【感想】
こういった本を読んでたら、「ほんなら日本の働き方ってそんなにアカンのかい!」と突っ掛かりたくもなるが…笑
全ドイツ人がこうとは限らないが、本書に書かれた働き方は確かにイイなと思える。
・朝早くから働き、午後3時には業務を終え、夕方は家族や趣味の時間に使う。
・会議中に議事録を仕上げ、具体的に何をやるかを明確にする。
・あえて時間制限をして頭の回転率を上げる(ポモドーロテクニックなど)
自分自身、惰性でダラダラと居残り仕事したり資料作成したりしてしまってる時があるので、この効率的な働き方は是非模倣しようと思った。
【要点整理】
1. 時間管理とメリハリ
朝型勤務:6〜7時に始業、15〜17時には退社。
残業なしでも成果を出す:限られた時間で集中して働く。
ポモドーロテクニックや時間制限で生産性を最大化。
仕事とプライベートの境界が明確。
2. 休み方の質が高い
年間約30日の有給休暇をフル取得。
2〜3週間の長期休暇も当たり前。
長期休暇で「空っぽになって超回復」。
休暇中も仕事が回る仕組みが整っている。
3. 集中力と環境づくり
午前中は「ゴールデンタイム」として静かに集中。
広いスペースで思考の余裕を確保。
食後の軽い散歩や空気の入れ替えで効率アップ。
4. 会議とドキュメントの効率化
会議中に議事録を完成。
「アクションアイテム」を明確にして即実行。
曖昧さを排除し、スピードと正確さを両立。
5. 整理整頓の徹底(5S)
整理・整頓・清掃・清潔・しつけを習慣化。
「物の住所を決めて、家に返す」文化。
6. 教育制度とキャリア設計
早期分岐型教育で自分の強みを早く見極める。
ギムナジウム:大学進学向け
レアルシューレ:実践的な学問
ハウプトシューレ:職業訓練重視
「自分探し」不要で、目的意識が明確。
7. 自己管理と振り返り
毎日「帰宅前メモ」と「出社直後メモ」でタスク管理。
定期的に「仕事の目的」を問い直す習慣。
「今日の誇り」「今日の学び」を振り返ることで成長。
8. マネジメントと人間関係
サーバントリーダーシップ:部下の成長を支援する奉仕型。
問題があれば勇気を出してSOSを出す文化。
感情と事実を分離し、冷静な意思決定を重視。
ドイツ式 × 日本式のハイブリッドワークスタイルのススメ
ドイツの「効率・自律・休養」の文化と、
日本の「勤勉・責任感・チームワーク」の強みを融合させることで、より持続可能で成果の出る働き方が実現できる。
【メモ】
・朝早くに働き始め、夕方には颯爽と仕事を終える。
・執行間際には一斉にデスクを片付け始め、17時にはオフィスから人が消える・年間、約30日間の有給休暇をフル取得
・2〜3週間の長期休暇も当たり前、にもかかわらず、仕事は回る。
早く帰ったり休んだりするばかりで、仕事をおろそかにしているのかと言うと、そんな事はなく、顧客の厳しい要求にも納期通り対応し、日本よりも高い給与水準を実現しています。
なぜこの人たちは無理せず、短い時間で成果を残せるのだろうか?
限られた時間で、最高の効率を発揮し、結果を出すと言う、労働生産性の高さ。
・ドイツ企業の1日
・ドイツ社会の仕組み。
・ドイツ式の働き方
・ドイツ式のマネジメント
・ドイツと日本の「ハイブリットワークスタイル」のススメ
P 20
・ドイツの朝は6時に始まる。
ドイツでは、朝早くから働き、夕方には帰宅する生活が一般的です。
早起きの人は、7時前から出勤し、午後3時には1日の業務を終えています。
早く働き始めて、法律よく仕事を済ませ、夕方は家族や趣味の時間に使う。
個人の時間を重視し、労働時間内で仕事を完結させる文化が根付いている。
P 26
・広いスペースで自由に思考する、スペースが広いと考える余裕も生まれる
P 27
・午前中はゴールデンタイム
カフェタイムとは打って変わって笑い声はやみ、従業員たちは、一斉に集中タイムに入ります。いわゆるゾーンに入って静けさが広がります。
p 32
食後は軽い散歩で午後の仕事の効率を上げる。
空気のよどみに気を配り、頻繁に空気を入れ替える。
p36
・会議中に議事録が仕上がる。
1番重要なのは、会議で決定されたやるべきこと「アクションアイテム」です。
会議の最後に参加者全員で確認し、合意を得ます。
時間が経過することで、議事録の内容が曖昧になったり、重要なポイントが抜け落ちたりすることがあります。
ドイツ流の方法は、速さと生格さを同時に得られるので一石二鳥です。
p44
・5S
整理:不要なものを取り除き、必要なもののみを保持する。
整頓:物を適切な場所に配置し、物の住所を決めて、簡単に取り出せるようにする。
清掃:職場を清潔に保ち、汚れや異物を取り除く。
清潔:常に整理整頓、清掃を行い、職場を清潔な状態に保つ。
しつけ:規律を守り、これらの習慣を維持する。
p61
・長期休暇では、空っぽになって超回復
p80
・自分の強みを見極める教育制度
1.ギムナジウム(大学進学準備学校)
大学進学に向けて準備をすることで、期間は基礎学校から数えて5年生から12年生まで続きます。
カリキュラムは言語、数学、自然科学、人文科学など多岐にわたり、終了すると大学への入学資格を得ることになります。
2.レアルシューレ(実践的な学問を提供する学校)
実践的な学問と職業に関する教育に重点が置かれています。期間は基礎学校から数えて5年生から10年生までの6年間となります。
ギムナジウムほど学問に集中しておらず、実用的なスキルや職業教育への導入が含まれております。
修了すると、特定の専門学校や職業訓練校への進学が可能になります。
3.ハウプトシューレ(職業訓練に焦点を当てた学校)
主に職業訓練に焦点が当てられ、実務的なスキルと、基本的な教育が提供されます。期間は基礎学校から数えて5年生から9年生までです。
修了すると、職業訓練校や特定の専門職への道が開かれます。
日本で言うと、ギムナジウムは中高1貫の進学校、レアルシューレは工業商業高校、ハウプトシューレは専門学校をイメージするとわかりやすいでしょう。
ドイツのような早く進路を選択する「早期分岐型」教育のメリットは、生徒が早くから自分の強みや興味に合った教育を受けることが可能な点です。
一度選択してしまえば変更する事は難しいため、「やりたいことがわからない」ことから来る「自分探し」をしなくて済むのもメリットと言えるかもしれません。
p94
「早起きは3文の得」と言いますが、ドイツ人ほどこのことわざを体現する人を私は知りません。
大抵のドイツ人は朝が早く、同僚の中には7時に始業して午後3時には仕事を終えてしまう人がいました。
退社後の時間を家族や趣味、個人的な活動、副業などに当てることができ、1日が長く感じられるのは言うまでもありません。
p102
ものを置く場所を決め、使ったら元の場所に戻し、ものを増やさず、増えたら捨てる。
基本は「物の住所を決めて、家に返す」
p117
・あえて時間制限をして、頭の回転率を上げる。
パーキンソンの法則として「仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する」と言うものです。「利用可能な資源は、あるだけ使ってしまうもの」と言う人間の本質を言い当てています。
逆説的に考えれば、「完成のための時間を限定すれば、仕事の量はその中に収束する。」とも言い換えられます。
仕事とプライベートの間に明確な境界線を引き、1日の労働時間を限定することで高い生産性を発揮している。
・ポモドーロテクニックで時間管理
タイマーを25分にセットする。
タイマーが鳴ったら5分の短い休憩を取る。
これを繰り返すだけ
貴重な5分休憩は何に使うべきでしょうか?
ここではストレッチや深呼吸、短い散歩などで、心身のリフレッシュをするのが効果的。
長時間の座りっぱなしが、筋肉の代謝や結構妨げ、健康被害を招くことがわかっている。
p128
・勇気を出してSOSを出す
問題に直面したら、全て一人で解決しようとせず、適切なタイミングで上司に相談すること。
相談の方法を工夫する
→メールなどを用いて、問題の要点を明確にし、どのような助けが必要か具体的に示す。
→文章ぇ客観的かつ冷静に状況を伝えた上ぇで、相談を切り出せばお互いの準備ができた状態で話し合える。
解決に向けた積極的な姿勢を示す
→上司も人間、丸投げされては心証が悪くなる。相談の際は、問題だけでなく「自分なりにやってみた、考えた解決策」を示す事が重要。
フィードバックを受け入れる
→SOSを出した以上、上司からのアドバイスや指示には素直に耳を傾けましょう。
感謝の気持ちを表現する
p138
・のため、何のための仕事か問い直す、
ドイツでは「仕事の目的や意義」を定期的に問い直し、確認する習慣がある。
自分が行う仕事が誰のため、何のためにあるのかを意識することで、正しい方向性を見失わず、モチベーションを維持するのが狙い。
このプロジェクトは、会社の大きな目標にどう貢献するのか?
成功するとは具体的にどういう状態を指し、それに必要な要素は何か?
成功すると会社や関係者にどのようなポジティブな影響をもたらすのか?
日々の終わりには、
・今日の仕事で、最も誇りに思える成果は何か?
・今日学んだ新しい事は何か、それはどのように今後応用できるのか?
人間には「周囲から受け入れられたい」と言う社会的欲求が生理的について回りますから、肯定的な答えが返ってくれば、これで自分を満たすことができます。
p141
・「振り返りで自己評価をする質問」で成長につなげる
定期的に自分の仕事の成果を振り返り、個人やキャリアの成長にどのように寄与しているのかを評価する。
p142
・ドイツ人が毎日欠かさずに取る2種類のメモ。
「帰宅前メモ」と「出社直後メモ」
帰宅前に何をメモするかと言えば、翌日行うべきタスクのリストです。また翌日のスタートダッシュを助ける資料準備も欠かせません
出社直後、メモは、優先順位や順番を書く「朝の15分ロードマップ」です。
重要度と緊急度を考慮して、スケジュールに組み込む。
p151
・サーバントリーダーシップ
サーバントは直訳で「召使い」。
リーダーがチームメンバーの成長と発展を最優先に考えて彼らをサポートする“奉仕型”のリーダーシップ。
p155
・事実と感情の分離
突発的な事件が起こり、感情が先行している事を自覚したら、即座に深呼吸をして心を落ち着かせる。
まずは反応せず、事実に基づいて考える時間を設ける。
正しい意思決定を妨げる代表格が「怒り」です。
感情が昂ぶり、きつい言い方をしたくなったりしたら、「6秒ルール」の出番です。
事実に基づく分析や意思決定を行ない、公平性を確保し、選択肢を比較してそれぞれの長所と短所を評価して、実行してフィードバックを行なうこと。