく周りに影響はあったが、成功するのか疑問だった。
孫さんがまだ「100分の1も成し遂げていない」と言うのを聞いて、それを「焦燥」と呼んでいる。そのことが競合するものからすると怖さでもあり、そして脆さでもあるのだろうか。もう単純にすごいなと思ってしまうのだけれど。