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  • ギアをあげて、風を鳴らして

    ギアをあげて、風を鳴らして

    小説・文芸

    4.3
    1巻1,870円 (税込)
    第38回小説すばる新人賞受賞作。 小学四年生の吉沢癒知は、宗教団体「荻堂創流会」の近畿支部で「降り子(=創父の生まれ変わり)」として信徒から崇拝されていた。幹部の母からは、神聖な身体を持つ者として食事や他者との触れ合いを厳しく制限されていたが、自分に寄せられる信徒の信仰心や日々の「儀式」に抵抗をおぼえはじめていた。そんな癒知の前に現れたのは、家庭の事情で何度も転校を経験している渡来クミ。引越し当初、近所を散策中に見かけた「めっちゃきれかった」癒知に興味津々。ある日、学校のトイレで遭遇したことをきっかけに、ふたりは距離を縮めていく。そして繋がりを持ったのは癒知とクミだけでなく、母親同士も親交を深めるようになり……。

ユーザーレビュー

  • ギアをあげて、風を鳴らして

    Posted by ブクログ

    おもしろかった…!!最初の方は、なんだかんだ最後は2人とも自分の運命に逆らえず、折り合いをつけながら元の場所に戻るのかな…とぼんやり予想していたのですが、クライマックスの癒知とクミが2人でいる時のパワーはそんなもんじゃなかった!とことん抗いまくって、読んでるこちらも手に汗握りながら、がんばれ!がんばれ!と心の中で叫び続けていました。
    クミもかわいそうだが、癒知の境遇がひどすぎる。教団の中のシーンは胸くそ悪いことばかりです。大人が自分たちの幸せのために子どもが子どもらしくいることを禁じるなんてあってはならないことです。信仰と言えば何でも許されるのは間違ってる。
    2人の母は本当に情けない。癒知の母の娘への態度は事情を知れば気持ちもわからなくもないし、これが彼女が信じる最大限の愛情なのだろう。でも癒知が今明らかに幸せでないのは直視すべきで、自分の考えは正しいのだろうかと悩むことを放棄して信仰を理由に思考停止しているし、なにより娘の友達への気持ちを大事にせず、クミの家庭にしたことは絶対に許されない。クミの母も最後最悪だった。娘に言う事がそれかよ、娘を何だと思ってるんだ!と殴りたい気分でした。
    ラスト、ここで終わっちゃうの?!と思ったが、確かにここが2人のピークで、このあとは辛い現実なのだろうと思うと、ここで終わるのが一番いいのかなとも思う。でも2人には幸せになってほしくて、それを読みたいと心から思いました。

    0
    2026年09月17日
  • ギアをあげて、風を鳴らして

    Posted by ブクログ

    まず疾走感のある表紙イラストとタイトル。
    これだけで手に取ってしまう。
    この2人はどこへ向かおうとしているのか、もしかしたら何かから逃げようとしているのかも知れない。
    その答えは本の中にあった。
    子どもは環境を選べない弱い生き物。
    でも彼らにも感情はある。
    ほかと比べることもある。
    そのモヤモヤと気付きが彼らのペダルを推し進めるのだ!

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    2026年09月16日
  • ギアをあげて、風を鳴らして

    Posted by ブクログ

    たとえ上手くいかなくても、10代のはじめに精一杯やり切ったという体験は、今後の生きていく糧になるよなと思った。その様子がタイトルにとてもよく現れていて感動した。

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    2026年07月29日
  • ギアをあげて、風を鳴らして

    Posted by ブクログ

    めっちゃいい。特殊な宗教の真っ只中にいる少女と転校生の少女。難しいテーマをありのままに少女たちの目線で。タイトルも最高にいい。

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    2026年07月17日
  • ギアをあげて、風を鳴らして

    Posted by ブクログ

    小説すばる新人賞受賞作。平石さなぎさん、初めて読みましたが、本当に素晴らしい作品でした。
    宗教団体で生まれ育った少女が、友情を育み、これまで常識だと思っていたことに疑問を持ち始める。
    2人の少女のやりとりが微笑ましくて、どうか2人の未来に幸あれと祈らずにはいられなかった。
    表紙の絵になっている自転車での疾走シーン、どこまでも走り続けてほしい。
    もっと読み続けたいと思う幸せな読書でした。

    0
    2026年07月08日

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